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旦那様(神龍)と私(転生者)  作者: 夢溟
序章
6/33

何があった? 旅立ち

あまりに眩しくて、目を開けると、一面の青空が広がっていた。


寝ぼけたのか、天窓と勘違いをし、続けて前世の記憶を思い出し、ここが前世だと思った。


だが、違和感が出た。

前世の家には、天窓など、付いていなかった。


なら、ここは何処?

………よく見ると、見える範囲が広すぎた、窓枠がついていない。

あれは、天井が無い、のか?

天井は、どこにいった?


覚醒するにつれ、記憶も正常化していった。

私の名前は【エイジェル】

離島に建てられた国に属する村に住んでいる。

天井の有る家に住んでいたのに、起きたら青空が広がっている。

意味がわからない。


…とりあえず、現状把握のために、家から出てみた。


外は、悲惨な光景になっていた。

元、家だと思われる、残骸の数々。

そこらじゅうから出ている、黒煙。

散乱している、お隣さん、お向かいさん、家族の死体、村人全員の死体。


意味がわからない。


心と頭が、目の前の光景を受け入れない。

現実逃避として、夢の中にいると誤認させようとしてくる。


それに加えて、直感が、生きるために、現場検証をしようと、冷静に考える。


もうグッチャグチャ。

目の前の光景もグッチャグチャ。


息を吐く。 限界まで、息を吐く。

息を吸う。 限界まで、息を吸う。

何回も、何回も繰り返し、深呼吸をする。


これは、前世からの習慣。

自身を落ち着かせるために、パニックに陥った時に、無意識にできるようにしておいた、習慣。


落ち着いてくると、頭を必死に動かす。

生きる為に何をすべきか、今、何をすべきか。


行動指針を決める。 最優先は、〔食料〕〔現場検証〕。


食料はそこら中にある、普段なら。

今は無い。 辺り一帯が、焼きつくされかのようだ。


!!家の惨状、真っ黒の死体、辺り一帯の現状。

放火された?


死体を見る、真っ黒なことと、臭いが無い事から、忌避感は無い。

………臭いが無い? こんな惨状で? 後で考えよう。


見たところ、切り傷や刺し傷がある。

殺されてから、燃やされた。

事故では無かった。

考えられるのは、襲撃があった? この、安心安全な島で?


何故、私は生きている?

家を燃やされたのに? その中で寝てたのに。

それに、さっき発見した、臭いの件。


思い当たることは………、スキル、かな?

女神様から頂いたスキル、私が持っているものの中で、異常なのは、これしか思いつかない。


…検証の為に、解除してみるべきか、どうか。


考えたすえ、「スキル、解除。」


「!!発動、結界スキル発動。」

やらなきゃよかった。

臭いが酷すぎた。


でも、これで解った。

スキルが自動で発動していた。

そのおかけで、私は助かった。

私だけが、助かった。


泣いた。 堪らえようとしても、涙がとめどなく溢れて、泣いた。


しばらくして、涙がおさまると、村中の家探しをした。


食料確保と、生きていく為に、元村を出ようと思う。


ここで救助を待つという考えもあるが、雨風をしのげない場所に居続けるは、無理だと思う。

そもそも、村人全員が死んでいるから、隣村、首都に情報を伝える方法が無いので、救助が来る可能性が低いと思う。


それと、村人達の埋葬の為に、人手も欲しい。


昼前、村で唯一、無事に残っていた、守護竜様の石像に、挨拶と現状報告(胸の内を誰かに話したかった。)と、旅の安全を祈り、村を出た。

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