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俺のミライとカコの僕  作者: 飼子 羊
2/2

1-1 突然の来訪者

 プロローグではあまり詳しいキャラの構成や名前などの基本情報がないままでしたが、今回は主人公とヒロイン?の子も出せてようやく始まっていく感じです。

 プロローグのあとがきで主人公のキャラとは少し違うのでは?ということは作者である私が一番よくわかっております。あれはヒロインの代わりにテンション上げてもらいました。

 今回もあとがきでおまけコーナーやります。

「はぁ、今日も落ちたか。いつもながら実感わかないな」

太陽が照りつける昼間、ランチタイム真っ最中の喫茶店。これぞ喫茶店といったごくごく普通の店に、そこに似合わぬ顔の青年。

 佐藤良人(りょうと)は絶賛就活中なのだが、一向に上手くいかずに頭を悩ませていた。

 「いったい何が悪いんだ。………はぁ」

喫茶店でのコーヒーが日課になりつつある。店の奥側のテーブル席で一人孤独にコーヒーをすすっているだけでサラリーマンに間違えられたりするのも心外だ。

 できれば話しかけないで欲しいものだ。

「どうしたんだい?今日も浮かない顔して?」

 喫茶店のマスターがいつものように奇策に話しかけてきた。

「マ、スター!いきなり声をかけないで下さいよ」

「ごめん、ごめん。いつも驚くからつい」

 マスターは申し訳そうにしているが、いつもの事なので本当はあまり気にしていない。

 ただ、いつものようにしていないと落ち着かないのである。

「それでどうしたんですか?まさか、また奥さんに叱られたんですか?」

「ほんとに君はよくわかるね~、僕ってそこまで顔に出てるかな~」

「いえ、そうではないのですが、マスターって何か失敗したときぐらいしか僕に声かけないんですよ。何か気まずいような雰囲気もしますが」

「そうだったっけ?」

「そうですよ。でも、いつもお声をかけてくださりありがとうございます」

 そういって俺は、軽くお辞儀をした。決して嘘ではない、ただやましい気持ちなのは俺の方なのだ。

「君と僕との仲じゃないか~、そうかしこまるなよ~、また妻に叱られちゃうよ」

「こうして無駄口叩いてるとまた」

 と言っているそばからマスターの奥さんが奥から出てきて、

「あんた!また客にちょっかい出して!注文立て込んでんだから早く仕事にもどんな!」

「わかったよ!じゃあもう行くよ。これ以上機嫌を損ねると後が怖いからね」

 そう言い残し、マスターは仕事に戻っていった。

 俺は人と話すことが苦手だ。頷いたり相槌を打ったりは人並みに出来るのだが、他人のことを聞かされてもまるで興味が持てず、かといって自分のことを話すのはそれはそれで、「相手は何を考えているんだ?まさか俺の弱みを握ろうとしているのか?」と疑い始めると途端にしゃべれなくなるのだ。

 世間一般に言うコミュニケーション障害。コミュショというやつだ。

はぁー、やっと終わったかー。毎度毎度マスターは何で俺に絡んでくるかなー

 俺は一仕事を終えたような溜息を吐いた。

 きっと明日もマスターが話しかけてくるのかなー、でも、ここ以外に落ち着ける場所がないし。

 ランチタイムで店内が忙しくなり始めた。仕方ない、そろそろ帰るか。

 そういえば明日は面接なかったな。たまには気分転換に何処かへ出かけようか。誰か一緒に出掛ける人はいないし、第一平日だし、知り合いに連絡しても仕事や大学で忙しいだろう。

 暇な奴がいても一緒にいたくないが。

「やっぱり外は熱いな」

 俺は外が嫌いだ。正確に言うと外の人混みが嫌いだ。誰もが一度は思うだろう。ただでさえ人と関わりたくないのに。

 そうして俺はいつものように昼間の交差点に差し掛かったその時である。

「やっと見つけた!会いたかったよ~お兄ちゃん♥」

 後ろから突然声をかけられ、いつものように驚いたが、今回はそれだけではなかった。

 背後から抱きしめられているからだ。


良人「もうこのコーナーやりたくないな。前回のキャラと本編のキャラが違いすぎるし。え、それは重々承知の上でやったことって、それでも本編では陰気で根暗な感じ出てたし…。」

ミライ「そんなことないよ!お兄ちゃんは根はいい子ってこと、あたしはちゃんとわかってるから」

良人「あ、ありがとう。でも、ミライってまだ名前出されてないような…」

ミライ「そういうことは気にしないでいいの。今回からはあたしが盛り上げていくから、お兄ちゃんはそっと支えてくれればいいよ」

良人「こんな小さな子の支えられていいのだろうか。でも、俺はそんなキャラだしいいか!」

ミライ「そうだよ!気にしない、気にしない。どうせ印象に残るのは最初と最後だけだから」

良人「それって第1回目がしっかり覚えられてるってことだよね!?フォローする気ないよね!?」

ミライ「そんなことないよ。あのときのお兄ちゃんもかっこよくて、輝いてたよ」

良人「なんか複雑…、そ、それじゃあ気を取り直して始めようか!」

ミライ「うん!お兄ちゃん、タイトルコールお願い!」

良人「了解!では今回も始まりました第2回おまけコーナー!司会進行は主人公こと加藤良人と」

ミライ「お兄ちゃんと将来を誓い合ったヒロインことミライでお送りするよ~」

良人「そんな約束してないけど気にせず、簡潔にこのコーナーの説明をしていきます。このコーナーでは司会進行の2人とゲストさんを交えて本編について語っていこうという、茶番です」

ミライ「じゃあ、ゲストさん紹介しちゃおっか」

良人「では、今回のゲストさんはこの方です」

マスター「どうもどうも。喫茶店のマスターですよ」

良人「あ、どうもマスター。今回はお忙しい中来ていただきありがとうございます」

マスター「いやいや、こちらこそ呼んでくれてありがとう」

ミライ「今回のゲストはお兄ちゃんに絡んできた害虫、喫茶店のマスターさんです」

マスター「毒吐きだすのやめてもらえないかなー」

良人「そうだぞ、ミライ。いくら本編で主人公に絡んでくるマスターのテンプレもどきをしたからって害虫扱いは酷いぞ」

マスター「君も十分酷いよ!ここではキャラ崩壊するとは聞いていたけどここまで酷いとは思ってなかったよ!」

良人「マスターもご立腹のようだし、ここからはまじめにしていこうかミライ」

ミライ「そうだね!お兄ちゃん♪」

マスター「本編では出会ったばかりなのに、仲良しなのは気にしないで置くよ」

良人「では、せっかく出番がおそらく最初で最後のマスターさんについて聞いていきましょう」

ミライ「なぜマスターさんは奥さんの機嫌を損ねる行動をとるの?」

マスター「直球な質問だね。なぜと言われても、ボクもよくわからないんだ」

良人「俺にちょっかいかけてるからでしょ」

マスター「いや、あれは君に相談しようと思っただけで」

ミライ「まあ、マスターさんと奥さんの関係なんて、たぶん誰も興味ないと思うから次の質問。お兄ちゃんとマスターさんは元から知り合いなの?」

良人「そういえば、本編ではただの常連のような扱いになってたっけ」

マスター「そうなんだよ、加藤君がコミュショって言ってた割に僕とは普通に会話してるよね。それは加藤君はただの常連だけじゃなくて、昔ここで働いてたから、かな」

良人「そうなんですよ。まあ、単純なことですよ。馴染みがあるから通っていたってことで」

ミライ「でも、お兄ちゃんマスターさんとしゃべった後、すごく不満げなこと思ってたよね?」

良人「は、はい…」

ミライ「それでも、毎日のように通っていたと」

良人「その通りでございます…」

マスター「なんだろう、まるで取り調べされているような光景は。そういえばボクも言いたいことが」

良人「は!はい!なんでしょうか」

マスター「また、ボクと働いてほしいな」

良人「はい!………え!」

ミライ「それはダメー!それだとお兄ちゃんがまっとうな社会人になってここで物語が終わっちゃうよ!お兄ちゃんはこのままのダメ人間でいてもらわないと」

良人「あのー、ミライさん。さっきから毒まき散らすのやめてもらえませんか」

ミライ「あ、ごめんね、お兄ちゃん。でも、あたしが言いたいのは今のままのお兄ちゃんが一番素敵だと思っているからで、だから…」

良人「はぁ、もういいよ。ミライにとって俺はこのままでいいんだね」

ミライ「うん!お兄ちゃんだーいすきー」

マスター「えーと、どうしよう。ゲストスルーで話が進まない…。これから来るゲストさん大変そうだなー」

良人「おっと、忘れるところだった!では、今回はこれで終わろうかミライ」

ミライ「うん!そうだねお兄ちゃん!これからはゲスト抜きで2人でイチャイチャコーナーでやっていこう」

良人「それはダメかなー、作者さんも落ちに困るだろうし…」

ミライ「それもそうだね。さっすがお兄ちゃん!ここでもう締めよっか」

良人「それでは第2回おまけコーナー終了です。お相手は主人公の加藤良人と」

ミライ「お兄ちゃんの将来のお嫁さんのミライと」

マスター「後半空気気味な喫茶店のマスター」

良人「の3人でお送りしました。また次回!」


マスター「このコーナーにはもう出たくないけど、本編ではまた出たいな…」

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