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ギルティアの決意

「ふむ、そうか私は魔の一族の中での聖女か…」


マークの懸命な説明および説得?によりようやく理解出来たギルティアは分かり易いくらい落ち込んでいた。


「なんで落ち込んでいるんだよギル姉ちゃん」


というマークの言葉にギルティアは


「私が聖女だなんて申…いや、そんな事より気になる事があるのだが良いか」


「何だよ俺が知っている事ならなんでも答えるよ」


「私は聖女なんだろなのに何故聖剣に弱いのだ」


「聖女っていっても僕ら側のだからだよ、なんでもちぐはぐ表と裏の関係の神様が作ったんだ。だから得意なこと苦手な事全てあべこべになるんだ」


マークの答えにギルティアはますます疑問が増えたのかまた質問した。


「さっきお前がいったんだろ聖女の特徴をこれは二つの方面でも共通じゃなかったのか?」


「それは聖女は観測者だからだよ。能力は違うけど根本は同じなんだ動物に好かれるのも毒や瘴気を浄化できるのだって聖女なら出来て当然なこと、僕たちや人間だって魔法自体は共通で使えるだろそれと同じだ」


「ふ〜ん、なるほど分かった、あともう一つ聞きたいのだが……」


とギルティアが口を開きかけたとき外から歓声が聞こえた。


「なんだ?……ぐあっ!!」


ギルティアが窓の外を覗き込むと胸が苦しくなった、喉が焼ける様に痛み胸も苦しい呼吸だってまともには出来なくなっていた。


「ギル姉ちゃん、大丈夫か?」


マークが心配そうにギルティアの顔を覗き込むそう言っているマークだって顔色が悪かった。


「私は大丈夫だ。そんな事より大丈夫か顔色が悪いぞ」


ギルティアは苦しさを我慢して言った普段無表情を貫いているだけあって簡単に誤摩化す事に成功した。


「ギル姉ちゃん平気なの?ギル姉ちゃんの方が何十倍つらいと思うんだけど」


「別に問題は無い」


「そっかなら良いんだでもこの苦しみの原因は聖剣の仕業だよ。でもこんなに離れているのにこんなにきついなんて思わなかったよ」


「マーク無理するなお前は聖剣から離れていれば良いすぐに私達はこの町からでていくからな」


「姉ちゃん危ないよ、死んじゃうよ。今は大丈夫かもしれないけど近づいたらもっと酷いだろうし、このまま聖剣とともに旅をするなんて自殺行為だよ」


マークはギルティアを止めようと必死になって説得を試みたが結局ギルティアが首を縦に振る事は無かった。


「私はアレンと共に旅を続けるでも安心しろ死にはしないから。私が死ねば大変な事になるのだろう?」


ギルティアの言葉にマークは渋々頷いた。


「でも絶対に死なないでね勇者に殺されようと思わないでギル姉ちゃんが死んだら俺が魔王になってやるから」


「わかったよ、約束する」


マークとそうギルティアは約束したがギルティアは約束を守れるとは思っていなかった。

ゼムを殺した後アーシェには悪いが後の事を頼もうと考えていた、自分が死ねば一度は騒ぎも治まる、その間に全ての真実を明かせれば殺し合いなど無くなると考えそれを実行に移す事を決めた。


(私が死んだ後は皆には幸せに暮らして欲しいな、ゼムを殺しアレンが私を殺せば全てが丸く収まる)


ギルティアは心の中でそう呟きそっと口だけの動きでマークに謝った。


____


マークには遠くに行くように指示した後ギルティアはすぐに騒ぎの中心に足を運んだ。


マークの言う通り騒ぎの中心にはアレンが居て手には聖剣を持っていた。


「ギルティア何処に居たんだ、大変な事があったのにこれを見てくれ聖剣を見つけた」


アレンは嬉しそうにギルティアに駆け寄り言った、聖剣がすぐ側まで来たためギルティアは苦しさが倍増したがその苦しさを無視する。


「宿屋で今まで居たがリリーに聞いていなかったのか?」


ギルティアは内心びくびくしながら聞いたもしかしたらリリーに魔族だという事をばらされているかも知れないからだ。


「そうなのかリリー?」


アレンはすぐ近くに居たリリーに確認をとった。


「確かにさっきまで居ましたけどあれから結構時間経っていたので宿屋から出ていたと思っていたんです」


リリーはアレンにギルティアの事を言っていなかった。


(そうか、私の事をまだ話していなかったのだな)


ギルティアはほっと息をつくと話を続けた。


「でも良かったな聖剣を見つけたみたいだな」


「ああ、この町でまさか見つかると思わなかったよ武器やによったらたまたまゴミにだされていたのを見つけたんだ」


アレンは凄く嬉しそうに言った。



「本当…凄い偶然でした…」


ジェインも嬉しそうに言ったが顔色が明らかに悪かった。


「ジェイン!顔色が悪いわよ大丈夫?」


リリーが心配するがジェインは何も無いですとしか答えない。


「そうあんまり無理しないでよただでさえあんたは足手まといなんだから」


とリリーは憎まれ口を叩く。


「ありがとうございます」


ジェインはリリーの言葉に心から嬉しそうにそう答えた。






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