新たな道
お久しぶりです。1年ぶりくらいですかね。すみません
遅いながらも頑張っていきます
「そうか…信じてはくれないだろうな。わかっていたよ」
ギルティアは泣きそうになったがなんとか堪え言葉を絞り出した。
「ち、違いますよ。ギルティア、何か勘違いをしていませんか?僕は信じないとは一言も言っていませんよ」
ジェインは心外だとばかりに怒った様子だ。
「し、しかしもう良いですと言ったじゃないか」
ギルティアは訳がわからないと首を振る、そんな様子のギルティアにジェインは呆れた様子で
「なんでそう斜めに捉えるのですか。僕はギルティアが魔王であろうとなかろうとどうでも良いって意味で言ったんです。それに僕は今や人間に追われるただの半魔族です。今現在魔王を倒そうだなんてこれっぽちも思ってませんよ。今まで平和のために旅をしてきましたが……ほんと、僕は何のために戦ってきたんですかねー。悲しくなってきますよ」
ジェインは遠くを見つめ涙を堪えているようすだったが目元を拭い仕切り直す。
「なんて、僕らしくないですね。という訳なので魔王であることに驚きこそしたものの別になんとも思わないですよそれにほら、僕たち仲間じゃないですか、仲間」
「ありがとう……ジェイン本当に感謝する」
ギルティアはジェインの優しさに感謝し涙を一筋流した。
「ねえ、僕を忘れてない」
キャミは不満そうに呟いた。
「悪い。仲間の大切さを再認識していた」
ギルティアは恥ずかしそうにうつむいた。
「まあ、いいけど。そのジェインだっけあんたはどうすんの?僕の手下になるのかならないのかどうするの?」
キャミはネイを指差し気だるげに言った。キャミの言葉にギルティアは慌てて二人の話に割り込んだ。
「ダメだ、キャミの手下になるということはアレンやリリーと敵対するってことになるんだぞわかっているのかジェイン!」
「でもそうしないと母さんが死んでしまいますそれに僕がこちら側に着くのはそう悪いことばかりではないと思うのです」
ジェインはいつものようにメガネをクイッと人差し指で持ち上げ、話を続ける。
「最初に確認しておきます。キャミさんあなたはここにいるということはギルティア派で間違いないですか?」
ジェインはこくりと頷いたキャミを見ると満足そうな様子で
「じゃあ僕がキャミさんの手下になるのは間接的にギルティアの手助けになるということですね」
「ジェインそれだとリリーやアレンはどうするんだふたりは「どちらにせよ半魔族だと知られこうして迫害を受けているのです。このまま旅を続けては迷惑をかけてしまいます。それにギルティア君はこのまま旅をしていたとして最後は死ぬつもりでしたよね」
ギルティアの言葉を遮り発したジェインの言葉はあまりにも鋭すぎるものだった。ギルティアが何も言えずに黙っていると
「やはりそうでしたかおかしいと思っていたのです。聖なる武器の近くにいるのは死と隣り合わせ、半魔族の僕ですらあんなにも苦しかったのに純潔である君が辛くない筈ありません。リリーやアレンそれに僕の気持ちも考えないで死を望むだなんてふざけています」
ギルティアはこの場を切り抜けるいい言葉はないかと考えたが見つからず、やがて諦めたかのように自分の本当の気持ちを話し出した。
「魔族は悪だ。だから殺さないといけないとだから私が死ぬのが一番なんだ「そんなこと誰が」
ギルティアはジェインに手で制した。
「良いから聞いてくれ。私が死ぬのが一番丸く収まると最初は思っていたし、ここの村に帰ってきた時もそう思っていた。けど……今はそれが間違いだと気付かされたよ。悪だ正義かなんて自分で決めるものではないんだな。結局私が死んだって何も変わらないのに死を選んでも無駄だ。アレンやみんなに申し訳ない」
ギルティアはすっきりとした表情だ。そんなギルティアを見てジェインは安心した様子で
「そうですかそれは良かった。それに僕はキャミさんの手下になる事を決めましたが皆さんの仲間をやめるつもりはありませんよ並んで歩けなくなったのは悲しいですが僕は「盛り上がっているところ悪いけどさ結局手下になるのでいいんだよね。あんたの母親そろそろ死んじゃいそうだけど大丈夫なの」
空気の読まず割って入ったキャミの言葉にジェインは
「すみません。母さんを助けてください」
と慌てて頭を下げた。
久しぶりなので前の話を読み直しました。
結果誤字脱字が多い上に設定も間違っていたので色々今後直していきます。