これからの旅
「本当ですか?純血の魔族」
「ああそうだ」
信じられない様子のジェインにギルティアは無表情で答える。本当は内心ヒヤヒヤしていたし、ジェイン以上に聖剣に命を喰われていたので喋るのもつらい状態っだたがギルティアは何事も無い様子を装っていた。
「僕たちを騙していたのですか?」
「騙す?お前にそれを言う資格があるのか」
ジェインの心ない言葉にギルティアは激高した。
ジェインはすぐに自分に失言に気づいた様ですぐにギルティアに謝る。
「すみません、僕は仲間になんて事を…確かに半魔族である僕にそんな事を言う資格は無いですよね」
「いや…私も言い過ぎた。すまない確かに私は仲間であるお前達に嘘をついてる…でも信じてくれ私はお前達に危害を加える気はない信じて貰えないかもしれないが」
「信じます、それに僕も半魔族である事には変わりがないので…人間からしたら半魔族も魔族も変わりありません。でもなぜギルティアは僕たちの村に居たのですか?僕は母さんが魔族で前勇者にやられ死にかけてたのを父さんが助けた所から始まったそうです。それでお互いに恋に落ち僕が生まれた、幸いにも僕は魔族の血が薄いみたいで魔力を相当量練らないと魔族の姿にはなりませんでしただから今までみんなを騙せたのですが…」
そう言ったジェインの表情は暗かった、そんなジェインにギルティアは励ますように笑いかけ頭をなでた。
途端ジェインは顔を真っ赤になる。
「いや、すまない。つい」
ギルティアはすぐになでる手を引っ込めた。
「いえ…」
ジェインはさらに顔を真っ赤になせうつむいた。
「私は拾われたのだ」
「拾われた?」
「母にな。元々母は独身だ私が居るから未亡人とか言われていたがな。今私が魔族だと知っている者は母とジェインとリリーだけだ」
「ええ!!リリーは知っていたのですか?」
ジェインは心底驚いた様子で言った。
「ああ、最近ばれたでもリリーは私の為に黙っていてくれた……くっ」
ギルティアは話の途中で吐血した手で押さえたが手から血が溢れる。
「大丈夫ですか?」
ジェインはベットからおりてギルティアに駆け寄る。
「大丈夫だ、お前と同じだ私の方がより聖剣に命を持って行かれただけだ。今は聖剣がないだからほっておけば回復する」
「しかし…」
「ジェイン、私の事よりもまず自分の心配をしたらどうだ。これからの旅は聖剣はつきものだぞ。その度に倒れていたのであればお前と一緒に旅を出来なくなる」
ギルティアは近くにあった布で自身の血を拭いながらジェインに話し続ける。
「戻って身体を休めろ。これからも旅をしたいのであればな」
ギルティアの言葉にジェインは頷き大人しく自分のベットに戻った。