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説教|一三

基地に帰還後の事だ。

全員が生存して北方基地の人らに案内され基地内を歩き回ったり飯を食ったり装備の整備したりしていた。

そんな中で俺は黒井さんに呼び出されていた。

「まずはお疲れさん。初陣?はしんどかったやろ。

まぁ座れぇ。」

そう気軽に話かけてくる。

が、正直呼び出された理由は分かっていた。

「赤桐さんからですか?」

そう言われた黒井さんは苦虫を噛み潰したような顔をした。

「まぁそやな。基地で報告聞いたら言われたもんでな。」

矢張りそうだった。

「戦果を挙げる、それはこのご時世何も間違っとらん。初陣で四人撃墜、正直信じられへんくらいや。

俺も御国の為と敵を何度も屠ってきた。」

煙草を一服。

「けどな、死んだら終わりやぞ。」

人が全員知っていることだ。

「分かってますよ。」

「分かっとらん。」

食い気味に言ってくる。その姿には何か気迫を感じた。

「敵を深追いして返り討ちあった奴、敵一人に気を取られて別の敵にやられた奴、気抜いていてら死んだ奴、色々おる。何度も見たきた。そいつらはそこで終わったわ。」

また煙草を一服。

煙を肺に満たしながら部屋の中からは見えない筈なのに遠い空を見ている気がした。

その姿からは彼の中にある後悔を感じた気がした。

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