ジェインの謎
ギルティアは封印が解けたことで魔の力を敏感に感じることが出来るようになっていた、ギルティアはそのおかげで自分の魔王族としての力がいかに強いか自覚させられることとなり嫌だった。
だが、遠くにいる魔物や魔族、魔王族がどこにいるかが分かり便利だとも思っていた。
(触れるまで気づかないなんてジェインは何者なんだ?)
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それから数日、何事もなく旅は続いた。
魔王族の情報を集め、魔王の子供達を殺す。
正直ギルティアは自分の兄弟を殺すのは嫌だ。
ギルティアは自分の弟達を殺したことを悔やんでいた、いくら我を忘れていたと言え、仲間を守るためとは言え自分の実の弟を殺してしまった。
死ぬ間際のおねえちゃんという声が耳にこびり付いて離れない。
「どうしたんだ?ギルティア、顔色が悪いぞ」
アレンが心配そうにギルティアの顔をのぞき込む。
「大丈夫だ、心配するようなことではない」
ギルティアはアレンを安心させるように笑った。
「・・・わ分かった、ギルティアが言うのなら僕は何も言わない、だけど本当につらかったりしたら力になりたいから相談してくれ」
アレンは納得できない顔をしていたがそれ以上何も言わないでいた。
「みなさん良い情報を得ることが出来ました、魔王の5番目の子供の情報です。どうやら娘みたいですが、ノルトスにいるらしいです」
ジェインが聞き込みから帰ってきた。
「ノルトス?何故そんなところにいるのよあそこはのどかな村よそんなわけないでしょ」
リリーは呆れたように言った。
「本当です。今は実害が出ていないのでなにもしていないらしいのですが」
ギルティアはここ数日の旅でジェインのことは何も言わないことに決めた。
(ジェインだって何か事情が有るはずだそれに自分だって人のことは言えない)
ギルティアはそう考えていた。
「とにかく行ってみよう行ってみて魔王の子供だったら戦えばいい」
アレンがそういい早速一行はノルトスに向かった。