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転生先は小説の‥‥。  作者: 久喜 恵
第七章 それぞれの思惑
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御前会議・アドルフ回想ー④

「敵はザックバイヤーグラヤス家を封じる策を用意していたようだぞ」


胸糞悪くなる話を聞かされて怒り心頭になる。グッと堪えて話の続きを促す。

内乱を目論んだ作戦には陽動と、軍事力を誇る我が公爵を潰しに掛かる別動隊が居たのだと言う。既にそちらも拘束済みだ。

傭兵と別動隊を捕まえてみたものの碌な情報が無く辛うじて隣国貴族の名が出たぐらいだ。隣国大使の随行者の一人なのだが丁度帰国した後であった。上手く逃げたか。



「敵の作戦を利用してはどうだろう」


嫌な予感しかしない。確かに陛下からは餌を撒けとご指示頂いたが‥…

敵の策に乗ってはどうかと言われても。

隣国の狙いが開戦である以上、我が公爵家を潰しに来たわけか。

娘の誘拐に我が家を陥れる算段、これはもう隣国潰していい案件ではないか?

私の漲る()る気を感じ取られた陛下の視線が、三公の視線も煩い。

‥‥潰しも駄目、国盗りも駄目。‥…私の怒りの矛先をどうしてくれようか。

この下らん策の立案者諸共の首を貰い受ける事で手を打とう。宜しいですな。




敵の首と引き換えに私の囮役が決まった。

敵の作戦を利用し国内の不穏分子を叩く作戦なのだが、私の憂いはレティエルの安全だ。守りの布陣は‥‥手元に置くのが一番だな。



渋る私を他所に作戦は決定された。

我が公爵家が謀反の嫌疑を掛けられ捜査期間中は領地に封じられる。だが私と家族は王都内の邸で謹慎。ランバードは先に隣国に潜入させるか。

表面上王宮騎士団を張り付かせるが我が領地の騎士団と入れ替え王都に我が軍部の入都の許可を頂いた。

もしもの場合を想定して王都内の兵力では心許ない。その為の援軍だ。

都内に戦力を入れる代わりに私の動きが制限されるのは痛手だが。まあ久し振りカレンシアと娘とゆっくり過ごすのも良いか。勿論ラムフォード抜きで。


三公は王族と国内貴族の動向を。私は第二王子殿下の監視から外させてもらう。


これで隣国の協力者が炙り出されれば良いが。


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