表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
141/189

またね

見つけてくださり、ありがとうございます✨


 「ローズ、もう話は終わったのか?」

 「えぇ。そろそろ西門に行きましょうか」

 「そうだな」

 「そうですね。ノトを待たせてはいけません」

 「じゃあ、行こうか」


 一行はレオンの案内で西門に向かう。

 クリムゾンはロータスの肩の上に座り、周りを眺めている。

 ローズはレオンに並んで歩いていた。


 「ねぇ?」

 「ん?何?」

 「レオンのお父様って、何者?」

 「私の父?」

 「お父様の城を知ってるのよね。隠された城なのに」

 「そうだね。父の事は此処ではちょっと‥‥‥」

 「あ、そ、そうね。此処ではあれね。今度でも話してもらえれば」

 「うん、2人の時になら」

 「それでいいわ」

 「じゃあさ、夜、寝る前に連絡してくれる?」

 「寝る前?」

 「落ち着いてゆっくり話したいから」

 「ゆっくり‥‥‥。わかったわ、寝る前に連絡するね」


 レオンは少し屈むとローズの耳元で囁いた。


 「ベッドの中だと嬉しいかな」

 「ほぁっ。な、な、べ、ベッドの中?」


 ‥‥‥何故、ベッドの中?え?


 「ふふっ」

 「あ。からかったの?」

 「そんなこと無いよ。本心だよ。‥‥‥ベッドの中の姿を見たかったから」

 「はぅっ。な、な、」

 「ははは。場所は任せるよ。連絡してね。その時にいろいろ私の事を教えてあげる」

 「う、うん」

 「お互い忙しいから夜なら時間が出来るだろう?」

 「そうね、うん、夜ね」

 「楽しみに待ってる」

 「‥‥‥私も」


 ‥‥‥寝る前に連絡なんて、恋人同士みたい。それにこのペンダント、携帯電話みたいで便利ね。作った魔道具師は凄いわ。他にはどんな魔道具があるのかしら。そのうち、訊いてみよ。


 「西門が見えてきたよ」


 通りの緩やかなカーブを過ぎるとその先に大きな城門が姿を現した。

 門の手前にピンク色の髪の人物が立っている。


 「お、ノトが居たぞ」

 「待たせてしまいましたかね」

 「待ち合わせ時間前だから大丈夫じゃないかな」

 「間に合って良かったわね」


 ノトが大きく手を振る。

 ローズも答えるように手を振った。


 「ノト、お待たせ」

 「大丈夫だよ。僕もさっき来たとこ。レオン、ローズ達を案内してくれてありがとう」

 「いえ、大したことありません」

 「薬や回復薬が必要な時は是非、僕の薬屋に来てね。サービスするよ。獣人の村、ナズナ村だけど」 

 「サービス。それは嬉しいです」


 レオンが嬉しそうに笑う。


 「も、森の家だって構わないのよ。薬も回復薬もあるもの」


 ノトがにまにましながらローズを見る。


 「そうだね。森の家でもいいね。ローズが居るし。ふふふ」

 「なぁに?ノト」

 「何でもないよ。じゃあ、帰ろうか」

 「そうね」

 「レオン、本当にありがとう。皆が世話になったね」

 「本当にそうね、ありがとうレオン。えっと、またね」

 「レオン、ありがとな」

 「お世話になりました」


 「いえ、皆さんに会えて楽しかったです。また、会えるのを楽しみにしてます」



 ローズ達はレオンと別れると城門を出て、箒に跨がり森の家を目指して飛んでいく。

 レオンは城門の中からローズ達が飛んでいくのを見送っていた。

 1度だけ、ローズが振り返ったので笑顔で手を振った。


 ‥‥‥ローズが私のことを意識してくれるといいんだけれど。可能な限り連絡を取って、会う約束をしなくては‥‥。

好きになってもらうのはなかなかに難しいものだな。



 ローズ達の姿が見えなくなると、レオンは踵を返して歩き出した。



 

 

  ∗ ∗  森の家  ∗ ∗



 

 「着いたな~」

 「何かいろいろあったわよね」

 「そうですね」

 「ローズ、初めてのホンベルクは疲れたみたいだね」

 「うん、ちょっと疲れたかな。でも、とても楽しかったわよ?」

 「それは‥‥レオンに会えたからじゃなくて?」

 「え?そ、それは、それもあるけど。でも、ギルドに行ったり買い物したり面白かったわよ?」

 「ふふ、なら良かった」


 玄関の前に着くと、ちょうど扉が開いた。


 「おかえり」

 「ただいま。お父様」

 「ノトもクリムゾンもロータスもお疲れ様」

 「だ‥‥‥師匠、皆無事に戻りました」

 「「 ベリル様戻りました 」」

 「さぁ、入りなさい。疲れただろう?」

 「私、お茶をいれてくる」

 「お茶は用意してあるよ」

 「え?お父様、お茶、いれられるの?」

 「‥‥‥それくらい出来るとも」

 「失礼しました。ご馳走になります」


 皆で居間のテーブルに向かう。

 ノトがクスクスと笑い、クリムゾンとロータスは平静を装い黙っている。

 そして皆でベリルのいれたお茶を楽しむのだった。


 ‥‥‥お父様のいれたお茶、渋いかと思ったのに普通に美味しいわ。自分で出来るんじゃないねぇ、ちょっと以外。


 「さて、ホンベルクはどうだった?問題は無かったかな?」


 ベリルが皆を見回して言った。



読んでくださり、ありがとうございます✨

投稿はゆっくり‥‥‥ですが、またおつきあいくださると嬉しいです。

皆さんに良いことがありますように✨

 :*(〃∇〃人)*:

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ