表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
別視点

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

156/285

【閑話】24時間、戦えますか・・・慢性疲労気味の義兄

本編に関係ありません。


義兄視点です。

最近、疲れが抜けきれません。何故でしょう。


ですが、まだ若い身です。少々の無理は慣れていますので平気です。

回復薬を飲めば、元気はつらつ、これ一本! の心境です。



話は変わりますが、私、日頃の行いは良いと自負しております。


公爵夫妻は養育の両親です。

育てて頂いた恩を胸に敬慕の念で仕えています。

日々感謝の気持ちを忘れません。

例え、理不尽な目にあっても、無理難題を吹っ掛けられ困惑しても、義父上の非道さに涙しても、奴隷のように従順です。


国を跨いだ出張業務にも。

期待以上の成果を上げ続けなければと、重圧を負わされても。

公爵邸の自室で休めた日が遠い昔に感じられても。

‥‥現公爵令息で、元次期当主ですが、野営の腕は熟練の騎士なみです。


公爵家に真摯に尽くしています。



配下の者に良き上役()であろうと高待遇をチラつかせます。

神殿には寄付と称した心付けで懐柔して。

王城に勤める者の弱みを握り、寝返らせます。

無礼な貴族のガキどもに、骨の髄まで弱肉強食への畏怖を叩きこみ、高位貴族として教育的指導を施す手腕と面倒見の良さに舌を巻きますよ。


正義感あふれる私は他人の秘密や隠し事を暴くのはお手のものです。

人の裏の裏まで読む私は、人心掌握の(すべ)に長けています。





無益な殺生は美しくないので好みません。


害獣駆除の名目で新作魔道具の試し打ちや調合資材の乱獲は、あっ、無駄なく、血の一滴までも再利用していますので、無益な殺生に当て嵌まりません。

ええ『命大事に』ですね。


いたずらに生き物は殺めません。

ましてや人様に手を下すこともありません、私はですが。

いえね、部下が気を利かすことも多々ございます。

まあ、それはそれですよ。彼等のお仕事ですからね。天職の定めでしょう。

ですので、私の手は汚れていません。真っ白、純白です。キレイキレイ。ふふ。




日常生活は品行方正の鏡のようだと断言致します。


レティ一途ですので痴情の縺れはございません。が、偶に湧く勘違い女には分を判らせます。ええ、私は紳士ですので。



物欲で散財も致しません。


レティへの贈り物でしたら金に糸目をつけませんが、何か?


資産形成に勤しみます。

商会を立ち上げ個人資産を増やしています。

稼がないとレティを養えませんから、貯蓄に励みますね。


義父上に補助役と称して、下僕さながら顎で扱き使われて領地経営を学びます。領民を豊かに肥え太らせ((ふところ)ですよ)。領内で経済を回すのです。金回りが良いと領地が潤いますからね。還元は大切です。



義母上のご実家からの無茶な横槍も、脳筋な戦闘狂の護衛騎士を押し付けられましても、新製品(魔道具)を強請られましても、私は冷え切った笑顔で応えます。



臣下として王家に忠誠を誓い、適宜にお仕えしています。


ラムフォード殿下第二王子の子守役を押し付けられ、侍従のように仕えさせられましたが‥‥





面倒事や厄介事を押し付けられても投げ出しません。逃げ出しません。

全てに於いて対処します。


まさに寝食を忘れ、働いています。



どうしてこのような話を? と思うでしょう?


いえね、最近少し思うのです。



メンドウクサイ案件の多さは何故でしょう。

ヤッカイゴトが尽きないのは何故でしょう。

手のかかる部下がウザいのは我慢します。


どうしてでしょう。苦労が絶えません。

いえ、絶えないどころか日々増幅です。


そして私の疲労も。


日々の行いによって、私は報われているのでしょうか。




はぁ…‥働き過ぎでしょうか。

疲れが溜まり、正常な思考が出来ていませんね。


休むことも大事でしたね。

何もかも忘れ、偶にはゆるりと骨休み致しましょう。





ああ、報われたいです…‥






「お義兄様ー、わたくし欲しい魔道具があるのです! 造ってください!」


「喜んで!」

疲れが溜まるといらんこと考える‥‥の話でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ