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覚醒する者

僕がこの世界に来て5日が経過した。

いくつか分かったことがある。


この世界では

”魔法”が存在している。

魔法は基本的に[火・水・風]の属性存在する。”神の血筋を与えられし一族”は[雷・木・土]など例外の属性を持つ。

魔法を持たない人間を”ホワイト”と呼ぶ。

また、血筋を関係なくごく稀に属性を持たない能力を持つ人間が現れる。そのオーラの色から”銀色の能力者”と呼ぶ。

かつて、”悪者”に世界が侵略させそうになった。

八人の”英雄”が存在すること。

英雄は”銀色の能力者”であった。

”神”が実在すること。

国家という概念は”悪者”の手により無くなり、世界は秩序を崩しているということ。


そして、僕はホワイトである。

僕はおじいちゃんと二人で小さな街で暮らしている。

「ジン、お前は勉強をして"都会”で安全に暮らすんだ」

「都会って何?」

「都会は魔法を使うことを禁じられ、外部からの攻撃も受けないように作られている要塞都市だよ。」

「そこへ行けばホワイトは馬鹿にされないんだね...」

「わしらの血筋で仕方がない...ただお前の父親は..いや、父親は弱い人間だった」

「僕の父さんはなぜ死んだの..?かあさんは?」

おじいちゃんは真剣な顔をした..

「いつか話す時が来る。」


ーーーーー


僕はいつも通り育成所へ行った。

育成所は10,12,13歳で分けられていて、僕は13歳で一番上のクラスで男子四人女子二人がいる。

その中の一人、仲良く話しかけて来る短髪の天然パーマが特徴のソル君は僕の幼馴染だという。

育成所の銀色の髪の人は先生で、ジョナス先生という。

「俺の担当しているお前らは13歳。今年で育成所を出る。何になるか決まっているのか?」

みんな明確に決まっているらしい

「私は先生になりたい!」「僕は都会へ行って警備隊に入りたい」

「私は魔法使いになって新しい世界に貢献したい」「俺は騎士団に入りたい。」

ソルも答えた

「僕は、世界をより良くするために、一国家を作りたいです。」

次は僕の番だろう。正直何を言えばいいのか。都会へ行く話をするべきか。

「僕は、...!(僕は...!え...喋れない...)」

頭の中に声が響く

その声は僕の声となった

「僕は、...!ZARAKIを倒す。」


急に先生が眉間にシワを寄せた

「ゲン、その名前をどうして知っている。どうして口にした。これはマズい。」

「ZARAKIって誰?」「ZARAKI???」

「みんな!その者の名を発するな!今すぐ家に帰りなさい!」

《ドドォン!!》麓の山が攻撃されている

「俺、一体誰の名前を...?ZARAKIって誰だ..」

「無意識で名を口にしたのか...?まさか」


ーーーーーーーその瞬間全ての音が無くなった。

風の音すらも無くなった。


「こんにちは、皆々様。あら、可愛い方がたくさんね。悪者の名前を知っているのは誰?」

変な帽子を被った優しそうなお兄さんが空に浮いている。

「俺だ」と

先生が前に出た

「あらあら、あなた、何者かおっしゃっていただいてもよろしい?」


「俺の名はジョナ・スカーレット、英雄の一人だ。」

!!!生徒と他の先生がざわめき始めた。

帽子の人も顔が険しくなった

「それはご無礼を。かつてのスカーレット王国の王子に出会えるだなんて。生き残りは始末するようにZARAKI様に言われているの。ごめんなさい」


「みんな、ここから出来るだけ遠くへ行け。こいつには勝てない」

「でも先生英雄なんでしょ!!物凄く強い人のことなんでしょ!」

「悪者を封印するために、私たち英雄は自らの命のオーラを差し出した。力を出すオーラがほとんど無いんだ。」

「え...そんなことっ」

『早く行け!!!』


「逃がしませんよ。クリスタルシュート」

何も無い空中から宝石のようなものが生成されていく

「銀色の能力!?お前、英雄の力を悪に使うのか」

「私のとっての英雄はZARAKI様一人。」

クリスタルが先生に向かって高速で一直線に飛んで行った

「我が風の力よドラゴンと舞え。」

ドラゴンの形をしたオーラがクリスタルに向かって飛んで行った。


しかし、


「私のクリスタルは、何の防御も効かない。全てを切り裂くの。」

《グサッ..》

そのクリスタルは先生の右肩を貫通し消えた。

僕はその非日常的な光景に見入ってしまって居た。

「ゲン...お前何してんだ...」

気がつくと周りのみんなは既に逃げて僕だけ取り残されている。

「これも運命かもしれないな..ゲン...お前の父の力があればこんなやつ..」

「俺の父さんって何なの!」

「...。」

「おおっと、少年が逃げ遅れてしまったかい。どっちみち街の住民はみんな始末するわ。さようなら、クリスタルショット」

急に周りが止まり僕の頭の中に声が流れてきて僕はそれを口ずさむ

「腕を前に出してオーラを受け止める」

飛んでくるクリスタルに向かって手を向けた

「お前何してんだ!避けろ!!!」


<シュッ>

クリスタルは消え、僕も無事。

何が起こったか分からない。

「あなた、何をしたの?」

「ゲン...今のはなんだ...」


「何の能力を使ったの...私のクリスタルはどこへ消えたの。...いいわ。一掃してあげる。クリスタルメテオ。」

何十箇所からクリスタルが生成されている。そして此方に向いて飛んできた。


「我が風の...」

「先生、僕、分かったかもしれません。」

手の平を前に出し

飛んでくるメテオを全てぶつかった瞬間に消滅させていく。

手の平に触れるごとにゲンのオーラが強くなっていく。

「ゲン..お前その色...銀色....」

「僕はもう二度も死なない!」

帽子の人は訳が分からず固まっている。それを見たゲンは帽子の人に向かって走り、拳を振り上げた

その拳を顔面に当てた途端、まとって居た全てのオーラが相手の方へ放出された。

その威力は、計り知れないものだった。


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