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弱き者に祝福を  作者: 八咫烏
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戦闘種族

「ここだね。」


言われた場所に着くと躊躇いがありながらも中に入る。


「いらっしゃいませ。こちら奴隷を売買する店でございます。どのようなご用件でしょう?」

「奴隷を買いたいと考えているんですけど」


元気のいい、接客に少し引きながら答える。


「分かりました。こちらへどうぞ。お客様はどのような奴隷をお望みで?」


「冒険者は奴隷を持っていると聞いたので来たんですけど分からないので教えてくれませんか?」


「分かりました。簡単に説明しましょう。奴隷は売られてくる人、自分を売りに来る人、奴隷商人に捕まる人、犯罪者がいます。奴隷には首輪の他に契約により主人に逆らえないようになっており、逆らうと苦しむようになっています。」


「また、主人が死ぬと奴隷も死にますので殺される心配もありません。

先ほどの言葉から冒険者と見受けられますがパーティーを組む場合も冒険者同士と違い奴隷の物は主人の所有物ですので争いも起きません。

今までで質問ありますか?」


「奴隷は戦闘ができるのはいるということですか?」


「はい、冒険者は奴隷を持つことが多いですよ。」

「それなら、戦闘ができる者を見せてもらってもいいですか?」

「はい、案内するのでこちらに…男性と女性どちらがよろしいので?」

「戦闘に女性?」


商人が案内のために立ち上がったので自分も立ち尋ねる。


「えぇ、一度見てみますか?」

「それじゃあ…先に女性を見せてください」


「どうぞこちらですよ。この部屋は女性の戦闘用の部屋になります。気に入ったものはいますか?」


一人一人見ていくがいいと思うものがいない。

そんな中で異彩を放つものがいた。


「あれは?」


漆黒の羽を持つ二人の女の子がいて、イクスメストで見ると…


名前:カルティア

年齢:16

レベル:3

スキル:空間魔法


名前:カルヤ

年齢:15

レベル:2

スキル:重力魔法


「彼女達は戦闘種でしてその中でもトップクラスのヤタガラス一族です。めったに手に入るものではないですよ」

「ちなみに値段は?」


「そうですね…二人とも戦闘種族として名の高い一族、そして容姿も高く性奴隷としてもあります。二人とも処女でありますので二人で金貨1枚というところでしょうか。」


金貨1枚…戦闘種族で容姿も確かに、二人とも銀髪で目は赤いがカルティアは長髪で整った顔つきで胸もありスラッとした体をしている。

カルヤも髪は耳までしかなくカルティアよりは幼い顔つきであるがカルティアに引けを取らない。


「性奴隷?」

容姿を見ていて疑問となる言葉を訪ねる。


「はい。同意された場合はされても拒否できません」


「なるほど。…二人とも買うことにする。」

少し考えるが買うことに決めて金貨1枚払う。


「毎度ありがとうございます。それでは手をこちらに。」


水晶を取り出した商人に従い水晶に手をやると水晶が一度光を放すと収まる。


「今のは?」

「登録と完了でございます。二人とも出てきなさい。確認の方をどうぞ。」


確認と言われて疑問に思うが騎士団長ナルバーナが確認の時に手に添えていたのを思い出して同じようにカルティアとカルヤに添えてみる。


名前:カルティア

所有者:陣野亮

年齢:16

レベル:3

スキル:空間魔法


名前:カルヤ

所有者:陣野亮

年齢:15

レベル:2

スキル:重力魔法


なるほど、手に添えてイメージすれば分かるのみたいだね


名前:陣野亮

レベル:8

クラス:冒険者

奴隷:カルティア

   カルヤ

装備:短刀、野太刀

スキル:イクスメスト

マルスマギナ


登録はこういうことなんだ。


「それじゃあそろそろいきます。

二人ともついてきて」


「毎度ありがとうございました。」

商人が笑顔での挨拶をあとに商会を出る。


「今どこに向かっているのですか?」

話してきたのはカルティアだ。


「まずは宿屋にかな、ちゃんと話をしたいしね」


「…話?奴隷と…することあるの?」

あまり表情が変化しないカルヤが聞いてきた。


「そのあたりも含めてね、とりあえず入ろ。」


「おや、戻ったのかい。」

宿屋に着いたので中に入るとおばあちゃんが声をかけてきた。


「はい、それで部屋を広いところに変えたいんだけど」


「いいよ、二人も奴隷を連れてきちゃあの部屋は狭いものさ。お金を払ってくれるかい?」


「はい、ありがとうございます。」

銅貨を払い、部屋を移動すると二人にも座るように指示する。


「私たちは立っているので構いません。」


「だめ、自分だけ座るのは落ち着かないから。」

カルティアが奴隷としての立場で言うが首を振り答える。


「分かりました。」

「とりあえず僕のカードを見てもらうのが早いかな。」


「見てもよろしいのですか?」


「うん。とりあえずね」


「分かりました、カルヤも」

手を出して二人に自分のカードを見せる。


「主の名はジンノ…リョウ様…冒険者ですか?」


「一応ね、それで味方を探すことにしたんだけど奴隷なら裏切らないでしょ。」


「味方ですか?確かに奴隷は裏切れないですが…何かあったのですか?」


「うん、今まで1人だったからね、それに人はあまり信用できないよ。」

いじめめられていた頃を思い出して手を握りしめ声が少し震える。


「それでカルヤたちを…どうするの?」


今まで聞くだけだったカルヤが尋ねてきた。

「冒険の時の戦闘に参加だね。他には…まあその時話し合えばいいや。」


「それでいいの?」

「僕は奴隷をめちゃくちゃにしたくて買ったわけじゃないからいいの。それより買い物行こうか」


「買い物ですか?」カルヤの問いに答えているとカルティアが話してきた。


「服屋だよ、君たちの格好をどうにかしないとね」


「服ですか?私たちはこれでもよろしいのですが…」


「ダメだよ。二人は綺麗なんだからちゃんと選ばないと。それじゃいくよ。」

二人は薄着一枚でいるため首を振って答えて二人を連れて服屋に向かう。


「ここだね、自分はセンスないし好きなの選んでいいよ。」


「この店は新しいものを扱っているのでは?私たちは古着で構いませんが」


「大丈夫だからよく選んでね。何なら命令しようか?」

奴隷という立場を理解しているのかカルティアが言う言葉を否定して答える。


「分かりました。カルヤ」

頷いたカルヤを連れて自分たちの服を選んでいく。


「どう…決まった?」

「はい、これでよろしいですか?」


「似合ってるし気に入ったならいいよ。それじゃあ次は武器や防具を揃えないとね」

銅貨を払うと武器・防具を扱ってる店に向かう。



「二人は何か使う武器はある?」


「私たちは基本素手が基本ですので使うのであれば短刀あたりで構いません。」

「それなら一つは持ってるのをあげるからもう一つ買うとして防具はどうしよ?」

「防具はこれがいい?」


カルヤが布の防具だが丈夫な物を持ってきた。


「カルティアもいい?」


「私は構いません。それよりここまでしていただいてよろしいのですか?」


「その話はもういいの。じゃあ払って戻ろう」


お金を払って宿に戻る。

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