死神さん!私の魂、どうなるんでしょう?
拙い文章ですが、よろしくお願いします
カンカンカン、カンカンカンカン
「あぁ~~~~うるさいいいい」
私は、ぱっと眼を開け、カンカンの音に文句を言う。
カンカンの震源に向かって、頭に敷いてあったやつ(枕)を引っ張って、投げつけると「いてっ」と声がした。
はぁ、少しスッキリしました!
そこに立っていたのは、スーツを着た男の人。
手には、フライパンとお玉。
お母さん………!?いや、お父さん?
ってこら!
こいつのせいか!
「あっ、起きましたか」
営業スマイルでいうスーツ男。背後に黒いモヤがかかっている。
怖っ。
怒っているんですね。枕、投げつけたこと。
でも、後悔していません。あなたが、私の安眠の邪魔をするのがいけないんですよ!……たぶん。
「はい、起こされましたけどね」
怒っているのに、スマイルを崩さない男にびびってしまいますが、虚勢を張るのは忘れません!
だって、負けたようじゃないですか。
負けず嫌いなんです。こう見えても!
「はい、早速ですが、自分の名前は言えますか」
いきなりですね!?まるで、カウンセラーじゃないですか。
「………………」
名前?
あれ、思い出せない。
どうしてだろう?
「覚えていないんですか。たまにいるんですよね」
答えられない私を見て、素早く判断したらしい。
この男、出来るやつだ……!
「へー、そうなんですか」
一応、相槌。
「あなたは死にました。それは覚えていますか」
「いえ、全然…………そういえば、あなたは何者なんですか」
死んだんですって言われても覚えてないし(何も!)、この男は仕事は出来そうだけど、信用度は今のところゼロだから。
「業務内容には入っていないんですが、まあいいです。私はそうですね………人間界で言うところの死神というものです。あなたの魂を回収しに来ました」
たんたんと答える男。死神………って。私、死んだとか。
信じにくい。
「えーと、死んだ記憶がないんですけど」
死ぬ前の記憶もないけど。
「記憶を忘れた場合、閻魔大王の裁きを受けることが出来ないため、その間、業務を務めてもらうことになります。業務内容については、後ほど。記憶が戻り次第、転生の手続きをさせていただくことになっています」
ふんふん、なるほどー。
「ちなみに、この部屋のことなんですが異空間となっていて、病院に似せた造りになっています。魂だけの状態といいましたが、この空間では実体化しています。理由は聞かないでください。説明の必要性を感じさせないものなので」
はぁー、なるほどー。異空間……。
非現実的ですね。現実的なのよりも好きたけど。
それにしても、設定凝っているなぁー
カウンセラーかと思ったら、厨二的発言が多々ある。
「これ、映画の撮影ですか?ギャラは多めでお願いします!」
「は……?映画の撮影って何のことですか?あなたの思考回路がどうなっているのかが、心配です。先程の話は嘘だと言いたいんでしょうか。死んだ記憶がないから、事実だとしても信じられないのは察しますが」
戸惑ったように、言葉を連ねる。
けっこう貶されている気が、わざとなのか?
「はい、信じてはいないです!だって、お母さん……じゃない、あなた、死神っぽくないですし。死神って足ないはず」
本に書いてあった死神とは全然違って、人間っぽい。
足ないのが特徴とかいてあったのに、足あるじゃないですか。
思わず、お母さんって言ってしまった。
お玉とフライパン、持っているからかなぁ。
「この姿は人間社会に紛れ込むためのもので、この方が便利なんですよ。お母さんってなんです!?心外です。心の慰謝料を請求したいんですけど」
またまた黒い笑み登場っ。後ろに黒い靄がかかっている。
心の慰謝料って何!?
仮に死神だとして、心あるんだ……。
「誤解です!言い間違えです!決してお母さんと似ていたと思っていたわけではなく……」
ていうか、私、母の記憶無いんですけど、何だか懐かしい感じはした。まるで、お母さんっていうね!
「はぁ、もういいです。あなたが失礼な人っていうのは、十二分に理解しましたから。」
諦めたような表情で、私のことを理解したという死神。
あなたの方が失礼さでは、勝っていると思うんですけど。
今、こんなことを言い返したら、ハイハイと流され、失礼な人に加え、精神年齢が低い可哀想な人が追加されそうなので、やめておく。
「なんの話をしていましたっけ?」
確か、閻魔大王がなんとかこうとか、違う、この部屋が異空間だって話…も違うし。
「……私が死神だって話です。」
「あ!それだ!!あなたが余計な皮肉をいうから、忘れてしまっていたわ」
「その前に、あなたの言い間違えなどの失礼な態度のお陰だと思うんですがね。」
いちいち、突っかかってくる。ねちっこいわねぇ。
「といいますか、失礼なあなたは、ついに敬語を使うのもやめてしまったのですね。」
目敏いやつめ。
しかも、『失礼なあなた』を強調してくる辺りが本当に嫌味ね。
「えーと、死にたがりさんだったけ?」
「死神ですけど!!!」
「あー、死神さんは、私の魂回収したいってことだよね。」
「まぁ、そういうことです。」
ふんふん、なるほど。
「あなたが死神だって言うんなら、さっさと魂もっていけばいいじゃない。」
「それができたら苦労はしませんよっ。本人の了承が必要なのです。了承が得られなかった場合は、現世に強い未練があるとみなされ、そこに縛られるのです。ゆくゆくは、立派な地縛霊になるんじゃないでしょうか」
まじか。
そもそも立派て何?
地縛霊に立派という言葉使って良いものなのか……
「はい!了承します。」
怨念とかになってとかめっちゃ面倒くさいやつじゃん。
そして、陰陽師に払われちゃうよ。きっと。
さっさと、魂回収してもらおうと。
「はい、では魂の回収を行います」
私の意識は遠退いていった。
☆☆☆
───スウ
魂を回収する。
今日も残業になってしまった。
なんてことだろう。
はあ。
今時、というか、今だからこそか。
幽霊の人権を保証しましょうってことで、本人の了承が必要とか。
説得と説明に時間がかかるわっ!
しかも、今回は特に面倒だった。
死んだ時、生前の記憶がなかったからな。
こういう場合は時間がかかる。
まあ、いい。
あとは、上層部に回せばいいだけのこと。
閻魔様がなんとかしてくれることだろう。
死神として、さまよっている魂を回収するとするか。
生前の記憶を取り戻す、その日まで───
こちらラジオ放送局です。
─CM─
たっましいを~♪
回収しましょっ♪
愉快な仲間たちと働こう♪
死神にっ♪
みーんな♪
なろうよ♪
死神にっ♪
死神募集中です。
─CM─
さて、今日のニュースです。




