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メルランの街並み

見つけてくださり、ありがとうございます✨


 先程降りた停留所に着くと、巡回魔動車を待った。

 今回もそれほど待つ事もなく車に乗る事が出来た。

 車内はかなり混雑しているが、空いている座席を見つける事が出来た。


 ‥‥‥座れたのは良かったけれど、あら? 何か‥‥‥外から見た感じよりも車内は広く感じるわね。乗客も結構の人数よ?


 ローズは首を傾げた。


 「どうかした?」

 「お父様、この巡回魔動車って見た目よりも中が広いですよね?私の気のせいですか?」

 「あぁ、その事か。魔動車の中には空間魔法がかかっているから、人数に合わせて広くなるんだよ。外からの見た目は変わらないけれどね」

 「空間魔法が‥‥‥そうですか‥‥‥便利ですね」

 「そうだね」


 ‥‥‥さすが魔法国ってとこね。



 「城門前~~城門前~~」


 

 アナウンスが聴こえ停留所へと目を向けると、停留所の向こうに大きな城門が見えた。

 沢山の人達が城門を行き交い、かなりの賑わいだ。

 

 「ローズ、上の方を見てごらん」


 城門の上に視線を向けると、城壁の上にヘリポートのようなスペースが造られていた。

 そこでは箒に乗った魔法使い達が離着陸?しているようだ。

 そして城壁にはエレベーターによく似た魔道具が設置されており、上下に動いている。


 「箒で来た者は彼処から入国出来るんだよ。君も次回は利用出来るだろう、たぶん」

 「たぶんって何ですか?」

 「森の家から此処まで箒で飛んでこないといけないよ?大丈夫?」

 「んーーーどうでしょう。慣れればいけるかも?」

 「まぁ、頑張ってごらん」

 「はい。先ずは飛ぶ事から」

 

 魔動車が動き出す。

 右に大きく曲がっていった。


 「これからメルランの中心部だ。雰囲気が随分と変わるよ」

 「中心部?」


 車窓から見える景色は、賑やかさは消えて静かで落ち着いたものとなった。

 通りの両側には煉瓦の壁や石の壁のしっかりとした建物が連なり、通りの道幅も広い。

 立派な馬車が停まっている建物もある。

 魔動車がゆっくりと停車した。



 「ギルド通り~~ギルド通り~~」



 ‥‥‥ほぅ~あの建物達は各ギルドの建物ってことかな? 立派ね。


 「お父様、此処はいろいろなギルドの支部があるんですか?」

 「そう。各ギルドのメルラン支部があるよ。他にも大きな商会の支部とかね」

 「へぇ~~」


 暫く停車すると、また魔動車は動き出す。

 広い通りを真っ直ぐ進む。

 正面には一際立派な建物と高い塔が見えてきた。

 厳かな佇まいだ。


 「あれは、議事堂だね。彼処で老師達が会議をしたり、役人達が仕事をしているよ」

 「とても立派な建物と塔ですねぇ」

 「にゃあ~~」


 近付くとかなりの大きさだ。

 ローズとクリムゾンはぽかんと少し口を開けて眺めていた。



 「議事堂前~~議事堂前~~」



 此処では、魔法使いや魔女だけではなく、お仕着せなのか似たようなローブを羽織った役人らしき者達も沢山乗り降りしている。


 ‥‥‥あの人達、地球で言うところの公務員なのかな? 真面目そう。


 

 巡回魔動車は道なりに進む。

 議事堂を通り過ぎると、何棟もある立派な建物が見えてきた。

 庭園や運動場のようなものも確認出来る。



 「学院前~~学院前~~」



 「お父様、学院って、学校があるんですか?」

 「此処はね、メルラン魔法学院。魔法や必要な知識を学ぶ処だよ。国が運営していてお金はかからない。入学試験に合格すれば、誰でも生徒になれる」

 「巡回魔動車だけじゃなく此処も無料なんて、メルランってお金持ちの国なんですね」

 「此処は店も多いし商人も多い、観光客もそれなりに来ている。収入がいろいろとあるんだよ。寄付も多いみたいだしね」

 「へぇ~~」

 「学院に通ってみる?」

 「え?私が?‥‥‥いえ、遠慮しておきます」

 「何故?」

 「世間知らずですし、ぼろが出そう‥‥‥」

 「あ~~そうかもね‥‥‥」


 学院を通り過ぎ次に目に入ったのは、これまた立派な教会だった。



 「教会前~~教会前~~」



 「創世の女神が祀られているよ」

 「創世の女神様‥‥‥」

 「この世界では種族に関係無く、皆、女神を信じている」

 

 ‥‥‥創世の女神か。どんな御方なのかしら。


 ローズはベリルの耳元で小さな声で尋ねた。


 「お父様はお会いしたことありますよね?」

 「勿論。そのうち君も会えると思うよ」

 「本当?」

 「おそらくね」

 「女神様のお話、今度聴かせてくださいね」

 「あぁ、いいとも」


 魔動車に揺られながら、女神様はどんな御方なのかと想像を巡らすローズであった。



 巡回魔動車は再び【ギルド通り】に停車した後、大きく曲がり元の大通りに戻った。

 その後、

 【鉱石街・服飾街・雑貨街】といった停留所に停まった。


 「次の【飲食街】で降りるよ。食事にしよう」

 「賛成。お食事しましょうしましょう」

 「にゃんにゃい!」


 ベリル達は【飲食街】で降りると、遅いランチを楽しんだ。

 

 


読んでくださり、ありがとうございます✨

PV、評価、ブックマーク、大変励みになっております!

つい先日気が付いたのですが、「いいね」が受け付けないになっていたので、受け付けるにしました。もし、面白いと思っていただけたら宜しくお願い致します✨

皆さんに良いことがありますように✨

 :*(〃∇〃人)*:

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