母は強い
「お母さんって強かったのですね」
ギルティア達は異空間での修行を終え部屋に戻っていた。
「そうよ、お母さん実は強かったの。お母さんが教えた魔法忘れず使ってね」
「はい、これでアレン達の所に戻れます。でも、良いのでしょうかアレン達をだます形になります」
ギルティアは不安そうに言った。
「なに言ってるの嘘は前からついているでしょう。それにバレなきゃ良いのよ」
マリアは満面の笑みで答えた。
ギルティアはこの人だけは敵にまわしたくないなと思った。
「問題はこいつが決めたことよ」
マリアは足下に転がっているバロンをまた蹴った。
「うっ・・・やめ」
バロンはマリアの蹴りで目覚めた。
「起きたのなら帰ってください!」
マリアはバロンに強い口調で言った。
「マリア今ここに魔族が居たんだ!」
「そんなのは気のせいですよ」
マリアは呆れたように言った。
「ん?ギルティア帰っていたのか?」
バロンはギルティアに気づき言った。
ギルティアは異空間での修行で自分の姿を好きな形に出来る魔法をマリアから教わっていた。
「はい、アレン達とはぐれたのでここに戻れば居るのではないかと思ったのですが」
「この町には誰も帰っていない、元の場所に戻った方が良いのではないか?」
バロンはマリアに蹴られた頭を押さえながら言った。
「はい、では早速そうしてみます。お母さんありがとう行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい、困ったらいつでも母さんが付いてるから」
ギルティアは大急ぎで元の場所に向かった。