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序章

太陽は一つ、月は二つあるこの世界

大陸の東端にフェリアル国は存在する

シンボルは太陽。世界で最も早い夜明けを迎えるかららしい。

らしい、と曖昧な表現を使うのには理由がある。


私には他国に行った経験はないしひょっとしたら地球の航海時代に見つかったアメリカ等のようにまだ見つかっていない未開の大陸や島がフェリアルより東にあるかもしれない。この世界に日付変更線があるとか聞いたことが無いし、宇宙からこの世界を写した衛星写真があるわけでもなし。フェリアルこそ東端とは言い難いからだ


それはさておき。

フェリアルには三人の皇女が存在する

第一皇女フレイヤは美貌の皇女

第三皇女リリーは天才

そして私、第二皇女ルナは<THE☆平凡>である

出来る人間に挟まれれば、元の顔の造詣は同じでもフィルターが掛かるらしい。

だからといって、姉や妹を羨む気はない


私の持論だが、人は、<特殊>を羨む傾向にある。だが本当に<特殊>になりたいなんて思うのは極々一部だ。<特殊>或いは<非凡>な存在というのは埋没する事がない

出る杭は打たれるのが世の常だし、他者と違うというのはそれだけで疎外感を持つ

私の記憶に日本人としての記憶があるから余計かもしれない。

平凡最高

現状満足



まぁ本当に平凡ならばきっと前世の意識なんて無いのでしょうけど。



前世、輪廻転生

巷で流行っているのは知っていた。私の友人は世に言う腐女子というものだったし、オタクっぽい人間が何故か私の周囲には飛びぬけて多かったような気がする

イラナイ知識を此方の意思関係なしに詰め込まれるのなんて日常茶飯事だったし、その知識が異様に濃かったのも、まぁ許容範囲だ。この程度でトモダチ止めるほど心は狭くないはず。


最もそれが自身に起こるなんて誰も思わないだろう。私にオタク知識を詰め込もうとした友人達だって予期していなかったに違いない

そもそも転生と称していいのか分からない

私にはよく小説であるような死んだ認識も、水溜りに嵌った記憶もない。フツーに家族と直前までご飯食べていたはずなのだ

ご飯食べてたら暗転。後、一瞬だったと思う。目を開ければ異世界で生まれたばかりの赤ん坊になっていた時には、流石に白昼夢かと思ったし、或いは普段から私をその道に引き摺り込もうとしていたトモダチの影響なのかもと思った。

だけれど小さな手足は何度夢が覚めるように固く目をつぶって開けて見ても、幼児らしく抗えない眠気によって寝て起きても変わらなかった


絶望というのはこういう事なのか。

平凡に暮らし、可もなく不可もなくだった私の暮らしに決して現れたことの無かった二文字が突き刺さった



結局、開き直った。諦めの早さは現代っ子の特徴だ



よろしくお願いします

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