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放課後のキスはミルクティーの味がして  作者: アザラシの逆説
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第1話

─5月某日


『1-A 広瀬蓮ひろせれん 放課後至急、生徒会室に来てください。』


「レン、あんた何やらかしたのよ?」


夏瀬日和なつせひよりが微笑混じりに話しかけてきた。

コイツとはいわゆる幼なじみというやつで、小学校から高一現在まで共に過ごしてきた。ツンデレだが頼れる存在で俺のことは何でも知っている人物だ。


「いや、心当たりが全くねーよ」


実際何の心当たりもない上に、生徒会に知り合いがいる訳でもない。


「あんた、自分が知らないうちに何かやらかしたんじゃないの?」


「それはないとも言いきれないな」


「早く行ってきなさい。私はここで待ってるから。帰りに何で怒られたか聞かせなさいよ。」


彼女はバカにしたように言ってきたため、

「わかったよ」と軽く受け流し教室を出た。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


生徒会室へと向かう道中、


「広瀬蓮くんだよね?ちょっといいかな?」


隣のクラスの女子に話しかけられた。


「どうした?」と言うと、彼女はここでは恥ずかしいから屋上で話すことを提案してきた。告白かと舞い上がってしまった俺は呼び出しのことなど忘れてそのまま彼女に着いて行ってしまった。


──屋上まで来ると、


「良かったらコレ読んでください!」


頬を赤くした彼女が手紙を渡してきた。

コレってラブレターじゃないか?

と心が舞いあがる。



「ありがとう。いつかお返しするね。」


とウキウキな気分を抑えながら言うと、彼女は小恥ずかしくなったのか走って帰っていった。



─しばらく余韻に浸っていたが、生徒会室へ呼ばれたことを思い出し急いで向かった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



雨で湿った廊下を早歩きしながら自分が何をやらかしたか思い返しているうちに生徒会室へと着いた。


入るか入るまいか戸惑ったが覚悟を決めて扉を開けると——


そこには宝石のような美女がいた。


その宝石のような美女は静かにコチラを見て


「椅子に座って」


と言いながら紅茶を用意し始めた。


俺は恐る恐る椅子へと座るとその美女も向かい側へと座った。


「はじめまして、広瀬蓮くん。私は柊汐音ひいらぎしおん。突然呼び出してごめんなさいね。」


柊汐音という先輩は俺でも知っている。この学園の生徒会長であり、学校一の美女と言われている。

そんな人が何のために俺を呼び出したのだろうかと考えていると─


「あなたがここに来るまで20分近くかかっているわ。一体あなたはどこで何をしていたの?」


「隣のクラスの女子に手紙を貰ってました」など言えるはずもなく、「すみません。お腹が痛くてトイレしてました。」と嘘を付くと─


「嘘はよくないわ。あなたは屋上で手紙を渡されていたわよね?」


!?

なぜ彼女はそのことを知っているのか?など疑問を浮かべているうちに彼女はそのまま続けて─


「右ポケットに入ってるその手紙ちょっと見せてちょうだい。」


と言ってきた。


俺は何が何だか分からず言われるがまま右ポケットに入れたその手紙を渡すと、彼女はその手紙を勝手に開け、読んで、そして



─破り捨てた。


「ちょっ、何するんですか!」


と俺が焦って言うと、一瞬彼女は今まで見せたことのないような鋭い目付きでコチラを覗いてきたが、スグに直り、


「ごめんなさいね。風紀を乱すような内容だったから思わず破ってしまったわ。」


「はぁ…そうなんですか。」


─少しばかりの沈黙後、彼女は


「本題に入る前に少しお茶でも飲んで落ち着きましょうか。」


と提案してきたため、気まずくなっていた俺も「そうですね」と言って彼女が注いだ紅茶を飲んだ。俺が紅茶を口にしたとき彼女が少しばかり笑みを浮かべたのは気のせいではないかもしれない。


飲んだ途端、世界が揺らぎはじめ──そのまま俺は眠ってしまった。












━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

はじめまして。アザラシの逆説パラドックスです。

小説を書くのは初めてですが、皆さん楽しませれるように頑張りますっ

ε(ृ   ु•͈ω•͈)ु˙˚アザラッシ♡ε(ृ   ु•͈ω•͈)ु˙˚アザラッシ♡

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