表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

No.1 始まり

処女作となります。

色々と拙い部分があると思いますが、暖かい目で見守っていただけると嬉しいです……!



 木造の家々が立ち並ぶ村、その中の一軒。もう日は高く上がっている。外からは子供達のはしゃぐ声がわいわいと聞こえてくる。窓から差し込んでくる太陽の光を浴びて、少年は目を覚ました。


「ふぁーぁ。ん……、もうこんな時間か」


 両手を上げて伸びをする。少年はベッドからゆっくりと降り、ふらふらとした足取りでドアへ向かった。


 これと言った特徴がない少年だ。強いて言う特徴といえば、ここらではあまり見かけない、短い黒髪に黒い目だ。顔に関しては平凡であり、体格は鍛えているのか筋肉質で、引き締まった身体をしている。


 そのまま歩きながら、少年は思い出したかのように言う。



「――俺ももうすぐ、魔術がもらえるんだ……」



 そして手をドアノブへ伸ばした。ドアノブをひねってみると木製だからか、古いからなのか「キィ…」と木を軋ますような音を立てる。そのまま、自身の方へ引くようにドアを動かす。


そして、ドアが開き――。




その寸前。





「おーい、ミナト!!起こしに来てやったぞー!!!」



 そんな叫び声とともに少年――ミナトが今開こうとしていたドアがすごい勢いで開く。


 当然、近くにいたミナトはドアによって吹き飛ばされる。


 開いたドアの先に立っていたのは1人の少年だった。銀色の綺麗な髪の毛の少年だ。若干つり目なせいか、強気な印象を受ける。



「いってて……。てめえ何しやがんだよ、クレイ!」



 クレイと呼ばれた少年は、ニカッと笑いながら悪びれずに誠意のこもっていない謝罪をする。


「あっはっは。悪りぃ悪りぃ。 そんちょーさんがミナト起こしてこーいっていってたから起こしに来たんだわ」


「そうなのか。とりあえず次からはドアに優しく俺に優しく! だからな。また次やったらボコすから」


「へいへい、おーけぃおーけぃ」


注意するミナトに対し、クレイは半ば面倒臭そうに返事をする。


「んで?他になんか用事あるか?とりあえず俺着替えたいんだけど」


「お。じゃあ着替えてくれ。ここで待ってるから」




 改めて「キィ…」という音を響かせながらミナトの家の扉が開いた。


「ごめん、遅くなった。 それで用事って?」


「ああ、お前って明日から『成人の祝福』をしに街へ向かうだろ?だからパーティするんだってよ。というわけで夜までには村長の家に来てくれ」


「よっしゃ、了解。持ちもんとかは無いよな」


「おう。美味い物用意して待ってるからな」




――成人の祝福。


 それは15歳となり、成人になった事を祝う伝統行事だ。しかしメインはそれではない。神様が与えてくれるという『魔術』を授かる事、それこそがメインイベントなのだ。


 その魔術は数え切れないほどの種類があり、戦闘に向いたもの、人々を助けるようなもの、商売に使えるもの、などの様々な魔術がある。


 『成人の祝福』を受けるには、街にある協会に行かなければならない。ミナトは明日の早朝馬車に乗り、半日かけて街へ向かうのだ。







最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます。


読者様からの感想、お待ちしております。

指摘などがありましたら、遠慮せずに言ってくださいm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ