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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第七章 それぞれの思惑
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ジオルドへの疑念・カレンシア

そうそう王妃と言えば、不敬罪を恐れぬ者の仕業か不明ですが不穏な噂が流布されていましたわ。ちょっと噂好きなご夫人が語るには余程の覚悟が必要な噂なの。

『クリスフォード様の実父がジオルド様』

我が耳を疑いましたし、これを囁く貴族の首を心配致しましたわ。

スパーンと跳ね飛ばされてしまわないかと。ええ物理的にね。


火のない所に煙は立たぬと申しますが、これは非常に不味い風評被害ではないでしょうか。下手をすれば王妃共々‥‥一族皆処罰、しかも重犯罪ですわね。

王妃とその実家を邪魔に思う者にしてみれば好都合な噂ですのよ。王妃だけではなくジオルド様も。ああそうだわエリックも巻き込まれるかしら?


ジオルド様は王弟ですから王家の血には変わりありませんがそう言う問題ではないでしょう。托卵などと例え噂であっても陛下の御機嫌が悪くなられればそれまでですのよ。まあ、あの陛下が噂如きを鵜呑みになさるとは思いませんが‥‥でも気になります。


ジオルド様と陛下の仲は宜しくありませんもの。


でもジオルド様の初恋のお相手が確か王妃だったと聞き及んでおります。酔ったジオルド様がポロっとねぇ。

ですので全くの根も葉もない噂‥‥と言い切れません。

仮にこれが真実であったとすればティと我が公爵家は息子の仇ではございませんか? 人知れず復讐を計画されていてもおかしくございません。わたくしでしたら報復を致しますもの、勿論旦那様もね。

ですのでどうしてもジオルド様を信じるには勇気が要りますし躊躇ってしまいますわ。彼を信じられない理由は他にもありますけれど疑念は拭えませんわ。


ジオルド様は裏組織にも顔がお利きでしたし王妃とも仲が宜しい方ですし、エリックともねぇ‥…我が公爵家は中立と謳いながら実質陛下を支持しております。

ジオルド様は陛下を恨んでいると言っても過言ではございません。


考えれば考える程ジオルド様って怪しいわ。


でも旦那様はわたくしほど怪しんではいらっしゃらないの。俯瞰的に物事を見る方だからわたくしと違ったものが見えていらっしゃるのね。きっと。

もう暫くジオルドを観察してみましょうか‥‥‥


でもティを巻き込む気なのは確かね。間違いないわ。

場合によってはジオルドも排除しないといけないのかしら?

嫌だわ、わたくし要らぬ殺生はしたくないのに‥…




さあ、ジオルド様、貴方は味方かしら? 敵かしら? まさか日和見などと野暮な事はされませんわよね?


いつもお読み下さりありがとうございます。

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