あっさり
二人の言い合いはしばらく続いたが、アレンが止めギルティア達はアーシェのもとへ向かった。
向こうもギルティア達に気づいたらしく軽く会釈をした。
「すみません、あなたはアーシェさんですね、少し話を伺いたいのですがよろしいですか?」
ジェインは丁寧な口調で話しかけた。
「あら、いいわよ」
アーシェは周りの子供達を家に帰した。
「すみません、お待たせしちゃってなんのようかしらでもここではなんですので、家に上がってくださいなお茶くらいはだしますよ」
ギルティア達は言葉に甘えて家に上がらせてもらうことにした。
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ギルティア達の前にはアールグレイの紅茶が置かれた。
「どうぞ、こんな物しか出せないですが召し上がってください」
「ちょっとちょっと、本当にこの人なの?」
リリーはジェインをつつき小声で囁いた。
「大丈夫ですよ、間違いありませんこれはたぶんですが演技ですよ」
ジェインも小声で返した。
「おほん、では単刀直入に申し上げます、ずばりあなたは魔王の5番目の子供でしょう」
ジェインははっきりと言った。
「ばれちゃったら仕方ないですね、はいそうですよ」
アーシェはあっさり認めた。
「それで、私をどうするのですか?殺しますか?それならどうぞ好きにしてください」
アーシェは自分は無抵抗だと言わんばかりに両手を広げた。
「私を殺すならどうぞ私は逃げも隠れも抵抗もしません」
アーシェは続ける。
「私はそもそも自分が嫌いです。この村にきたのだって最初は人間に殺されるために来ました今では子供達や村人と過ごすのが楽しくなって死にそびれていましたが・・・」
少し間をおいてアーシェは言った。
「やっと私を殺してくれる勇者が現れたのですねさあ、私を殺してください」
アーシェは安堵の表情を浮かべ言った。