皆揃ってこんばんは
見つけてくださり、ありがとうございます✨
投稿出来ました~~♪
‥‥‥今夜は連絡があるはず。このまま寝台の中で待とう。
レオンはペンダントを握り締め、ローズからの連絡を待った。
∗ ∗ 森の家 ∗ ∗
夕食と入浴を済ませたローズは自室へ向かおうとしていた。
クリムゾンとロータスも後に続く。
‥‥‥今日は、魔法の練習を沢山して疲れたな。寝ないように気を付けなくちゃ。レオンが待ってるものね。
ローズが階段に足をかけた時、ベリルから呼び止められた。
「ローズ、ちょっといいかな?」
「 ? 」
ローズは居間へと戻りベリルの側へ。
当然のようにクリムゾンとロータスも付いていく。
「何でしょう?」
「訊きたい事があってね」
「はい‥‥‥どうぞ」
「そのペンダントはレオンから?」
「えっ?‥‥‥‥‥ご存知だったので?」
「まぁね」
ローズは居心地悪そうにもじもじと動く。
「あのーーーこのペンダントはレオンからもらいました。お話出来る魔道具なんです」
「話が出来る魔道具?‥‥‥そうか‥‥‥それを使ってレオンと連絡をとるんだね?」
「はい、その通りです‥‥‥黙っていてすみません」
「はは、謝る必要は無いよ。少し気になって訊いただけだから」
「はい‥‥」
ローズは少し俯き上目遣いでベリルを見た。
クリムゾンが眼をキラキラさせてローズにしがみつく。
「なぁなぁローズ、話せる魔道具って?何?どうやって使うの?見せて!」
「え?えっと‥‥‥」
「私も気になります」
「ロータスまで‥‥‥」
「そうだね、気になるね。‥‥‥此処で使ってみてもらえるかい?」
「へ? お父様まで‥‥‥」
「そうだよそうだよ。使ってみてよ」
皆の期待した視線がローズに集まる。
「‥‥‥わかりました。使います」
「やったーーー!」
‥‥‥仕方無いわよね。レオン、ごめん。 朝みたいに服がはだけてないよね。大丈夫だよね。
ローズはペンダントを取り出すと、魔力を流して声をかける。
「レオン、聴こえる? 私よ、ローズよ」
「‥‥‥ローズ? 聴こえてるよ」
「今、話しても大丈夫?」
「勿論。 もう寝る準備は出来たの?」
「う、うん。 まだ、居間にいるんだけどね」
「居間?」
ベリル、クリムゾン、ロータスがローズの後ろに集まる。
クリムゾンはちゃっかりとロータスの肩に乗っている。
「「「 こんばんは、レオン 」」」
「 !? ‥‥‥え?」
レオンがペンダントを手に、横になったまま固まってしまう。
「あの‥‥‥びっくりさせてごめんなさい。皆、魔道具に興味津々で‥‥‥」
ペンダントの中の映像はローズだけではなく、ベリル、クリムゾン、ロータスも一緒だった。
皆、興味深そうな顔で覗き込んでいる。
‥‥‥えっと、何故、皆揃って。 はっ、私の格好は。
レオンは慌てて起き上がり、寝衣を直して背筋を正した。
「こ、こんばんは、皆さん」
「すまないね、レオン。そんなに緊張しなくていいよ?」
「そうだぜ~~」
「そうです」
「ははは‥‥‥本当にごめんね。びっくりしたでしょ?」
「いや、大丈夫‥‥‥」
苦笑いするローズとレオンを除いて、皆はぼそぼそと話している。
(この姿は今のレオンのようだね?)
(じゃあ、此方の姿も見えてるのかな?)
(おそらく、そうでしょう)
クリムゾンが可愛い肉球を見せながら手を(前足を)振る。
(見えてるかな~?)
(レオンが困ってるようだね?ちゃんと見えているようだよ)
(クリムゾン、レオンがどう反応していいのか困ってるよ?)
(そうか~?)
レオンがぎこちなく手を振った。
「おっ、ありがとな~~レオン」
「レオンは優しいね」
「本当に」
「ありがとう、レオン」
「いえ、どういたしまして」
‥‥‥えっと、どうしよう。 会話が出てこない。 何を話したらいいか。
レオンが考え込んでいるのを見て、ベリルが声をかけた。
「クリムゾン、ロータス、そろそろ私達は行こうか。私達がいては2人も話し難いだろう」
「ん?はい、ベリル様」
「はい、そうですね」
「レオン、私達は失礼するよ。邪魔をして悪かったね。おやすみ」
「「 おやすみなさい 」」
「いえ、お気になさらず。おやすみなさい、皆さん」
3人がその場を離れて2階へ行くと、レオンはふぅと息を吐いた。
「ごめんね、驚いたでしょう?」
「ん、まぁね‥‥‥」
「お父様がペンダントに気が付いて‥‥‥それで、此処で使ってみてって言って」
「そうか、別に大丈夫だよ? びっくりしただけだから」
「そうなら良かった」
ローズとレオンはにっこりと笑いあった。
それから少し話をして、2人はペンダントの蓋をかちりと閉じた。
‥‥‥お父様達が一緒でドキドキしたわ。 それにしてもレオンが怒ってなくて良かった。 明日は絶対にひとりで話そうっと。
ローズはそう心に決め、自室へと向かった。
一方、レオンはどさりと寝台に倒れこんだ。
‥‥‥あ~~~緊張した。 まさか、ベリル様が一緒なんて。 私、変なことしてないよな。 はぁ~~目が覚めてしまった。 どうするか。
視線を動かすと、サイドテーブルの上の本が目に入った。
‥‥‥あれは兄上がくれた本。
レオンは本を手に取り、ゆっくりと表紙を捲った。
読んでくださり、ありがとうございます✨
プライベートがなんとか落ち着いてきました。
ワンコも元気になり、姑も徐々に回復し、娘の手術も無事に終わり退院し、残るは夫の体調のみです。
もう若くないので、ゆっくり付き合っていくしかありませんね。
自分の時間が少しずつ取れるようになったので、これからも投稿していきたいと思います✨
宜しかったら、またおつきあいくださると嬉しいです✨
皆さんに良いことがありますように✨
:*(〃∇〃人)*: