表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
153/189

氷魔法

見つけてくださり、ありがとうございます✨


 「魔法の練習とな?どんな魔法を?」

 「いろいろです。水系、風系‥‥‥いろいろと。お父様に教わっています」

 「ベリル様は厳しかろう?」

 「あ‥‥‥そうですね、かなり‥‥」

 「まぁ、親であれば当然じゃな。そうか‥‥‥畑仕事とは?」

 「野菜や薬草を育ててます。結構上手なんですよ?美味しいし」

 「ほう‥‥‥そうか、食べるのか。他には何を?」

 「薬を作ったり‥‥あ、森に採集に行ったりもしますよ」

 「採集?危なくはないのか?」

 「んーーーいろいろありましたけど、なんとか」

 「いろいろとは?」

 「それは‥‥‥」


 

 ローズは、ゴブリンに襲われた件や街中で拐われた件等々、今まで体験した事を話し、ノーザンは目を細めて愉しそうにその話を聴くのだった。


 ローズはふと、何かに気付いたかのようにノーザンをまじまじと見つめた。



 ‥‥‥あれ?なんか、ノーザンさんの魔力が薄まっている?



 「‥‥‥気が付いたかの」

 「え?あの」

 「そろそろか‥‥‥。そうじゃ、ちと頼みがある」

 「何ですか?」

 「うむ。首のこの辺りに1枚、逆についておる鱗があるであろ?見てみい」

 「首?」


 ローズが近付いて見上げる。

 ノーザンがゆっくりと頭を下げて近付く。

 首、のどの下辺りに1枚だけ逆さについている鱗が見える。

 よく見ると僅かに光っている。


 「ありました!僅かに光ってる逆さの鱗」

 「それを剥いでくれるか?」

 「え?剥ぐ?取るってこと?」

 「そうじゃ」

 「い、痛く無いの?」

 「平気じゃ、どうってこと無いわい。ほれ、早うせい」

 「はい、それじゃ」


 更に近付き、恐る恐る両手を伸ばす。


 ‥‥‥これって所謂、竜の逆鱗ってのよね?触って大丈夫なの?平気なの?暴れない? でも、剥いでって言ってたし、いいのよね。そうよね。


 躊躇いがちにそっと触れる。

 鱗は硬く少しひんやりとしていて、大きめの皿くらいの大きさがある。

 僅かに光る逆さの鱗に手をかけると、難なくスルッと剥がれた。


 ‥‥‥あっ、呆気なく取れたよ逆鱗。凄く綺麗。


 手にしたアイスブルーの鱗は薄く、透き通っていて硝子のようだった。


 「取れましたよ」

 「おお、それじゃそれじゃ。手を離してくれ」


 手を離すと、逆鱗はふわふわと宙に浮き、ノーザンが前足の爪で触れると、すすすっと小さくなる。

 大きな皿くらいはあったのに、今では桜貝ほどの大きさになった。


 「これで良い」

 「 ? 」

 「ところでの、お主、氷魔法は使えるか?」

 「氷魔法?試した事が無いので、使えるかわかりません」

 「そうか‥‥‥どれ、やってみぃ」

 「え?やるって‥‥‥」

 「水魔法は大丈夫であろ?ならば問題あるまい」

 「‥‥‥とりあえず、やってみます」


 ‥‥‥んーーー、魔法は想像力が大事、イメージが大事、そうイメージ。 氷 氷 氷 。よし!


 

 ノーザンから少し離れると、ローズは胸の前で掌を上に向ける。


 「氷!!」


 -----コロンッ。


 掌に小さな氷が1つ転がる。

 まるで冷蔵庫の製氷機で作られたような四角い氷だった。


 「出来ました!私、初めて氷魔法を使いました!」

 「よしよし、そうでなければの。では、此方に来るのじゃ」

 「 ? 」


 ローズは首を傾げながら近付く。


 -----ヒュッ、ピタッ。


 「え?」


 小さな逆鱗がローズの額に張り付き、光を発する。

 そして、ゆっくりと額の中へと吸収されていった。


 


読んでくださり、ありがとうございます✨

評価、PV、ブックマーク、大変励みになっております!

これからも、おつきあいくださると嬉しいです✨

皆さんに良いことがありますように✨

 :*(〃∇〃人)*:

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ