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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第十四章 王が住まう場所
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ちょっとモヤる。

更新が遅くなりました。

レティエル視点です。



実はちょっとだけモヤってる。

裏切り確定な人(リアルスパイ)と寝食を共にするって、お互いメンタルつよつよだよね? そういうの、ちょびっと気にならない?  


というわけで、モヤモヤを解消すべく義兄に突撃。ちょっとマッドさがこんにちわーしてる義兄の考えなんて読めないし。怖いよ? だから聞いてみることにした。



「ねえねえ、お義兄様。護衛に何か契約魔法を使ったとか仰ってたけど、ほら、どこかの諜報員がこの中に紛れているのでしょ? そんな人にお義兄様のお手製契約魔法(えげつないお仕置き付き)を交わして何ともないの? 大丈夫?」


そう。聞きたかったのは、先日護衛達が強制的に結ばされた、えげつない魔法効果(ペナルティ)が期待できると噂のアレ(契約魔法)について。


獲物を見る目の義兄に、心底寒気がした。瞳の奥にやばい輝きが…おう、あれ絶対期待してるよ。

そんな激やばもん、まかり間違って女性陣の誰かが犠牲になっちゃえば、俺のナケナシノ良心が痛む。うう、スパイでも、グロはやだ。ホント、ヤダ。




まじまじと見つめると、何その笑顔。マジ怖いわ。

ねえねえ、質問の意味わかった? 


「ああ、アレね。フフ、全員契約を結んだでしょ? もうその時点でレティに害を及ぼさないのは確定したからね。抑止力のつもりが悪意のなさの証明となってしまったかな。そのままで大丈夫だよ」


は? どういうこと?


「そもそも契約魔法は守らすためにあるものだからね。相反がわかっている相手に使うものじゃないよ。二重契約は、結んだ時点で命を落とす。まあ、自殺願望でもなければ、まず結ばないね」


なるほど?


「そうそう、例え目的がレティの調査だとしても、既に締結したからね。レティの許可なく情報を漏らせば、違反行為とみなされじわじわ死ぬよ? そういう効果を付与したから。フフ、これで情報漏洩の心配もせず安心だね」


ぐわっ! 何その鬼畜仕様! 鬼もビックリだよ!

で、じわじわくるんだ。やっぱり義兄らしわ。


「わかったわ。お義兄様がそう仰るのなら、この件は放置?でいいのね」

「フフ、人手が足りないからね。実害がないうちはいい働き手かな?」


あっ、これ、かなりこき使う気だ。容赦ないねー。

護衛の皆さん、ファイトォォー





ーーーーーーー


いよいよ王城に乗り込もうと準備の最終段階を迎えた頃。

『レティは安全な場所でお留守番、お願い!』と皆の意見が一致した。普段は合わないのに。


ええー、何その過保護。


でもでも、俺が行かないと親父の解術できないじゃん。もう時間ないよ?

帝国使節団のお供で領地巡りされちゃう前に会いたい。


『人の多い城内を誰にも気づかれずにお嬢様は歩けます? 足疲れちゃいますよ? 疲れたからと言って休憩できませんよ? 喉が渇いたって我慢できます?』


ジェフリーよ、お前はオカンか。そして俺は子供か。


まあ、言われてみれば一理あるかも。ちょっと心がグラついちゃった。

確かにあの広いお城をうろつくのは、スパイスキルのない俺にとってはハードすぎる。

歩き回る時間も惜しいし、見つかるリスクも大きい。何より疲れる。


………難易度高め?


いやいやいや、歩き回るのがメンドウとかダルイとかじゃないよ? 楽したいとかじゃなくて、効率よく行きたいじゃん。


うーむ、これはどうしたものか。

………。

……………。

あっ!






「お義兄様ー、魔道具作ってー! のぞき…ゲフン…じゃなくて、空から偵察できる魔道具。遠隔操作できるやつで!」


そう、イメージは無人偵察機。

これなら部屋ん中でのぞきし放題! 何ならお茶もお菓子も食い放題!


「うわ~、お嬢様、のぞきって。淑女としてどうなんでしょうね~」


うっさい。

居残りジェフリーは放置で。義兄の返事を待つ!


「……それはどういうことかな?」

「えっと、偵察を魔道具にさせたいの。それも空を飛ぶもので。ほらだって、王城の様子を探るのにいちいち侵入するのも大変でしょ? 見つかると捕まっちゃうし。でも小型の魔道具で空を飛んじゃえば見つかる危険もないじゃない。細い場所でも行けるし。そうねえ、カメラが飛ぶ感じ? あ、でも撮影じゃないと困るかあ。そうよね、リアルタイムな映像じゃないと困るよね。これって魔道具で作れるの?」

「あらら、お嬢様、口調乱れてますよ~。それに最後、疑問形になっちゃってますって。聞きたいのはこっちですよ~」


うっさい。


「イメージはあるみたいだね。それにしても、フフ、レティは面白いことを考える。しかも着眼点が凄いよ。流石はレティ。素晴らしい」


てへへ、照れるー。


具体的に求められたので拙いながらも提案した。多分、朧げでもマニアックな義兄なら何とかしてくれるだろう。きっとマッドなサイエンティストお義兄様は俺の信頼を裏切らない、はず。

うん、取敢えず飛び出せカメラを作ってもらおっかな。何かそれが手っ取り早い気がする。


こうして俺はいつもの丸投げをかました。

お読みくださりありがとうございます。

体調不良で更新をお休みしてしまい、すみませんでした。

ようやくマシになり再開しようと思えば、PCの故障。ちょっと叫んじゃいました。

思わぬ出費に涙。頑張って更新しますのでお付き合いよろしくお願いします。

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