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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第三章 攻略対象三人目 第二王子は曲者です。取扱い注意。
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第二王子の思惑?

投稿の順番ミスです。すみません。

訂正しました。

第二王子への俺の印象度がかなり上がった頃。


王子は続けて胸中を語った。


「兄とその周囲の者は排斥されました。そして今王妃も離宮に籠っています。私はこの現状が好機と捉えています。貴女も知っているでしょう? 昨今の私の地盤は緩んでいました。第一王子・王妃派達が王宮を跋扈し色々画策していましたから。あの王妃は食わせ物です。ですが今なら手を打てます。私はこの千載一遇を逃したくないのです」


王子は心痛な表情で俺を見る。


その目を俺は外せない。

あぁこいつ、王妃を打ち取る気だ。やっぱり王妃との一戦は免れないか。


王妃は己の地位を笠に着て傍若無人な行いをしていた。


ゲームシナリオでは王妃と戦うのは第三王子だ。

ここでもズレが生じていた。これは俺が邪魔した弊害か?

だけどどのみち王になろうと思えば王妃を倒さないとなれない。


彼女が1作目のラスボス‥‥?

このまま王妃をのさばらせると何れ王国は荒れる。


俺はそのシナリオを知っている。

だが俺には関係ない。レティエルを辛い目を合わせた国だ。

未練はなかったから放置すると決めたんだ。


俺は帝国で高みの見物だと決め込んだのに。

それなのに。


なぜお前はそれを俺に言うんだ‥…。


俺は毒でも飲まされた気分だ(飲んだことないけど)

息苦しくて気分が悪い。




第二王子の言葉は続く。


「これで王位継承権争いは私と弟達です。もう兄は表舞台に出れないでしょう。残念です。彼は最も頼れる相手が隣にいたことに気付くことなく王位争いから脱落しました。それに王家の信用を著しく貶めました。馬鹿のやることは予測が付かないだけに厄介です。困った馬鹿です」


神妙に語らっていたよな? 最後、本音駄々洩れじゃね? 気のせい?


「レティエル嬢。貴女には感謝しています。これは陛下もです。それに貴女を失ったことを悔やんでいました。損失だとも仰っていました。と言っても本当に貴女が亡くなったとは思っていないでしょう。あくまで私の推察ですが強ち外れてもいないでしょう」


こいつサラッととんでもないこと言いやがった!

俺の顔は蒼白になっていたのだろう。


王子は何のことはないと言った顔で。


「すみません。貴女を怯えさせるなど。ここにラムドがいれば明日にでも私は変死体になるでしょうね。ああ恐ろし。そんなに怯えないで下さいレティエル嬢。大丈夫です。貴女のご両親‥‥お母君が手を打たれています。此度の謁見はそのためのものですから。ご存じありませんでしたか。ああしまった。これは内緒ですよ」


なんだかこいつが義兄に見える。あれ? こいつこんなキャラだった?

喋っている内容は不穏なのに第二王子は嬉しそうに語ってくれた。

最後はウインクつきだ。


いらねえよ。



陛下はやっぱり偽装だと疑っていたか。そうか。


だけど俺の両親‥‥母さんが手を打つって何するんだ?

気になる。めっちゃ気になる!

教えろよ! 話途中ってのが一番気になるんだよ!


穏やかな顔に戻った第二王子。

こいつ食えない奴だわ。俺の胸中を知ってか知らないのかこいつ、


「さて名残惜しいですが王宮に戻りませんと。幾ら陛下の許可を得ていたとしても周囲がヤキモキしているでしょう。ではレティエル嬢また会いましょう」


サッサと帰りやがった。

おい待てよ。お前何しに来たんだ。




第二王子は晴れやかな笑みで王宮に帰って行った。




 ーーーーーーーーーーーーー


なんだか寒気がする。


折りまくった俺の破滅のフラグが折れていなかったと嘲笑っている気がする。


なぜだ、なぜ俺の前にお前が(第二王子)現れるんだ?!

俺の華やか魔法ライフが‥…。

さっさと帝国に行けば良かった。


はぁ悔やまれるあの時の判断した俺を。


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