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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第五章 もうゲームとは別物です。
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深夜の訪問者


今この状況を誰か説明して欲しい。

先日ガリレシアから受け取った調査結果を読んでジオルド公爵に直接本人に会いたいとは思ったよ。思ったけど‥…



ほんとっ、これはないわ‥‥‥


俺が途方に暮れかかっている理由は目の前の彼等のせい。




どうしてこうなったのかと問質したい。



‥‥この隠れ家に闇夜に紛れてやって来たらしい母さんがいる。


今、目の前でお茶を嗜んでいらっしゃる。

イケオジと一緒にお茶を優雅に飲んでいる。夜中だけど。


何で?


…‥この状況に理解が追い付かない。

戸惑う俺を置いてけぼりに母さん達はほのぼのしている。今、夜中だよね。

お茶が美味しいって、うん、そうでしょこのハーブティ美味しいでしょ…‥じゃなくて。何しに来たんだよ何でこんな時間なんだよ。昼間来いよ!



それに横で無駄にキラキラしてやがるそのイケオジはジオルド公爵じゃねえか!


確かに会いたいなぁとは思ったけど‥…これは願いが叶ったのか? 素直に喜べないのは何故だろう。





今、居た堪れないと感じる視線を浴びています。

俺の顔をじぃ―――と見続けるジオルド公爵と護衛達の戸惑いの視線。

そうジオルドのお付きの者()が護衛ちゃん達に目が釘付けで‥‥気持は分かるよ、でも遠慮しなさい。君ら主従で女好きなのか。

そして母さんも俺を見ている。


勘弁して、もう寝ていいかな‥…



はっ! そうじゃなくて親父は? この場に居ない俺の家族を思い出した。

親父が居ないだけで一気に不安になるし妙な緊張を強いられる。うう、嫌だ。


緊張の理由はガリレシアの手紙にあった社交界の噂に起因する。噂など信じていなかったが当の本人達を目の前にするといろいろ勘ぐってしまう。


社交界の噂‥‥母さんとジオルド公爵との関係。

うわーーー俺嫌だよぉ、母親の爛れた関係なんて知りたくない~~

考えたくもないが現実に目を背むけてはいけない。ああ、考えるのも嫌だ。

だけどもし、もしも母さんがメロドラマの様に絶賛不倫中だったら‥‥

この人が新しいお父さんです~とか言い出したら…‥

俺はどう答えればいいんだよぉぉぉ 



俺の心は吹き荒ぶ。






 ーーーーーーーーーーーーーーーーー


漸く落ち着いた‥…俺の心がね。


 

顔を見たくなって来たって軽く言われた。母さん自由だよね。

確か王都邸で謹慎中だったのでは?

それは親父が留守番しているから大丈夫って。親父可哀想。


ジオルド公爵は先程迄、公爵邸(我が家)に居たって。

そうなんだ。じゃなくて説明してくれよ母さん。



母さん俺と二人で話がしたい? 

ああ、いいよ。俺も聞きたいことがあるし。


えっジオルド公爵はこのままここでお茶飲んでいるって?

ふ~ん、何か嫌だけど、いいよ。そこに居ろよ。

俺と母さんは別室に。そう言って席を立った俺の後ろで母さんとジオルドが頷き合っていたことに気が付かなかった。


正確にはダルと言う名の侍従がジオルドにサインを送っていたことを見逃していた。




彼等がこの隠れ家に来た本当の理由‥‥‥

お読み下さりありがとうございます。

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