表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

二話「闇は闇らしく、暗く怪しく忍び寄る」

 [鬼姫]。噂には聞いていた。地方ハンターの中でも数少ない女性であり、その美貌にそぐわぬ狂暴かつ完全抹殺主義から「鬼ようなお姫様」と呼ばれている少女がいると……。どこまで本当かは知らないが、実際に鬼人種のモンスターを素手で黙らせとかなんとか……マジこわいんすけど。つか、あの怪力なら有り得ないことも無い。

 俺は、そんなことを考えつつ先程締め上げられたことを思い出しゾッとする。

「ねぇ。カリア。あなたの逸話にある[ガリオレア単独討伐]って本当?」

 そんな俺の気を知ってか知らずか、[鬼姫]フィリーネは興味深々な様子でそう問うて来た。

 普通なら美少女に興味をしめされるのは、やぶさかでは無いのだが、フィリーネはそう言いつつ目の前のモンスターを何のためらいも無く斬殺するため、怖くて仕方が無い。

「ほ……本当だ。別に大した話じゃないだろ?あ……あれくらいは、フィリーネもできるんじゃないか?」

 引きつった笑いでそう返す俺。正直聞くまでもない。奴なら余裕でやりかねん。確かに甲巨人超一級種[ガリオレア]は、超の付く化けもんだが、フィリーネは多分それより立ちが悪い。なんなら、一瞬で片付けそうな気すらする。

 俺の言葉にフィリーネは、「おぉ!」と感嘆の声を漏らし、ズィっとこちらに身を寄せる。……ひぃ!よるな!

「すごいじゃん。多分私じゃ、まだ無理だなぁ。この間だってソロでアルファトラウガやった時、二時間もかけちゃったし……」

 

 ……マジか。こいつ…………


 俺は、何気なく放たれた言葉に戦慄した。

 海竜超一級種[アルファトラウガ]は普段水中にいるため、陸上に引きずり出すのにまず一時間かかる。更に大規模な討伐隊を持ってしても三時間はかかる超獣だ。俺なら一人で半日かかる。何が無理だ。余裕だろうが!

 改めて彼女の規格外の強さに舌を巻く。そうしている間にもフィリーネは、次々と襲いかかって来るモンスターを切り捨てて行く。もう、どちらがモンスターか分からん。

「よーし!!どんどん行こー!!」

 そう言って無邪気に笑うフィリーネ。その笑顔に飛び散った返り血に俺は血の気が引いていくのを感じる。


 ……誰か助けてくれ。



×××



 それから一時間ほどして、日が沈んだ。

 今回の目的である炎属性龍種[ガルマダラ]は、夜行性な為ここからが勝負だ。

 既に目撃されたガルマダラの予測縄張り範囲には入っている。見つかるのも時間の問題だ。

 俺は、氷属性魔術剣[バラライオ・キル]と、雷属性魔術剣[エレグ・ドラス]の二本を抜き放つ。

 いづれも[ヴェラータ・ディウス]同様の超級魔術剣であり、威力は保証されている。

 ヴェラータ・ディウスを抜かなかったのは、今回の対象が同じ炎属性だからだ。ヴェラータ・ディウスには、炎属性魔術を吸収する能力があるのだが、同属性である以上ガルマダラには効果が薄い可能性がある。

 俺とフィリーネは、周囲を警戒しつつゆっくりと森を進んだ。

 流石は、龍種の縄張りだけあってやけに静かである。他のモンスターは、ガルマダラの行動する夜間はこのエリアには出現しないのだろう。まぁ、出たところ主に八つ裂きにされてお終いなのだろうが……。

 しかし、それにしても――

「妙に静かね」

 フィリーネの言葉に、俺は頷く。

「だな。普通、地鳴りとか砲口が聞こえるもんだがな……」

 そう答えた時だった。

 俺とフィリーネは同時に動きを止め、息を殺す。


―何か聞こえる―


 目を閉じ、耳を澄ましたがそれ以上は聞こえない。

「あっちの方ね」

 そう言って、フィリーネは東北東の方角を指す。

「とりあえず、行ってみるか」

「そうね」

 俺とフィリーネは、剣を持ち直すとその方角に向けて駆け出した。

 しばらく走ると、開けた場所に出る。

 立ち止まった俺達は、月明かりに照らされた光景に息を呑んだ。

「これは……」

 思わずそう漏らす俺の前には、巨大な血の液溜まりがある。そして、その中心には――

「ガルマダラ……。……死んでるわね」

 フィリーネは、そう言ってその場に横たわる巨体を剣でつつく。

 討伐目標だったガルマダラは、殺されていた。虚ろな目で虚空を見つめるガルマダラは、だらしなく大顎を開き死体と化している。

「俺達より、先に誰かが倒したってことか?」

「それは無いわね……だって、」

 俺の言葉にそう返したフィリーネは、死骸の一点を指す。

 すぐさまそちらに回りこんで、フィリーネの指す先を見た俺は絶句した。

 ガルマダラの腹部にくり貫かれたような巨大な穴が空いている。周囲に広がっている大量失血はこれが原因なのだろう。しかし、これは驚くべき事態である。

 ガルマダラの腹部には強固な鱗が存在し、超級魔術武器であっても、これほど綺麗にぶち抜くことは出来ない。仮に出来たとしても、人間の筋力限界では貫通には至らない。

「人間じゃない奴の仕業……?別のモンスターか?でも、このエリアにガルマダラを圧倒できるモンスターなんて――――」

「カリア!!」

 突然、フィリーネが悲鳴を上げ、俺を押し倒す。

 直後、突風が吹き、俺とフィリーネはもつれた状態で吹き飛ばされた。

「ってぇ……」

 頭をさすり顔を上げた俺は目をむいた。


 何かいる。


 先程まで何も居なかった空間に何か大きなものがいる。

 それは、月を背にしているためはっきりと姿は見えないが、人型で大きく筋肉質な肉体をしていた。背は丸く、まるで獣人種のようだ。

 奴は、パンチを振り抜いた姿勢をゆっくりと戻すとこちらに体を向ける。……今の突風、こいつのパンチの風圧か!?あり得んだろ……。

「フィリーネ無事か?」

「あなたこそ」

 見ると、フィリーネは顔をしかめて腰をさすっていた。

「何なんだコイツ……いつからいた?」

「私も今気づいたのよ。突然現れて、あなたを襲おうとしたから慌てて……」

「……すまない。ありがとう」

 俺は、そう言って立ち上がると剣を構えた。

 相手は低い声で唸り、ゆっくりと拳を握りしめる。

「立てるかフィリーネ?」

「問題ないわ」

 フィリーネが剣を構えたのを確認し、俺はエレグ・ドラスとバラライオ・キルの魔術を発動させた。

 エレグ・ドラスが放電を始め、バラライオ・キルが冷気を放出し始める。


「いくぞっ!!」


 叫ぶと同時に俺達は、敵に向かって飛び出した。


俺は、最強www

また、一日でかけたぜwww

感想などよろしくお願いします!!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ