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旦那様(神龍)と私(転生者)  作者: 夢溟
本文
26/33

食事会②-② 海へ

「続きまして、メインデッシュの内臓肉となりますが、その前に、こちらを紹介させて頂きます。」


「これらは、前世にて、脂の多い肉と一緒に食べることにより、口内の脂っこさと、消化の補助に使われていた食材となります。」

「………前回、(儂が)脂が気になるといったから、用意したのか?」

「はい。」

「ありがとう[ニコ]。」

「うっ。」


「[コホン]それでは、左から説明させていただきます。」


「①これらの柑橘類は、酸味により、脂っこさを減らします。

また、口内を酸味で刺激することにより、唾液の分泌を促して、食欲を増加します。」


「②真ん中に置かれています葉物野菜は、これで肉を包み、一緒に食べることにより、脂っこさを減らします。」

神龍様は葉を触り、何かを包むようにしたり、クルクルと巻いたりしています。

「今回は、内臓肉という、噛み応えのある食材と一緒に食べれるように、歯応えのある食材も用意いたしました。」


「水分の少ない野菜はそのままで、水分の多い食材は、塩漬けにし、歯応えを強めました。」

神龍様は、きゅうりを1つ、食べられました。

お顔を拝見するかぎり、食感を楽しんでおられるようです。

「③最後になりました。 こちらは、大根という野菜をすりおろした物と、似た物になります。」

「?」

「前世では、おろし金という、専用の調理器具があったのですが、この世界では無いので、錬金術で代用しました。」


「ざっくり言いますと、大根の細粒微塵切りです。」


「大根に含まれます成分が、消化の補助をしてくれます。」

「………いくら精霊がいるとはいえ、これだけの物を用意するのは、苦労しただろう。」

「いえ、そこまでの苦労は、しておりません。」

「そうか。 ありがとう。」

「[赤面化][急速お辞儀]どうぞ、ご賞味下さい。」


「ところで、こういった物は、他にもあるのか?」

「はい。 ございます。」

「どういったものだ?」

「辛味と言われるものです。」

「用意しなかった理由は?」

「前世にて、辛味とは、痛みと言われておりました。」

「成る程、(儂に)効かない可能性があったからか。」

「はい。」

「ちなみに、どういった物か、持ってこれるか?」

「はい。」


「御待たせしました。 色々と、御用意させて頂きました。」

「………結構種類が有るのだな。」

「はい。」


「これらは、そのまま食べるのではなく、一手間二手間をかけて、小さくした物を使います。」

「ふむ。[パク][パク][パク][パク]」

(本当に、辛さを感じないんだ。)

「ちなみに、貴女のオススメは、どれだ。」

「こちらの、緑色をして、ゴツゴツとした物になります。」


「これは、前世の私が居た国が原産の植物と似ております。」

「これがか。」

「はい。 山の斜面の、水が綺麗な場所でないと育たないと言われた食材となります。」

「貴女の居た国は、自然豊かな国だったのか。」

「昔の話です。 技術が発達するにつれ、そういった場所は、少なくなりました。」

「そうか。 [パク]鼻に刺激がきたな。」

「!! 痛みがあったのですか。」

「ああ。 まさか鼻にくるとは思っていなかったから、油断した。」

「申し訳ありませんでした。」

「よい。 気にしてない。 

それにしても、鼻の通りが良くなったのか、いつもより匂いがハッキリしてきたな?」

「前世では、生魚と同時に食べ、魚が種類ごとに持つ、固有の香りを楽しみやすくするために、使われていました。

それと、殺菌の為にも。」

「………魚って、そんなに違いがあるのか?」

「はい。 ございます。」

「………そういえば、魚は食べないのか?」

「食料庫にある魚は、殺し方と保存方法が雑で、匂いが酷く、食用に適しておりません。」


「血抜き(塩水漬け)をしましたが、だいぶ臭いが残りまして、食用には適しておりません。」


「一応、錬金術でなんとかできないかと、研究中です。」

「そうか。」


「ふむ。 だいぶ、脂を気にしなくてもよくなった。」


「こちらの野菜もいいな。 食感が楽しい。 飽きさせない。」


「辛味は、やはり、変化が無いな………。」


「なあ。」

「はい?」

「魚なんだが、違いが多いんだよな。」

「はい。」

「とれたてなら、貴女も食べるか?」

「………その場で締め方(殺し方)と保存法方を指示させて頂きましたなら、頂戴いたします。」

「ふむ………。」

「?」


「よし、行こうか。」

「はい?」


神龍様は龍のお姿になると、私を捕まえて、

「行くぞ。」

「はい。」

飛び立った。

………何故、海岸まで転移をしなかったのだろう?


神龍様の掌の上に乗せられて、指に掴まっての飛行は、当然ながら、飛行機とは違っていました。


周りに遮蔽物が殆どないのが怖い。 風切り音が怖い。 視界が怖い。 目を瞑るのが怖い。


神龍様が魔術で、私が【結果】スキルで、身を守っているが、怖いものは怖い。


海。 初めて見る島の外の光景。 

それは、奇麗なものではなく、おどろおどろしい光景です。

世界中から呪いが集まるせいか、島を囲うように、黒いガス状の壁が出来ています。

そして、その色を反射しているのか、黒く見える海。

………後から聞いた話だと、神龍様を慕う魔物(呪いに影響されない魔物)、神龍様を殺そうとする魔物が、島の周りに住んでいるため、それらの力も渦巻いているのも、原因だと。


海上を飛行中。

「どのような魚を取ればいい?」

「食感を求めるのでしたら、触手が沢山ある生き物がいいかと思いますー。」

「………いきなりキワモノがでてきたな。」

「神龍様の御姿で、御満足いただける大きさの魚類ですと、身が柔らかいのが多いと思いますので、」


「といっても、前世の知識ですので、この世界に当てはまるかは、判りませんー。」

「ふむ。 他に情報はないか?」

「………そういえば、長距離を泳ぎ続ける魚ほど、身が柔らかくてー、」


「歯応えのある魚ほど、一定の場所で住み続けていましたー。」


「あとー、海の底に住むのはー、身が柔らかかったり弾力があったりと、バラバラでしたー。」

「………なら、あの場所がいいな。」

連れて行っていただいた場所は、渦潮がいくつもある場所でした。 

………鳴門の渦潮って、こんな感じなのかな?

さすがに、こんなに沢山あるとは思わないけど。

………あと、遠話か大声の魔術を頂けないでしょうか? 喉が痛いです。


海上をホバリング中。

「それで、どのように捕まえればいい?」

「海水ごと、持ち上げることはできますか?」

「容易い。」


前世で見たことのある魚(前世と違って、かなり大きい)が、周りの海水ごと持ち上げられて、こちらに運ばれてきた。


イメージとしては、無重力空間での、浮く水球の中に、魚が一匹入っているイメージ。


「それで?」

「海水の温度を±0度、絶対に、凍らせないでください。 魚は脳死か仮死状態にしてください。」

魚の解凍には技術がいる。 凍らしてはいけない。 絶対に。

「次は?」

「血液と髄液を抜きます。」

「判った。」

魔術便利〜。 反則過ぎるわ〜。 


「それで完了です。 これで大体の魚は、鮮度が維持できると思われます。」

「よし。 魔術も創った。 

あとは実際に食べて、良かったら、国民に配布しよう。」


創った魔術で、沢山の魚を捕獲すると、私達は帰宅しました。

その時、巨大イカもいたので、神龍様に、目と目の間、中央を突いてもらって、捕獲しました。

「死んだら透明になるんだな。」

「時間が経つにつれて、透明→赤色→白色になるはずです。」

「世界には、まだまだ不思議なことが多いな。」

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