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2.5章
今回のはつなぎ設定だと思ってください。
魔術師とは、現代にも存在する。しかし、目に見える魔術はなかなか存在しない。現代に適応しているのである。例えば、運動神経が良いヒトは体術や強化魔術が変化したものだったり、頭が良いヒトは多数の魔術を行使するものだったりとか現代における“才能”とは、魔術が変化したものである。つまり、ヒトは知らぬ間に魔術を使っている。
そして、現在の魔術師は科学に抗いつつ地位を手に入れている。
魔術の根底は“虚数”と言われる現実ではあり得ない現象を引き起こす理がある。
しかし、虚数には通常の魔術、魔法では到底手が届かない。
───虚数に触れない限り。
神にも届かない現実それが虚数だ。
彼らは魔術師でも魔術に関するヒトでもないから言わなかったけど、魔術師では虚数に行くこと、虚数住人になること、神になることのどれかを目標に研究しているってことを。
俺は全てを研究した“虚数住人”だということを。