儀式前
すみません。遅くなりました。今回は文字数少なめですが、次回から増えます。
「……」
「……」
「……」
「何だよお前達笑うなら笑えば良いだろ」
三人がギルティアの姿を見るなり黙り込む。その様子を見たギルティアは投げやりに叫んだ。
「いや、そうじゃないよ」
アレンが惚けた様子で言う。
「うん、悔しいけど綺麗よあんた」
「凄く綺麗ですよ」
それぞれ素直に思った事を言ったが、恥ずかしさと何故こんな事をやらないといけないのかといった怒りでギルティアにはからかいにしか聞こえずみんなに噛み付いた。
「お前達全てが終わったら覚えておけよ...」
ギルティアは涙目になりながら言い捨てるといそいそと部屋から出て行こうとした。
「ちょ、どこに行くのよ」
リリーは慌てて呼び止めるが、
「ふん、このまま笑い者になるぐらいなら儀式まで隠れてるよ」
格好に似合わない大股でどかどかと歩きながら今度こそギルティアは出て行った。
「ちょっと、ごめん。言い過ぎたから怒らないでよ」
リリーはギルティアを追って出て行った。
「アレン、行かないのですか?」
ジェインはアレンに話しかけるがアレンは一言も言葉を発さずピクリとも動かない、心配に思ったジェインはアレンの顔を覗き込んだ。
「アレン...ギルティアの事が好きなのは分かりましたから早く行かないのですか、このままだと嫌われますよ」
「えっ、な何故それを...」
「見てれば分かりますよ、でも難しいと思いますよギルティアはまあ僕は応援しているので頑張ってください」
そう言い捨てるとジェインもリリーに続いて行った。一人取り残されたアレンは顔を真っ赤にさせながら違うそうじゃないと言っていたが正直言って説得力が全くなかった。
___
アレン達は拗ねているギルティアに必死で謝った結果、ギルティアは肉3個で手を打った。
「メスゴリラ...あんたね...もっとなんか無いの一応女なんだしさ...」
「うるさいな、、良いだろ好きなんだから。大体肉でも食べないとやってられない」
ギルティアは肉を食べながら投げやりになって答える。
「さあさあ、準備ができました。それではギルティア様こちらへ」
神父がそう言うとギルティアは嫌そうにしながらも神父の後に続いた。
「じゃあ、行ってくる...いいかさっきも言ったが絶対に見るなよ」
ギルティアは何度も何度も念を押して行った。
「じゃあ、見に行きましょうか」
リリーは満面の笑みで言った。