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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第六章 狙われた理由

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流された情報ー②

ジオルドは俺に現在の魔力持ちの状態を掻い摘んで教えてくれた。要は魔力持ちの減少に伴って希少価値の使い手達も激変してるわけだ。そりゃ個体数が減ればそうなるわな。帝国も他国もこの現象化を止めるべく自国籍の魔力持ちの保護政策を打ち出している。


この国の政策とは違うんだ。そりゃ有益性を考えればそうするか。魔力を才能だと思えば使い手の保護や育成は将来の国益に‥…そこまでいかなくとも有益になるのは分かるだろう。ジオルドの話では積極的に優待勧誘な政策を行っている国もあるそうだ。


ええーーー、それいいじゃん。どこの国よ~


俺が食いついたのを感じ取ったのかジオルドが睨む。こえーーー



取り繕った笑顔を滲ませていたジオルドだったが、なんだろう‥‥目が怖ぇ

どうしようもない子を見るような目で俺を見るなよ。悪かった冗談だって。



話を続けるぞと凄まれた。


あ、その前に質問。この国で俺を狙うのって誰? あんた何か知ってるんだろ?



何かを考えたジオルドは確証がないので断定できないでいると断りを入れつつ話してくれた。王家が後ろで手を引いている。と繰り出した途端、母さんからストップがかかった。ここから先の話は親父抜きではダメだと確信犯のジオルドが怒られている。うわ~お、身分関係ないね。


母さんにジオルドは質の悪い男で好い様に扱き使われるだけだから半端に首を突っ込まないでと注意された。ごめんなさい。確信が持てたら教えるから早まらないようにと釘も挿された。特大の。こわい~





話が逸れたけど、疑問を口に出すことで軌道修正するか。



「お母様。治癒の使える者と誤認されているのはなぜでしょうか。わたくしの魔力は治癒ではないとご存じですよね。それにレティエルの魔力は国に報告していないと聞いておりますしレティエルは死亡者扱いではございませんでしたか」


公には鬼籍者だよ。でもバッチシ第二王子にバレてるし。陛下にもバレてる筈じゃね?


「ティ、わたくしも同じ疑問を抱いています。何故貴女の能力がここまで拡がったのか不思議に思っているのよ。ねえティ、教えてくれるかしら。貴女他人に魔力を流したりしていないわよね? 誰かの病など治してはいないわよね?」


逆に聞かれた。そして母さんの圧が凄い。

全身から汗が吹き出しそうだ。いや、既に冷や汗がダラダラ流れている‥‥

これは不味い‥‥身に覚えがありまくりだ。エリックの言葉にカチンときてついやっちゃった件、報告してない‥…



「陛下と取り引き済みでしたのよ。なのにあのバカ息子反故にしてくれて…わたくしの顔に泥を塗ったのも同然…‥あのガキ…‥」

 

語尾が聞こえない。きっと恐らく聞いちゃいけない言葉だろう。母さんの気が逸れたな。それよりバカ息子? 誰の事だ? 陛下の息子だったら第二か第三王子だよな。まさか義兄? 


聞きたい。とぉ~ても聞きたい。でも聞けない。今の母さん目が座っている上にブツブツ呟いている。ああこれはあれだ、激オコの手前だ。今、俺のやらかしがバレると不味い。黙っとこ。


‥‥ジオルドうっかりやらかしてくれないかな~





どうでもいいが話が全く進まないのは俺の所為ではない‥‥よね。


ジオルド、可哀想な子を見る目で俺を見るな、失礼な奴め。


痺れを切らしたジオルドの提案で一度情報の擦り合わせを行うことにした。


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