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理想郷  作者: Zero_One
序章
3/35

チュートリアル

さて冒険はいつからなんだ。

 暗転が戻り視界が広がる。

 長い間コンクリートジャングルに住んでいた俺には驚きしかなかった。

 少し前まで家に居たと云うのに、今目の前は自然豊かな場所でありそこに俺は立っている。


 細部まで作りこまれている景色、プレイヤーかNPCか分からない人々。

 現代と全く違う服装や鎧を着こんだ人々。

 全てが新鮮であった。


 暫く佇んでいると「ポーン」という通知音の後、システム音声だろうか声が聞こえてきた。


『ようこそShangri-la(シャングリラ)へ。簡単な説明をさせて頂きます。まず[システム]と思い浮かべながら視界の右下へ手を(かざ)して下さい。』


 云われた通りにシステムと考えながら手を視界の右下へ持って行く。

 するといくつかの小さなアイコンが、五つ出てきた。


『出てきたアイコンの説明を致します。左からステータス詳細・知識図鑑詳細・オプション変更・簡易安全地帯・ログアウトとなります。順に説明いたします。分からない事が御座いすれば最後に質問致して下さい。』


『まずステータス詳細です。ステータスの簡易確認は[ステータス]と思い画面を出したいと思えば出て参ります。こちらの詳細は細かいステータスや装備・スキル等でどれだけ影響が出ているか等詳しく知りたい時にご利用下さい。各ステータスの意味が知りたい時は項目を二度触るか長押しして下さい。』


 そう云われステータス詳細を開いてみる。

 無職 Lv.1

 便利屋 Lv,1

 HP:18/18(60)

 MP:9/9(30)

 ST:12/12(40)

 STR:7.5(25)

 VIT:16.2(54)

 INT:10.2(34)

 SPR:6(20)

 DEX:4.5(15)

 AGI:11.7(39)

 LUK:6.3(21)

 ステータス・ポイント:10

 スキル・ポイント:5


 スクロールせずに見えるのはこの部分までだ。

 HPの(60)とかは何だろう・・・あっ。


『ステータス補正が掛かっていますので、ご説明致します。

 HP:18/18(60)を例に取ります。

 ウィンス=キャビルソン様の現在のHPは18でHP最大値は18です。(60)はステータス補正される前の本来の数値となります。ウィンス=キャビルソン様はメインクラス無職ですので、全てのステータスに30%補正が掛かっております。無職から転職される場合の最低条件はレベルを25以上、それ以上は各職NPCにお問い合わせ下さい。』


 のっけから厳しそうだな。だがのんびりやろう。


『もしほかのメインクラスがやりたい場合はキャラクター削除をし、新規キャラクター作成をすることで可能です。キャラクター削除には現実時間で七日経過が条件です。ですがこの説明の間でしたら即時削除可能で他の新規キャラクターをお選び頂けます。如何致しますか。』


「折角作ったキャラクターなので、今はこのままで良いです。」


『畏まりました。

 次に行く前にステータス詳細画面の消し方ですが、[戻る][閉じる]と思い込むか画面右上にある✖を押して下さい。』


 ふむふむ。戻ると思ってみるとシステムアイコンが並ぶ所へ戻った。

 もう一度戻ると思うとアイコンも消えた。

 と言う事は進むもあるのかと考えてみるとアイコンが出て来たので、もう一度進んでみるとステータス詳細画面が出てきた。そしてそこから閉じてみるとアイコンも全て消えていた。


『では知識図鑑詳細に進みます。

 知識図鑑は簡易ステータスのようにすぐ出て来るのですが、詳細は載っておりません。

 知識図鑑はアイテム・NPC・地名・モンスター等他にも御座いますが色々と知識を貯め込んで行く事が出来ます。ですが初めは白紙で御座います。見たもの・触ったもの・調べたものと情報が増えていきます。

 只今のウィンス=キャビルソン様の知識図鑑には、ガートンの町とワタクシの名前とメインクラス無職とサブクラス便利屋が載っている筈です。後程お確かめ下さい。』


 今見ようとしたら、後程と釘を刺されてしまった。しっかりしたNPCだ。


『次のオプション変更ですが、UIのデザイン変更・サイズ変更・位置変更・色変更・透過率変更、各種音声音響の変更、チャットオプション、時計オプション等が御座います。各項目の説明は項目を二度押すか長押しで説明が出てきます。』


『そして簡易安全地帯とログアウトです。

 ログアウトはそのままの意味です。ゲームを終了したい場合はこのログアウトから終了して下さい。

 簡易安全地帯と云うのは、ご使用になられているVR機器に連絡機能が搭載されているお客様のみご使用になれます。』


「俺のは付いてるので、教えて下さい。」


『連絡機能をONにしていると、来客やお客様の使用環境で何かが起こった際ゲーム内に通知が来る事によって使用可能状態となりますので普段は使えません。この設定はゲーム内オプション変更から変更が可能です。

 この簡易安全地帯は戦闘中・作業中を除けば如何なる場所であろうとも安全地帯を作り出し、一切のダメージを受ける事がありません。これに適応するのはその人個人のみです。』


『これでシステムの説明は終わりです。何かご試問は御座いますでしょうか。』


 詳しく長い説明で良く分かったので今は特に無かった為、首を横に振った。


『今後システムで聞きたい事が御座いましたら、知識図鑑詳細のNPCからシステム官マイアを選び[呼び出す]を押して下さいませ。

 では心行くまでShangri-la(シャングリラ)をお楽しみ下さいませ。』


 そう言い終わると「ポポーン」という通知音と共に、もう声はしなくなった。

 

 さてどうしようかと考えていると、見知らぬ男が声を掛けてきた。


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