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北方紛争開戦|一二

「各隊、陣形編成!」

その言葉を聞いて中隊は上から見てひし形になるように並ぶ。

そして数百メートル進んだ時だった。

「………す。…こち…ハルヒン・ゴル司れ…部。第六空域に敵特機中隊を確…んした。

第二中隊、迎撃せよ。繰り返す。第二中隊、迎撃せよ。」

司令部からの通信だ。

通信技術があまり進んでいないこの時代の通信は途切れながら聞こえてくる。

それでも要所は聞くことができた。

「全員聞いたな!戦闘態勢をとれ!銃を構えろ!戦いの幕を上げろ!突撃せよ!!」

「隊長!74度の方向、距離一九〇〇に敵特機!大隊規模で接近中!」

「よくやった!中隊、正面から突入する!貫通術式よーい!」

中隊全員が法器を起動し貫通術式を用意する。

それぞれの法器が赤く光り、それに連動し小銃に装填されている弾薬も光り銃からは光が漏れ出る。

「敵との距離一七〇〇!有効射程距離内です!」

「全員、一斉射!ってぇ!!」

その掛け声と同時に全員が引き金を引く。

小銃からは赤い光を発する弾丸が発射され敵に向かって直進する。

だが光る弾丸は遠い場所からも目視されやすく、まぁ当たらない。

敵と面向かって対峙している今回なら尚更だ。当然避けられる。

避けられた後、双方は次弾装填が済み次第撃ちながら急速に接近。

その距離は既に一〇〇を切った。

それまでに避けきれなかった敵兵数名を撃墜したがそれでも数は敵が大きく上回る。

「乱戦だ!全員生き残れよぉ!」

黒井が小隊に呼びかける。特に俺たち新人二人に対してだろう。

直後、敵味方が入り乱れる乱戦に突入した。

俺は敵の弾丸を避けながら速度をあげる。敵との距離わずか三程まで接近する。

そして散弾術式をぶち込む。

発射された弾丸は炸裂し、敵の防塞術式を粉々に破壊し撃墜する。

だがその隙に後ろに回り込んだ別の敵が現れる。

「やばっ!」

慌てて防塞術式で防ごうとする。だが結局その必要もなかった。

「大丈夫かい!?」

「赤桐さん!」

敵は突如現れた赤桐によって一瞬で屠られ、下に落ちていった。

「戦果を挙げようとしなくていい、生き残ることを考えなさい!」

それだけ言うとすぐに飛び去っていった。

「戦果を挙げてなんぼだろ。」

そう呟いて一抹の反感を覚える。

だがそう思えるのも束の間、すぐに敵が撃ってくる。

避けつつ上昇し先程と同様に敵を撃墜する。

今度はしっかりと後ろにも気を配りつつだ。


この空域で発生した皇国・連邦の特機兵同士で発生したこの戦闘で

被害を出しつつも勝利した。

荒葛はこの戦闘において4人を撃墜した後、司令部に指定された基地に帰還した。

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