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詠唱 その2 

以前から、ホラーやオカルト関連の本や漫画も好きで、よく読んでいた。

本や漫画からの知識で、そういう世界もあるんだろうなぁって思っていたのだけど、

霊感が出てきた時に、自分にもキタ〜って(笑)


さて、クリスマス!

なんだかんだ(文字通り)邪魔はあったが、図らずも彼らを打破して、クリスマスツリーも美しく飾ることができた。


そして、家でクリスマスディナー作るから来てね、って、声かけした親戚が遊びに来た。


一番小さい子供、ちーちゃんは、まだ2歳半。

初めて我が家に来たものだから、探検!と、「キャハハ!」と楽しそうに家中を駆け回っていたのだが、

2階にあがってすぐ、「ひっ!」って呼吸が止まり、泣きそうな顔になった。


ケガの無いようにと、ちーちゃんの後をついて回っていた私も、

「あれ?」って、ちーちゃんの視線の先に目を向けた。

確かに、何も居ない、のだけど、なんか居る。

そこは薄暗くて、なんとなくドロっとした空気感。

「こわい!」と、ちーちゃんは、尻餅をついてしまった。


どうやら、ちーちゃんは家に巣食う霊体?魔物?を目視しちゃったようだ。

そして、たぶん、その存在は1体だけじゃないらしく、複数いたらしく、

ちーちゃんは、あっちにも、こっちにも、と声が出ないままに、指をさし、半べそをかきだした。


うわぁ、まずいなぁ、どうしよう、、、 あ!そうだ。


私は、ギュッとちーちゃんを抱きしめて宥めながら


「ねえ、ねえ、ちーちゃん、おばちゃんと、あいつら退治しよう! ね!」と声をかけた。


私はちーちゃんを抱っこして、一旦、1階へ下がり、倉庫へ向かった。

私たちが子供時代に買った五月の節句の守刀があるはず。

ゴソゴソ、、あった! 


うん、この守刀で、魔物? 霊体? 切って、ちーちゃんを怖がらせる存在を破邪してやる!


漫画の知識、活用して、浄化してみよう! ...いい歳のおばちゃんが厨二病(笑)


「おばちゃんは、視え無いから、ちーちゃん、どこに居るか、教えてくれる?」


「うん」と頷くちーちゃん。(退治、やる気、満々のちーちゃん)


まずは、私とちーちゃん、守刀を握りしめ、2階に上がる。


そして、抜刀、ちーちゃんと二人、刀を一緒に持ち、気合を込めて詠唱。


「りん、ぴょう、とう、しゃ、  、  、え〜〜〜い!や〜〜!と〜〜!」


ちーちゃんが、「あそこ」っていう空間に向けて、刀をふるう。


「どう? 消えた?」半信半疑に、聞く私。

「うん♪」嬉しそうに返事するちーちゃん。

「... え? 本当?」 正直、びっくりした。

「うん!」と再度、力強く返事するちーちゃん。嬉しそう。


「っ!! 効くんだ...! じゃあ、他に、悪いやつ、どこにいる?」

「あっち」別な方向を指さすちーちゃん。


そちらに向けて、再度刀を振るいながら、詠唱!


「どう? 消えた?」

「うん、消えた♪」

「ほう!」


じゃあ、これはどうかな? 


「カメ○メ は〜」 

と冗談混じりに、某漫画の有名な言葉を詠唱しながら刀を振るった。

「うん? まだ。」首を横に振るちーちゃん。

「じゃぁ、もう一回。かめ○メ は〜、エ〜い!」ちょっと気合い入れた。

「うん! 消えた」

あ〜 ちゃんと気合い入れないとダメってことね。

でも某漫画の詠唱も、四次元の霊体?に効くってことだよね。びっくり。


こうして、この日は、ちーちゃんと二人で、守刀で、魔を退治し、清々しい空気の家でクリスマスを楽しむことが出来た。


詠唱、奥が深い。

歌でも、文言でも、効くものは効く。

一体、どういうメカニズムで、効果が出ているのだろう。


ホーンテッドな家からの脱却に向け、地味に手探りの研究・体験・結果が始まったばかりだった。

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