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魔法の世界を現代科学で無双する 〜科学を魔法で再現したら最強になった〜  作者: 音無鱗


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巻き込まれて転移

暗く深い闇の中、一条の閃光が一つ目の巨人(サイクロプス)の頭を貫く。それを行った人影は暗闇に紛れ、さらなる敵を屠りに向かう。その恐ろしいほどの強さ、攻撃の速度から彼はこう呼ばれた"星を操る者"と。



―――――――――――――――――――――


とある高校に通う科学が大好きな極めて一般的な高校生宵待彗(よいまち すい)は今日も授業の最中に実験のことばかり考えていた。


もちろん科学以外のことに興味なんてない彗は周りの生徒からも「愛想がない」だの「汚い」などたくさんの悪口を言ってくるのが大半であり、一部の奴らは殴ってきたりもする。


「お前、授業中に意味分かんない絵なんか描いててキモいんだよ!」

「マジで汚いわ〜、近くに来るだけで嫌悪感がすごいからあっちいってろよ」


今暴言を吐いてきた奴は禍月雄太(まがつき ゆうた)という男だ。こんなふうに意味もなく突っかかってくる意味のわからないやつだ。その近くで雄太に便乗してる二人が冥骸陽成(めがい ひなり)神楽坂焔(かぐらざか ほむら)だ。


まあ確かに科学以外のことに興味がないと言えど、今の時代的にこんなにも暴言を吐いたり、殴ったりするのは少しマズイことのはずなのだが、なぜこんなにもイジメを受けているか。


答えは簡単だ。


彗は数々の研究者が挫折したほぼ不可能とも言われていた理論を若干17歳にて完璧に解いてしまったからだ。その影響でこの学校の科学部部長であり、彗の幼馴染である月城六花(つきじょう りっか)に好かれてしまったことだ。


彼女は言うなれば立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花と言うやつであり、性格も責任感があり、人当たりもよくまさに完璧超人とでも言うべき人間なわけだ。


もちろんこんな人に好かれていれば周りからは恨まれることにもなるわけだ。だがこんな科学バカよりももっといい人がいると思う。


「流石に言い過ぎだ!撤回したまえ!」

「みんな、そんな言い方はないでしょう!もう少し彗のことを考えてあげて!」

「太陽や六花の言う通りよ。おにいのことも考えてから言ってよね。」


噂をすればなんとやらだ。こんな風に僕を庇う物好きな奴がいたりする。最初に発言したのが日向太陽(ひゅうが たいよう)赤い髪にキリッとした目、鍛えられた肉体美で、性格までイケメンで熱血ときた。こんなやつだからとてもモテる。しかも空手を習っており、全国優勝もしてる。


次に不本意ながら僕を呼び捨てにする奴がさっき話した六花だ。太陽とか結構いいカップルになるだろうと思うのだが、なぜか矢印は僕に向いている。


最後の冷静な感じの女子が六花の幼馴染で僕の妹である宵待琥珀(よいまち こはく)だ。こいつは黒く長い髪をポニーテールでまとめ、少し柔らかさの残る目に、モデルのような体つきをしている。兄妹なのに似てないので僕が攫ってきたという噂が一時期流行るぐらいには似てない。


「あー、気遣いはありがたいけど、気にしてないから大丈夫だよ?」


周りから何様のつもりだという無言の圧力がかかる。あのグループは人気が高いから特に。


「君が気にしていない状況がおかしいんだ!」


太陽が反論してくるが、正直研究のことで頭がいっぱいだからクラスメイトなんてどうでもいいとしか思っていない。太陽は頑固だからああなると何を言っても聞かない。


彗としては世界有数の研究者として大成功しているため、何を言われようがあまり関係なかったりするのだが目立ってしまったが故にめんどくさいことに巻き込まれてしまったわけだ。


「まあまあ、落ち着いて」


とりあえず上手いことはぐらかしてやり過ごそうとするが、頑固者たちがそう簡単に食い下がるわけもなく…


「そうやって諦めるのはよくないよ!」

「そうだよおにい、もっと自分を大事にしてよ!」


「なんでお前如きが」と聞こえてくるかのような圧力がかかる。雄太たちに関してはシャドーボクシングをし始めている。


みんな仲良く朝から大騒ぎしていると思いこんでいる担任の月詠冴(つくよみ さえ)が入ってきたことで朝の喧騒は幕を閉じた。



―――――――――――――――――――――



研究のことを考えてるうちに昼休みに入ったようだ。3時間目の保健体育をしていた梓弓美(あずさ ゆみ)先生と担任の月詠が業務連絡をしていた。


とりあえずお昼を食べるために、屋上の自前実験室に行って食べることにした。屋上に繋がる扉の前に見覚えのある2人が立っていた。


「彗、よかったら一緒にお昼どうですか?」

「おにいどうせ大したもの持ってきてないでしょ?私が作ってきたから一緒に食べよ?」


めんどくさいけど、ここを通らないと研究ができない。さてどうしたものか。

ここは研究材料を教室に忘れたとか言って撒こう。


「誘ってくれてありがとう。ちょっと僕忘れ物したから教室まで取りに行ってくるね。」

「ちょっと、待ちなさい!」

「おにいまだ返事を聞いてないよ!」


何か後ろで騒いでるけどスルーしよう。そうでもしないと後でどんな目に遭うかわかったものじゃないし、それで研究できなくなったら大変だ。


教室に戻り、「なんで戻ってきた」という視線を感じながらこっそり抜け出そうとしたとき、太陽を中心に教室が眩い光に包まれた。


光が収まったとき、そこには先程まで人がいた痕跡だけが残っていた。教室の中にいた生徒、先生誰一人として事態を理解できないまま、まるで風が吹いて人間だけ飛ばしてしまったかのように静まり返った教室が佇む。

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