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第二話

「ルナ、貴女また手習いを逃げたらしいじゃない。ただでさえ実力がなく王族の質を下げているのだから大して貴女が身につけれないとしてもきちんと受けなさい。私に恥を掻かせないで頂戴」


美しい顔を不機嫌にゆがめた姉フレイヤ


ルナは特に反応を返すことはない。ヒスを起こす女は厄介この上なく、面倒ごとはごめんなのだ


何か言いかけ、結局口を噤んだフレイヤが近衛達を伴って反対の道を歩き出す。

後ろから、或いは周辺から怒りの気配を感じて苦笑をもらした


姉フレイヤは、悪い娘ではないのだけれど少々口が悪く少々上から目線だ。

私からしてみれば(精神おばちゃん視点ならば)この年頃のお金持ちの<お嬢様>なんてこんなもんだろうと思うのだが、精霊や近衛達は違うらしい。



そもそも近衛隊は派閥集団だ。実力主義も相まって近衛隊同士険悪で、


特にフレイヤ姉上と私の近衛は仲がかなり悪い。


近衛隊というのは実力主義でありその面子を決める権限は各王族に委ねられるのだが、拒否権だって存在する。文字通り永遠の忠誠を誓う為、本心からの忠義でなくてはならないからだ。


姉フレイヤの近衛は全員上級貴族だ。


対して私の近衛は純粋な実力主義によって構成され、律を乱すものはそも近衛に指名していない。結果的に中級から所謂没落貴族となる(平民も2、3人含む)


姉は平凡な私をよく揶揄する。曰く、自分の仮にも!妹なのだから出来の悪さを露見させず引っ込んでろ、と。                ・



まぁ私自身、平々凡々な王族にあるまじき行動をとるので特に気にしないのだが、問題は近衛達だ。

姉の近衛は私に対し、敬語は辛うじて使っているものの正直他の王族に同じ態度ならば無礼者と言って捕らえれらる程結構酷い。



それに対抗するのが私の近衛だ。曰くたかだか近衛風情が、第二皇女を貶すのはどういうことか、と。実力もいうほどでもないくせに!!と。

こういう事が繰り返されかなり仲は険悪なのだ。



正直に言ってしまえば、王族としてのプライドなんて持ち合わせていない

持とうと思ったらそも実力を発揮する。あくまで私の根底にあるのは平凡万歳なのだ



「ルナ様!!あのように言われ何も返さないなんて!!」


「普段の冷静さが彼方に消えてるわよ氷河」


「ルナ様!!」


「あのね、あの程度のこと、フレイヤ姉さまの挨拶みたいなものじゃない。気にする必要はないわよ」


「その寛大な心はご立派ですが、言われて嬉しいものでもないでしょう。


これを機に真面目に手習いをしてください。


・・・一度やったことの繰り返しが面倒なのはよーく分かりますから。」



「あのね、言われて嬉しくはないというか、何の感情も持たない人間が何を喚こうが何の感慨も浮かばないのよね。生憎と。そこまで私の心って広くないし?


私の本質も実力も、私にとって大切な人間が知っていればいい話なのよ。

外野が喚いても関係ないわ。


貴方達は私の目標を達成する手伝いをしてくれるのでしょう?炎樹」



目標、すなわち<平凡な人生を送る!!>である



「・・・・我らの心は変わりませんよ。貴女に忠誠の盾と矛を誓ったあの日から、我らの唯一は貴女で、貴女の望む全てを差し出すことこそ我らの喜びなのですから」



「・・・・・ルナ様、良い事言って煙にまいたって駄目ですよ。明日から手習いの時に逃走するのは止めてくださいね」


「誤魔化されてよねー」


<駄目です。>







「ほら、貴方達もピリピリしないの」



【ルナ、お前は本当に何も思わないのか??あのように無能達に嘲笑われ。我は気分が悪い。】



「私はなんとも?近衛にも言ったけれど、彼らの言葉が私の内に響くことなんてないのよ。

私が気にしてないんだから、貴方達も気にしないの」



自室で、近衛に代わって今度は精霊と聖獣を宥める

みんな私のこと大好きよね・・・(自重)



聖獣の白虎と黒虎の身体を撫でて落ち着かせる


【主】


【ルナ】



「この話はおしまい。ね?風霊たちも悪戯に行こうとするのはお止め。フレイヤ姉さまは魔術使えないんだから、貴方達の悪戯で大怪我したらどうするの。あの美貌を損ねたら、人類の大きな損失なんだから」



【えーーー】



「えーじゃないのよ。美人は国の宝なんだから」




好意の反対は無関心。ルナは親兄弟の情は希薄。


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