表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界まるごとクリエイト  作者: 里田うい介
8/9

ポカしたので魔王を作ろう

 

「はぁ〜〜〜」


 何度目のため息だろうか。


「やっちまったなぁ」


 完全に油断していた。


「はぁ〜〜〜」


 星を見ながらため息しか出てこない。


 何がどうなったかと言うと

 モンスターを作ってる間に村も少しは発展してもらおうと思ってある程度時間を進めていたんですよ。


 オートで……


 もうお分かりかと思いますが……

 モンスター作りに熱中していたら、いつの間にか放置していた村ほぼ全てが街やら国になっていました。

 又、新しい場所にも村や街が出来ており、自分が記憶していた風景が色々様変わりしていました。

 主要な街道は整備され、恐らく戦争も各地で何回も起こった事でしょう。


 正直ここまで時間を進める予定はなかった。

 何故かというと、まだモンスターを配置しておらず、獣人やエルフなんてまだ作ってもいないから。

 なのに国になった場所は周辺地図を作って大体の地形を把握しているだろう。

 勿論未踏破な所はまだまだあるので、モンスターを置く事は出来るし、獣人やエルフも隠れ里に住んでいた事にすればいい。

 だけど人間達の住む近くは完全に把握されているだろうから今からモンスターを置いたらパニックになることは必然だ。

 なのでモンスターを置く事が出来ない。


 本来の予定では

 モンスターを配置。

 続けて獣人やエルフ、ドワーフ等の様々な亜人種を作成。

 人里離れた場所に生活させ、後々(のちのち)人間と交流。

 紆余曲折あって平定。

 この星に入って経過観察の為国や街で生活。

 というのが最終的な目標だったのに!


 ……そうなんです。

 この星に入って生活出来るように自分用の器(人間の体)も作っていたんですよ。

 いつでもこの星に入れるように。

 いや、人間が出来た段階で試しに作って何度か入った事もあるんです。

 やる事が多過ぎた為、風景を楽しむだけで直ぐに作業を再開してそのまま没頭してしまったが。

 いや風景を楽しんだだけとは言ったが、その景色は正に圧巻の一言だったが。

 どこまでも続きそうな山脈。

 鬱蒼と生い茂った大森林。

 海かと思える湖や巨大な滝。


 見たい場所はまだまだあったが、これ以上は作業に支障すると思い名残惜しみつつ元の部屋へ戻った。

 次にこの星に入る時は作業を終えてゆっくりと楽しむ事にしようと固く誓った程だ。


 なのに!

 モンスターはいない。

 魔法は使えるけど人間しかいない。

 その魔法自体も大した威力がない。

 これ魔法使えなかったら元の世界と同じ様な歴史を辿っていくんじゃないかと思えてきた。


 モンスターを先に放ってあれば自国の防衛として安易に戦争なんか仕掛けたりしないんじゃないかという思惑もあったが今更だ。

 不幸中の幸いなのは海洋船はまだ開発されてないようなので実験場にしていた群島もまだ見つかってはいない。

 あそこが見つかっていたら本当にやばかった。

 今のうちに場所を変えておこう。



 ……で、これからどうしよう。

 まだ大丈夫と思ってやっていなかった事が多過ぎるんだよね。

 他の人種やモンスターもそうだけど、魔力を持った鉱石類(魔鉱石と名付けるつもりだった)も山脈の至る所で作って発掘してもらおうと思っていたし、世界樹の様な木や魔力を回復させる薬草等も色々作ろうと思っていた。

 と言うより薬草は群島である程度品種改良が進んでおりもう少ししたら各地にばら撒く予定だったが。

 世界樹(っぽい木)はエルフを作るのと同時期にやろうと思っていたので、まだ作ってもいない。

 魔鉱石もドワーフと一緒に作ろうと思っていたので以下同文。


(先に環境整備をもっとちゃんとやっておくべきだったなぁ……)


 モンスターもそうだが、自然では作られない草木や魔鉱石といったものは最初の時点でちゃんと整備しておくべきだと今更ながらに後悔した。

 では何故先に人間を作ったかと言うと。

 この星の管理をさせられた当初、天変地異を鎮める為にそれだけで長い時間拘束されていた。

 その後、管理しやすい様に植林したり、精霊を作ったりと諸々やってた訳だが。

 簡単に言えば、作業だけで他にやる事もなく寂しかったんだよね……

 人の喧騒も何もない、ただ自然だけがある世界。

 大自然の中、ひっそり一人で生きていきたいと言う人もいるかもしれないが、何年もそんな暮らしを続けていれば人が恋しいと思う事はないだろうか。



 狭い個室に一人入れその様子を観察するという実験のテレビ番組を昔見たのをふと思い出した。

 その人は数日でおかしくなり始めた。監視カメラに向かって意味不明な行動をしたり、奇声を上げたり。

 その時は『こんな風になるものなのかね』と大した感想も抱かなかったが、自分が本当の意味で一人になるという事を経験した今なら分かる。


『人は一人じゃ生きていけない』


 当たり前の事だがその時はひどく実感させられた。

 本当に一人だけっていうのは寂しいものだよ。



 今やっている事は単なる暇つぶし。

 ゲームをやっている様なものだ。

 今俺がやるべき事は星の管理だけ。

 その管理も精霊に任せているおかげでほとんどやる事はなくなった。

 一応したい事と言うか目標はあるのだが、まだ全然手が届きそうにないのでまだ準備段階。

 いつか叶えようと思っている程度だ。

 全然今やるべき事ではない。

 さて、どうするか。




 ……もういっそ魔王でも作るか。

 どうせ今色んな国が各地で戦争やら小競り合いばかりやってるみたいだし、力は有り余ってるんだろう。

 試験的に魔王っぽい者を作って、そこから魔物もばら蒔いていけばいいか。

 魔王を作ると言っても魔物を放ってみたいだけどからそこまで強くする必要もないしな。

 いいとこ中ボスって感じか。



 いや。

 ゲームだと魔王の後に大魔王とか出て来るので、魔王自体が中ボス的な感じを醸し出していたのは確かだが、そこは

 腐っても魔王。

 唯一無二の最強魔王を作ってみるのも面白いのではないだろうか。

 それとも俺の知識やら力を存分に使った従順な側近として作ってみるか。


 倒される前提で考えていたが、それだけだと可哀想だし、やられたり封印された『振り』をしておけばそのまま100年後とかに使い回せそうだしな。

 うん。

 ちょっと力の強い従順な魔王を作ってみるか。


 今度は時間を加速させたままにしないように、いや今度は没頭しても大丈夫なように時間を遅く設定してから作業に入ろう。


 魔王と言ってもどういうのにするか。姿形や性格、身体能力から魔力の総量まで決める事は幾つもある。

 なので先ずは形から決めるか。

 人間の様なものから獣、異形な形と姿だけでも様々だ。

 だけど今回は初めての魔王作りという事と、側近として側におく機会も多い予定なので、人型をベースに作っていこうと思う。

 あまり人とかけ離れた姿なのも微妙だからな。


 さて、人型で魔王となるとどんな者を想像するだろうか。

 俺の答えは【思い付かなかった】です。

 以外かもしれないが思い出そうとしても特にこれだと思える人型の魔王は思い付かなかった。

 まぁ自分の魔王という知識は学生の頃にやったゲームぐらいなので思い付かなくても仕方ない事ではあるが。

 なのでゲームとは切り離してどういう者がいいか考える。



 そこで一番最初に思い付いたのはバンパイアだった。

 魔王のいる場所を考えるとやっぱり迷宮のような城かなと連想し、そこから更に【大きな城に住む強い人型の化け物】と考えたらバンパイアしか思い付かなかった。

 まぁ他に候補もないのでバンパイアをベースに作っていこう。姿や能力もそれに準じたものにしていくつもりだ。


 身長はスラリと伸びる長身で中肉中背よりやや細身。

 顔は……まぁ、うん、イケメンにしよう。多少不本意ではあるが。

 肌は色白、よりも青白い方がいいかな。張りのある青白さなので、貧血っぽくは感じない。

 あとは犬歯を長めにし吸血鬼っぽさを出して、見た目は完成。


 あとは能力だな。

 吸血鬼と言えばどんな能力だったか。

 確か蝙蝠に化けたり霧になったり?

 とりあえず思い付く限りの吸血鬼っぽい能力と、ある程度の現代知識を与えて魔王として君臨させてみるか。

 とは言えこの世界に放つ前に先ずこの部屋で召喚して自己紹介がてらちゃんと側近として動いてくれるか確認しておかないとな。

 性格までガチガチに決めるのは面倒なのでそこは適当に。

 従順で魔王として働いてくれるのなら問題はない。


 さて、どんな風に仕上がったか確認といきましょうか。

ここまで読んでくれた方ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ