収穫
アレン達が聖都聖都ヴァルヴィンに行ってから1週間が経過しようとしていた。
ジェインはすっかり良くなり女将は首を傾げていた。
「良くなって良かったわ。でもごめんなさいね私はなんの力にもなれなかったわ」
「いえ、そんな事ありません。女将さんが看病してくれたお陰ですっかり良くなりました」
ジェインの言葉に女将さんは嬉しそうに頷いた。
「そう、良かったわ。でもまだギルティアさんの体調は完全とは言えないわね…私の見立てだと余命1年が1年と半年に変わったくらいだし。何故治りかけているのかも分からないしなぜそのような病気になったのかも全く分からないわ…本当にごめんなさい」
「気にしないでください。でもこの事はアレン…勇者には黙っていて頂けますか?」
ギルティアは女将頭を下げて頼んだ、それを見た女将は絶対に言いませんと約束してくれた。
女将さんが仕事に戻ったのを確認した後ギルティアは、
「でジェイン。アレン達が帰ってきたときの対処方法は考えたのか」
すっかり元気になったジェインに話しかけた。
「色々と考えたのですが答えは出ません」
ジェインは申し訳なさそうに言った。
「そうか、ならせめてアレン達に心配かけない様に表情だけでも何も無い様に出来ないとな」
ギルティアの言葉にジェインは頑張りますと答えたが本当に大丈夫かギルティアは心配になった。
しかしギルティアにはどうする事も出来ない、聖剣は命を喰らう対策を立てないと肝心な時に戦えなくなる。
そう考えたギルティアは弱っている身体を押して聖剣の対策を調べる事にした。
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アレン達が聖都ヴァルヴィンにいってから1ヶ月経過した。
完全に回復したジェインとそこそこ回復したギルティアは可能な限り聖剣に対抗する手段を調べていたが結果は、
「ギルティア、やっぱり駄目だったよ情報はなし」
「ジェインこっちもだ何も出てこなかった」
散々だった。情報は見つからないアレン達からの連絡も一切無い。
二人は深いため息を吐いて黙り込む。このまま部屋で閉じこもっていても仕方が無いまた情報を集める事にして街に出ようとした時だった。
「たっだいま〜」
そう言って勢いよく扉を開けたのはリリーだった。
「本当大変だったわ、王様が離してくれなくてさ。まあそれなりに収穫はあったけど」
リリーのその言葉にギルティアは収穫は何だと聞く事にしたがその時身体を喰いちぎられた感覚に襲われる。
隣に居たジェインも苦痛で顔を歪めた。
「久しぶりギルティア、ジェイン長らく来れなくてごめん王様とこれからの事を話し合っていたら遅くなってしまったんだ」
リリーの後ろからひょこっと出てきてアレンは言う。
ギルティアとジェインは久しぶりアレンを見て血の気が引いた。
「どうしたんだ?顔が青いぞ二人とも」
アレンの言葉は二人には届かない。
「その鎧はどうしたんだ?」
震える声を押さえつけてギルティアはアレンに話しかける。
「これかい?これは王様に頂いたんだ。まさか聖都ヴァルヴィンに聖なる鎧が保管してあったなんて思わなかったよ」
そう言ったアレンの姿は新たに聖なる鎧に身を包んでいた。