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異世界まるごとクリエイト  作者: 里田うい介
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植林から〜〜まで

 それではこの星の改善をしていきたいと思います。

 さて手始めに何をするか。最初だけにやる事が多岐に渡る為、まずしなければならない事をピックアップしていこう。


 まずは地形の改善。

 地震や噴火によって地形も酷い事になっている。普通ならどうする事もできないので自然に任せるしかないのだろうが、俺には地形も自由自在に作り変える事もできる。と言ってもそれにはかなりの能力ちから使う事と他にもやらなければならない事が山積している為、ある程度整ったらあとは放置しようと思う。基本的に地形は自然のままの方が望ましいからね。


 二つ目は植林作業。

 今この星にある草木の種に成長を促して苗や苗木にしていく。それを世界各地に植林していこうと思う。苗木から大木まで一気に成長させる事も出来るがそれにも能力ちから使うとなると膨大だ。一本や万本くらいなら問題にないが、それが何百万、何千万となるとハッキリ言って面倒くさい。なので、植林したものは後で時間を加速させて一気に自然を広げるつもりだ。一応この植林作業はある程度区切りがつくまで続けていこうと思う。品種改良もしていきたいが素人考えでどう影響を及ぼすか分からないので、群島のいくつかの島で実験し、経過を見ようと思う。地球にある植物ではないし、そもそも詳しい知識もないからだ。

 植物は特に土壌の質や水質に関しても調べないといけないがこれを世界全て。骨の折れる作業である。


(う〜ん、ここまでやる必要あるかな?)


 そう思いつつも骨どころか心まで折れそうな作業を計画に加える。大事な事だしね。

 あと太陽の光がどうなっているかだが、こちら側からは分からないがちゃんと太陽はあるらしい。らしいというのはこの星の大地がちゃんと明暗分かれていて、自転もしている事から昼夜のサイクルはあるのだろうが、こちらからは太陽が見えないからだ。これも検証が必要かな。


 三つ目は動物の繁殖。

 これは植物が少ないので必然的に生活圏も狭い。種類も数も少ないので繁殖させて数を増やしていきたい所だが、先に植林作業をある程度進めて生活圏を広げておかなければ数が増える事もないだろう。当面は絶滅しない程度で要監視に留めておくしかない。


(それでも絶滅しちゃったらゴメンな)


 どんなに注意しても絶滅してしまう種類はいるだろう。一応サンプルをとして数匹ずつ北の地で氷漬けにしておこう。何かに使えるかもしれないし。


 それではこの方針で作業と実験を繰り返して経過を見ていこう。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 はい。という訳で星の管理(調整)、地形改善、植林作業、動物の繁殖、実験と色々しながら千年を経過させました。と言っても時間を加速させたので実際こちらの時間ではそこまで時間は経っていないが。天変地異がおこっていた頃は災害を鎮める事に重点をおいていた為使われる事のなかった能力ちからである。

 逆に時間停止も行えるが停止中に災害を鎮める事も出来なかった為ずっとお蔵入りになっている。何かの役に立つのだろうか。


 さて話を戻そう。

 一つ目の地形改善。

 植林しやすいように少し地形を変えたり、削ったりはしたが大した事はしていない。あまりやりすぎると今後地形がどうなるか分からないからだ。世界各地で土砂崩れや地滑りが起こっても本末転倒なので。少し細かく見ていたので思ったよりも時間がかかってしまった位か。


 二つ目の植林作業。

 苗木から森林を作りたいと思っていたのでここまで時間が掛かってしまった。やり過ぎた感はあるが樹齢千年の大木とか見てみたかったので後悔はしていない。おかげで緑豊かな大地になった。


 あとは群島で品種改良を行っていた草木。これはかなりの種類作る事ができた。寒暖に強い草や弱い草、見た目が鮮やかな花に薬草毒草、紅葉が綺麗な木やカラフルな木まで様々だ。これらも各地にある程度撒いてあるので、景観も良くなっている。


 そして次に、これが一番大きな変化と言えるだろう。太陽が二つになった事だ。いや、なったと言うよりした。つまり二つ目の太陽を作ったのだ。この世界の植物を育てている過程で植物が育ちにくい事が分かった。調べていく内に光合成に問題があると分かり擬似的な太陽を一つ作り経過を見た所、ちゃんと育つ様になったので以来植物の為に太陽を二つにしている。ちなみにこの太陽の維持に少なくない力を使っているが、必要経費と思って諦めている。

 

 そして三つ目、動物の繁殖。

 まず動物の繁殖については千年も経つ間に勝手に繁殖して生態系も維持出来ている。手を加える必要もないだろうと判断した。流石に千年も経てば絶滅した種類もいるがこれも自然の摂理という事で。一応サンプルはあるので蘇生させ繁殖させる事はできる。必要ならまた手直しをすればいい。


 以上がこの千年での大まかな変化である。

 さて今後の予定だが星の管理(調整)の解消、人間の創造の順でやっていこうと思う。


 人間の創造。

 時間を加速させていたとは言え、ここまでくるのに結構な時間が掛かっている。

 この頃にはもう人間の創造という事に対しての忌避感はない。それよりも早く人間を作って、街並みや生活する環境を見てみたいという想いが勝っていた。

 ぼっち化が加速して実験中はずっと独り言を言っていた気がする。いや、気のせいだろう。そんな事よりも人間の創造だ。その為に薬草等も各地に撒いたのだから。

 とは言え今はまだ出来ない。先に目の前の問題から片付けなければならないのだから。


 それは星の管理(調整)の解消である。


 ずっと調整しながら他の事もやってきたので今ではもう片手間でこなす事も出来るようになった。だけど調整に使っている能力ちからも以外と大きいので、これを解消しようというのだ。

 そのやり方が管理調整の自動オート化である。


 思いついたのは人間を作りたいと考えていた時の事。少し思考が脱線して獣人やエルフ等のファンタジー世界を思い浮かべた。

 現代の日本や近未来のSF等も浮かんで来たがこの星にとって宇宙とは何か。この星から飛び出したりしたらどんな事が起こるか分からない。なので、宇宙進出出来そうな現代や近未来の構想は捨てる。そうなると時代的には中世や戦国時代、もっと前なら縄文時代?と言った所だが、どうせなら剣と魔法の世界なんて面白いんじゃないかと思いついたのがことの始まり。

 その時精霊の存在を思い出した。自然と共にあり自然現象を起こさせる身体を持たない幽霊のようなもの。これに星の管理を組み込む事で自動オート化できないかと思いついたのだ。


 能力ちからで核として何の力も持たない魂のような器を作り上げる。

 これに少しの知識と星の管理を本能として義務付けさせ、世界にばら撒き管理の必要がなくなるまで増殖させる。

 管理の必要がなくなった所で増殖を止め、また減れば増殖させるというシステムを作りあげる。

 精霊を作って配置し増殖を繰り返させて、世界全てに行き届かせるまで更に半年の月日がかかった。


 これでこの星はほぼ俺の手から離れたと言っていい。あとは定期的に様子を見てメンテナンスをしていくだけだ。


 ここまで本当に長かった。

 自分がやってきた事へのゴールが見えた気がした。この後最後に人間を作っていくだけだ。ここまで来たら人を作らなくても、ほぼ何もしないでこの星の管理を継続できる。てか、元々人間等いないので作る必要もないのだが、どうせなら人を作って、村、街、国と大きくなっていくのをのんびりと眺めてみたいのだ。


 ……最後に人間を作るだけだと言ったが、精霊も作った事だし獣人やエルフ、モンスター等も作れば面白いかもしれん。そうなるとあとは魔法か?


 うん、全然ゴールじゃなかったな。これからも色々作っていこう。



 さて、それじゃ待望の人間を作っていこうか。何かもう軽い感じだが仕方ない。ここに行き着くまで二年弱?今までずっと一人だったのだ。ぼっち化は止まらなかった。


 話が逸れたな。それよりも人間だ。

 人間を作る際、精霊を作った時の魂となる器を作れた事が大きい。

 それを動物の魂に似せ最低限の知識と学習能力を取り入れ、身体は俺の身体をベースとして男女作り、そこに魂を入れ野に放つ。


 最低限とは言ったが初めて作った人間の魂にだけあれこれ色々入れてみた。その後生まれてくる子孫には何もしないつもりだが。後は親が教えていけばいいと思っている。


 良し。これでまた時間を加速させて経過を見ていこう。

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