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テーマ詩集:雨

雨がやめば やがて

作者: 歌川 詩季

 ことわざから、描きました。

 雨がやめば やがて 泥は乾くから

 ぬかるむうち すべてすすぎ流せ

 土地(つち)(よご)すのは息づいた人間(ひと)の罪だよ

 血で血など洗えない ただ赤さを増すだけさ


 涙の雫さえ てのひらで(すく)えぬままに

 編む指を(こぼ)れて 落ちた水たまりに映る哀しい顔で


 もし ほほえみに ほほえみを返しあうやりかたを

 おぼえているなら 忘れてしまう そのまえに

 どうか僕にも教えてほしい もういちどだけ



 雨が絶えて やがて 川は涸れるから

 せせらぐうち せめてくちにふくめ

 海にそそぐのは 愚かしい人間(ひと)(ごう)だよ

 毒を()むための毒 欠けた皿のような月


 涙を()くほどに なぜ土地(つち)はひび割れるのか?

 根をはれず 横たう花は 誰の目にも(ひど)く哀しい色に


 もし いらだちを ほほえみでやわらげるやりかたを

 身につけているなら 失くしてしまう そのまえに

 どうか彼らに教えてやって 無駄とは承知で

 困ったら、ことわざ!!

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― 新着の感想 ―
[一言]  固まり過ぎた感がありますね…。  血で血など洗えない。  当たり前なのですけど、なんだかぐさりと。
[一言] 困ったらことわざ! 描かれてるのは領土争いに土壌汚染 本来の意味の逆をいくスタイル。 理由なき反抗、とか。 でも、結びは本来のベースに戻ろうとしてるので 原点回帰的なところもあるのでしょ…
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