表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/189

空中散歩

見つけてくださり、ありがとうございます✨


 朝食を済ませると、動きやすい服装に着替え、城の入口へと向かう。

 

 ‥‥‥昨夜は寝付けなくてラッキーだったわ。レオンに連絡入れるのを思い出せたし。また忘れたらさすがに気分を悪くするよね。 それにしても、【北の大陸】や【白亜宮】の事が気になるみたいでよく訊いてきたけど、これも地上の情報収集の内なのかな。話して大丈夫よね。 うん、大したことは話してない。大丈夫。



 城の入口に着くと、既にビョルンの姿があった。

 慌てて小走りで向かう。


 「お待たせしてごめんなさい」

 「いや、大して待ってない」

 「良かった」

 「‥‥‥昨夜はいろいろ悪かったな」

 「ん?何が?」

 「お前のことベリル様から聴いた。最近まで眠ってたって‥‥」

 「あぁ‥‥うん、そうね」

 「まだ知らない事が沢山あるって、それなのに馬鹿にして悪かった‥‥」

 「ううん、気にしてないから大丈夫よ。勉強になったし」

 「それなら、いいけど‥‥」

 「今日は竜への変化(へんげ)を見せてくれるんでしょ?だから、それで十分よ」

 「そっか‥‥‥じゃあ、早速見る?」

 「うん。此処で直ぐ?」

 「ああ。別に隠すものでも無いし。ちょっと離れてて。 あっ、そうだ。僕の魔力の動きをよく見てて。参考になるかも」

 「ありがとう。そうする」


 ローズはビョルンから距離をとると、目に魔力を集中させた。


 ‥‥‥集中、集中。ドラゴンアイっと。 おぉ、ビョルンの周りに魔力の渦が。 身体は‥‥全身に魔力が満ちて、活性化?してる? かなり、魔力を使うみたい。



 ビョルンが軽く地を蹴る。


 -----ひゅるん-----


 一瞬で姿が変わる。

 昨日バルコニーで見た金色の子竜が静かにローズを見る。

 ローズが側に近寄っていく。


 「こんな感じ。どう?」

 「どうって言われても‥‥。魔力の動きが凄いなぁとしか」

 「ま、そうだよな。練習してみるしかないしな」

 「うん、そうする」

 「じゃあさ、ほら、乗りなよ」


 少し屈んで背を見せる。


 「いいの?」

 「ああ。城の周りを見せてやるよ」

 「ありがとう!」


 パッと飛び乗る。

 例えるならビョルンの大きさは象くらい。

 ベリルの背に乗るよりもちょうど良い大きさだった。


 ‥‥‥わぁ、なんかこう、ちょうどいい。乗りやすい。


 「行くよ!」

 「うん、お願いします!」


 トンっと地を蹴って翼を大きく広げる。


 -----バサッ、バサッ-----


 どんどん高く上がる。

 身体が小さいせいか、周りの動きが直ぐ近くに感じる。


 ‥‥‥おぉ、飛んでる感が凄い。


 ある程度の高さにいくと、空中でホバリングする。


 「下、見える?」

 「うん、凄く綺麗な景色ね」


 眼下には、城、庭園、岩山、滝、湖、川、森‥‥‥見事な自然が広がっていた。


 「あの湖には白鳥がいるんだ」 

 「へぇ~」

 「向こうの山の更に向こうには大きな蛇の魔物が棲んでる。ヨルムンガンドって知ってる?」

 「名前くらいは。見たことは無いけど」

 「ヤバイ大きさだから、近寄ったら駄目なんだ。僕達なんか、ひと飲みだ」

 「うわ~遭いたくない」

 「そうだな。行かないのが一番だ」

 「見える範囲には、人族はいないの?」

 「人族はもっと南側、海岸近くにいる。この辺りの気候は人族には厳しいから」

 「そうなのね。確かに海沿いに街があった」

 「此処、【北の大陸】は他の大陸と比べると人族は少ないんだ。ま、獣や魔物も少ないんだけどね」

 「つまり、生き物が少ないってこと?」

 「そうだね」

 「地下の魔国には魔族はそれなりにいるみたいだけど」

 「此処の地下にも魔国があるの?」

 「それぞれの大陸の地下にあるよ。知らなかった?」

 「んーー聴いたような気もするかなぁ」

 「此処にあるのは【第5魔国】魔人族とヴァンパイア族がいるぞ」

 「ヴァンパイア!」

 「どうした?」

 「ううん、見たことないから」

 「あいつら、あんまり出歩かないからなぁ。僕もちょっとしか見てない」

 「ちょっと?」

 「太陽の光が弱い季節になると地上に出てくるよ」

 「出てくるの?」

 「そりゃまぁ、血を吸うんだろ?」

 「うわぁ‥‥吸うんだ」

 「ヴァンパイアだしな」

 「そうか!」


 ‥‥‥うおぉぉ!リアル、『〇ーの一族』? やっぱり、絶対、美形よね。美少年よね。 ひゃあ~~。



 「おい、ローズ、どうした?」

 「へ?‥‥‥‥‥何でも無いよ?」



 妄想が止まらないローズだった。


 


読んでくださり、ありがとうございます✨

また、おつきあいくださると嬉しいです。

皆さんに良いことがありますように✨

 :*(〃∇〃人)*:

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ