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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第六章 狙われた理由

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レアキャラの噂は・・・


意外な話だったがジオルドは口を閉ざした。情報の欲しい俺としては困る。しかしこれ以上王妃の件を追求しても言わないだろう。母さんも黙っている。そうだなぁここは一旦話の流れを変えるか‥‥


どうしても聞きたい話はまだあるのだ。ジオルドでないと掴んでない情報もあるだろうし‥…



「一つ質問をよろしでしょうか」


「なんだいレティエル嬢。いいよ僕に答えられる内容ならね」


「皆様、わたくしの特殊魔力を治癒系と確証されていらっしゃいます。その、裏稼業の方々だけではなく王族や貴族もです。何故、見てもいない希少価値の魔力だと信じられるのでしょうか」


そうなんだよ俺が知りたかったのは信憑性のない話を王族が鵜呑みにする理由だ。


エリック情報だとしてもその祖父さんにしても王族に取り上げるには無理がある。ましてや且つての侍女らの目的情報だなんて格下過ぎる女の話を誰が信じるんだっての。


確実な証拠もなしに激レアキャラを捏造してどうすんだよって話なの。


レティエルを陥れる目的。にしては違和感があるし不可解すぎる。

噂の根拠がどこにあるか。ここのところをきっちりはっきりしたいのだ。恐らく我が家は掴んでない情報だ。だったら此奴に聞くしかない。



「あ、レ、レティエル嬢それは‥…そのぉ」


ジオルドの目キョドった! なんだなんだ急に? 俺も戸惑う。

 

今までだんまりだった母さんが突如ジオルドに詰め寄る。笑顔だけど高圧的なのは‥‥ご愁傷様です。


「あら、どうしましたのジオルド様、お早くお答え下さいませ。それとも何やら言えぬ疚しいことでもあるのかしら。まさか本人に言えぬことですの?」


うっわぁー威圧! ジオルド、すっげープレッシャー!



「えっ、や、やだな、カ、カレンシア、ははは‥‥あ~何でだろうねぇそんな噂がチラホラねぇ聞こグフォッ」



ちょっ! 母さん! ジオルドの襟元締め‥‥ジオルド首締まってるーー!



やっぱり話が脱線する‥…







ーーーーーーーーーーーーー


知っていることをゲロッちまう条件で解放されたジオルド。

なんかごめん。 



「隠し事は今更無しですわよジオルド様」


乱れた服を整えながらジオルドは引き攣った顔でずりずりと後退りしている。お前、弱腰じゃねーか。どんだけビビッてるんだ。


「い、いや、カレンシア待って! 言うから、言うから! でも怒らないって約束して! じゃないと僕言わないよお!」


子供か。


「オホホホホ嫌ですわジオルド様、わたくし如き一介の公爵夫人が王弟であらせられるジオルド様に怒るなどと、ホホホ」


「もう怒ってるよね! や、め、てーーー魔力漏れてるから! 抑えてよーー」


ジオルド、楽しそう。


「ううう、ほんとっカレンシアが怒ると洒落にならないんだから! わかったわかった言うってば! 言えばいいんでしょ! でも絶対魔力抑えてね!」


泣いてんの? 忙しいな、お前。


「ひぃーー怖。あ、あ~と、そのなんだレティエル嬢…‥」


ためんなよ


「毒、盛られた!」


「「はっ!?」」 


ハモった。





言い切ったジオルド、少し前まで悄気ていたのは振りかと勘ぐるほど元気いいじゃん。心配して損した。


ジオルドの言い淀んだ話は、過去に毒を飲まされた事実を一部の貴族が掴んでいた話だった。


俺も寝耳に水だよ、そんなことあったっけ? 

記憶を探っても思い出せない。と言うかマジでそんなことあったっけ?

キョトンとしていたのかジオルドが呆れている。母さんは無言で俯いたまま。


ジオルドもやれやれといった顔で話を続ける。


「レティエル嬢はクリスフォードの元婚約者だったよね、その時に何度か盛られている。君は毒の耐性を持つのか、それとも治癒の力で治してしまうかは不明だが、毒の症状が現れない。だが毒を用いた者は知っている。君に毒が効かないと証言してしまうと毒を盛った事実が露顕してしまうが実行犯と指示した者は確実に君に何かがあると思うだろうね」


思い当たる出来事が全く浮かばない。


「君が他人を治さなくとも、君の能力の露顕は意外なところからだよ。幾ら毒を用いようとも効かないのだからね。さぞや犯人は焦っただろう。残念ながら君の敵がいち早く知ってしまった。これには驚かされたが」


あまりの話の内容に驚愕したが詳しく知りたい。


「あの、犯人は見つかったのでしょうか。それで犯行が明るみになったのでしょうか」


「いや、そうではない。僕の手下が偶々掴んだ情報なんだ。正しい情報だからそこは安心していいよ」




いや安心できねえよ。



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