私達を知ってる人に会いました。
この後はゆっくり更新です。
私達の事を、助けてくれた人に名前を呼ばれた。まさかこんな知らない土地で、心細い時に聞いて思わず涙が零れた。ララには、気付かれ無かったけれど彼には見られたわ。
「リリーとララなのか?渦に巻き込まれてここに?」
そこまで知ってるの!魔法使いなのかしら?
「どうして知ってるのですか!私達でも、あまり分かってないのに!」
ララが大声で叫んでる。帰る方法を、この人なら知ってる可能性が大きいわ。
「ここは、大声で話の出来る場所じゃない。私の家に来ないか?」
周りの人達にジロジロ見られ、居心地が悪く感じたので彼の話に乗る事にします。
「詳しく知りたいのでお願いします」
ララと二人頷きながら着いて行きます。
「君達と一緒ならタクシーで行こう」
タクシーと、言う箱に乗ってと言われても怖い!
「乗りたまえ。ほら」
彼に、進められましたが足が拒否してます。
「リリーから先に!」
二人で押し付け合いしていました。
「ララ!先に行って!」
笑われてしまった。…恥ずかしい。
「くくく、ほら」
ひょい、と軽々と抱き上げられてタクシーに二人とも乗せられました。助けて貰ったのにお礼も名前も聞いてないわ!
「すいません、助けて頂いてありがとうございます。お名前を教えてください」
「大三と言います」
「「大三様、ありがとうございました」」
タクシーを下りて、塔だらけの中のひとつに入りました。ピカピカの石に似た物が廊下に張ってあります。私達の知ってる、侯爵家と同じくらい財力があるのでしょうか?
「エレベーターに乗るから、こっちに来なさい」
変な物に乗ると、ふわっと感じたと思ったら、直ぐにチンと音が聞こえました。
「着いた、この先に私の部屋がある」
部屋に案内して貰い、中に入るとそこそこの広さのリビングがありました。
「リリーとララはそっちにある客室を使っていいぞ」
ここがどうやら大三様の部屋らしいです。初めて見る物が沢山あります。ポチと音が聞こえるとTVと言う物から声が流れ、人が四角い箱の中で喋ってました。部屋の説明を聞きながら、初めて体験にびっくりするばかりです。
「そう言えばお腹空いてないか?貰い物だがこれを食べるといい」
見るとお嬢様の作ったプリンに似ている。
「プ、プリン!リリーこれプリンよ!」
「本当ね、どうやって開けるのかしら?」
「上蓋を剥がして、皿にひっくり返しぽっちを折る」
本当です!プリンがプルプル震えています。美味しそうです。
「お嬢様の、作ったプリンと違うが好きだろ、食べるといい。プリンの歌を、歌う姿は可愛いかった」
「「…え?」」
最後の何気ない大三様のひと言が、私達の事を、よく知っていると物語ってます。プリンの歌を、歌ってる私を見ていたとしたら、一体彼は何者なのでしょうか?謎が増えて行きました。お嬢様!お願いします迎えに来て下さい!