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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第三章 攻略対象三人目 第二王子は曲者です。取扱い注意。

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第二王子の暇つぶし

えっ? 来客?


この慌しい時に何方でしょう。

他国の王子に事前面会の予約なしに来訪できるのは高位な者だけです。

これはきっと皇族関係でしょう。

失礼極まりません。貴族教育が足りていません。色々残念です。



「第二皇女殿下が殿下に面会をお求めでございます」


やはり彼女でしたか。

無下には出来ません。いつか利用する相手です。

しっかり接待しなくては。私のお仕事です。



彼女との面談は終わりました。特筆すべきことなどありません。

ただ何故急に帰国するのかと執拗に尋ねられただけです。


しかし、女の勘でしょうか。

幾ら私が国王の命令で内容は知らないと申し上げても見合いか、婚約するのかと聞いてきます。だから知らないのですよ。

私はしがない第二王子ですから。




 ―――――――――――――


やっと出立出来ました。ですが何故でしょう。

疲労感が押し寄せます。侍従を虐めて憂さを晴らしましょう。

そうしましょう。


どれほど急いだとしても帝国から王国へは一週間ほどの行程です。

長旅です。疲れます。鬱憤溜まります。如何にこれを晴らしましょう。

腕の見せ所です。



これは‥‥ラムドへ手紙を出しましょうか。

それとも王宮の配下の者に? 王妃の動向が気になります。

彼女のことです。きっと何か仕掛けてくるでしょう。

彼女の弱みを握れたら良いのですが。母上に聞いてみましょうか。

ラムドなら恐らく掴んでいることでしょう。

恐喝ネタの収集は彼の十八番です。教えてくれるでしょうか。

いえ、教えて貰うなどと、何と弱気な!

これではいけません。自ら差し出させねば!

上に立つ者、侮られてはいけません。

友は手強いですから。相手にとって不足はありません。腕が鳴ります。

ただ彼が受けてくれるでしょうか。それが懸念です。


恐らく箝口令が敷かれている王宮の情報をどの伝手から入手しましょうか。

私に有利な情報を提供した貴族は見所があります。

引き立てても良いでしょう。


はてさて長らく不在にしていた私の帰国です。

出迎えは有象無象の輩でしょうか? それとも狐と狸の老害共でしょうか。

ああ楽しみです。私をしっかり楽しませてください。

それぐらいでしか貴方方は役に立たないのです。





 ―――――――――――――― 



幾度かの休憩と宿泊を繰り返し情報も大体手に入れました。

やはり父上と臣下の者共は企んでいました。私の予想は当たっていました。

くだらない。

しかしやはりザックバイヤーグラヤス公爵家は侮れません。

この手で来るとは。天晴と手を叩きましょうか。ですが捨て身とも取られます。これはまだ私が掴んでいない情報がありますね。

どう動くのでしょう公爵家は。精々私の役に立って下さい。ねえラムド。



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