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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第三章 攻略対象三人目 第二王子は曲者です。取扱い注意。

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有意義な時間



あの日、王子はそれ以上の追求はせずに王都へと帰って行った。

公爵領で数日の滞在を希望されたが家人が出払っているので丁重にお断りをした。

こいつわかってて言ってるよな? どこまで本気か冗談かわからない。ふざけた野郎だ。


いやマジでホント勘弁しろよ。



未だ俺以外の家族は王都にいる。

母さんも暫く留まるそうだ。俺の後始末だと思うと面目次第もない。

すまん。


今は領地で大人しく過ごす予定だ。

一応、俺の生存は秘匿なので、邸宅からは出ずに本館で暇を持て余していた‥‥訳ではない。

今、母さん付きの侍女から帝国貴族に必要な知識を叩き込まれている。

ウヒィーー


だがしかし、これは基礎だから手は抜けれない。俺が困ることになる。

それと基礎授業には魔法も含まれているのだ。これは嬉しい。

俺の魔法に関する知識は幼児の頃に母さんから少し手解きを受けた程度だから、ほぼゼロだな。

全くの初心者だよ。だから一から丁寧にお願いします!


俺は期待に胸を膨らませながらまだ見ぬ魔法について妄想していた。

ああ、楽しい。




―――――――――――――


初めての魔法の授業。

‥…感慨深い‥‥。


始めて耳にする言葉ばかりだが俺はまるで乾いたスポンジが水を吸う如くスルスルと知識を吸収した。

だが残念ながら魔封じの器具は付けたままなのだ。魔術は使えない。

室内だから少しぐらいはいいのでは? と思うのだが侍女さんは許してくれない。

ルールはルール。と頑なだ。ちえっ。


まあ幾ら領地の屋敷内といえど誰に見られるかもしれないし。

用心するに限る。





俺は独りの時間でも魔法について考えていた。

前世のテレビとか物語りとかゲームとかの知識が勝ったと思う。

ついついい脳内イメージがテレビで観た魔法になちゃうのだ。

侍女さんからも覚えが良いと高評価いただいた。

おおー褒められると調子に乗っちゃうよ。

俺は褒められて延びる子だから。侍女さんもっと褒めて。


こうして俺は暇を持て余すことなく帝国に行く準備を着々と進めていた。



第二王子が陰に隠れて動き出していることに気が付かず‥…。



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