今日という日 転換日
「死にたくても死ねない。 生きる気力が無い。 したいことが無い。 しないといけない事が無い。」
「じゃから、暇潰しにいいかと思い、承諾した。」
「そして、進化した。 【守護神】の名を冠する魔物へと。」
「本来なら、あの程度の人数だと、【守護】の名を冠するだけだったが、今までの進化で得た特性が噛み合って、ランクが上がった。」
「負と生のエネルギーが扱える【龍】に、」
「信仰や畏れ等を、自身の力に変えられらる、【守護】の名を冠する魔物の特性と、」
「自身の力を、他者に付与できる、【怠惰】の名を冠する魔物の特性。」
「それらが混じり合って、【神】の名が追加された、【守護神龍】と成り、神格も得た。」
「そして、今日に至る。」
「どうじゃ、面白く無かったやろ。」
「………」
「何じゃ、言いたいことがありそうじゃのう。
怒らへんから、言ってみ。」
「………あの、巻き込まれるのが多いな〜、って思いました。」
「ハハハハハ。 確かに、そうじゃな。」
「じゃからこそ、先程の食事は、嬉しかった。」
「!?」
「血液入りの腸詰め肉。 バカにしておると思ったが、食べた時に懐かしく感じ、満ち足りた。」
「ゆえに、貴女が儂の事を考えて、用意してくれたものだと思った。」
「嬉しかった。」
………神龍様の笑顔。 何気ない笑顔。
私の中でこう、なんというか、気持ちが溢れてくるというか、何度も見たい、させたい、というか。
「じゃから、礼がしたかった。 ありがとう。」
「はい。 喜んでもらえて、良かったです。」
神龍様に抱くこの気持ち、なんだろうか?
同情心? ギャップ萌え? 義務感? わからない。
私、オジ専/枯れ専じゃなかったはずだったんだけどな〜。
わからないけど、何度も見たいな〜。
「それで、」
「はい?」
「こんなので、本当によかったのか?」
「はい。 神龍様の事が知れましたので。」
「ふっ。 そうか。」
「気分がいいので、儂はこのまま寝る。」
「はい。 御休みなさい。」
「お休み。」
元の姿に戻り、直ぐに寝つかれたようだ。
………寝息が違うように感じる。 気のせいかな?
貯蔵庫を確認しに行く。 1ヶ月間、頑張って解体した食材が無くなっている。
努力の証が無くなっている事への喪失感と、努力の証を認められたよえな充実感が、私を満たしていく。
食材は、まだまだ有る。 有り過ぎる。 魔術式も頂いている。
又、ここに残そう、努力の証を。 食べて頂けるように。
次は何を食べて頂こうかな〜。 ふふ。
確認終了後、【迷宮核】を触る。 弄る。 ………どう使えばいいのだろう?
異世界物語の定番だと、触る/魔力を流す。
魔力を流す。 定番どおり光る。 目をガードする。
目を開けると、家の中ではなかった。 ここ、どこ?
「や〜〜〜と使いよったか。」
「!!」
「こぉの、駄龍がーーーーー。」
「ひぃっ!!」
「儂言ったよな。 使わないと大変なことになるって言ったよな。 なのに、何で今まで使わなかってん。」
「ごめんなさい。」
「その結果があれや、お前の住んでいる島、世界中から天国やと噂されてるな。 ぬっるい地獄みたいな所やのに。」
「あの場所で産まれた奴らの運命。 調整するのにどれだけ大変か、解るか〜〜。 ああん。」
「………」
「しかも、温い地獄みたいな環境やから、こっちの罪人を送ることもできひんし、逆に、天国行きの奴らも送れへん。 扱いに困んねん。 あの島。」
激高しているのは、私を転生させて頂いた女神様(?)だった。 お久しぶりです。 ヤンキーみたいになってますね。
「てゆか、お前誰やねん。 ナマケモノは?」
「………あの、神龍様なら、お休みになられております。」
「………そんで、お前はアイツから、盗んだのか?」
「いえ。 私は褒美として、下賜されました。」
「はん。 心を閉ざしている奴が、他人に物をあげる訳が無いやろ。」
「本当です。 初めて他人に尽くされたのが嬉しかったようで、そのお礼に、貰いました。」
「ふん。 直接見ればいいだけだ。」
「?」
「動くな。」
「!!」
金縛りにあったように、石のように動かなくなる、私の体。
女神様(?)は、人差し指を光らせ、目の前に、
「………どうやら、本当のようやな。」
「あの、私の頭、どうなっているのですか?」
「指刺してる。」
「痛みがないのが、逆に怖いんですけど、」
「記憶を見ているだけや、問題無い。
ってゆうか、確かにお礼の気持ちは有ったようけど、面倒事を押し付けた感じやと思うぞ。」
「美化した記憶の事実を、言わないでください。」
「現実は、見たほうがいいよ〜。
っていうか、お前、私が転生させたやつか!!」
「今頃、気付いたのですか?」
「なんで太ってへんねん。」
「太ると思ったところに、転生させないでください。」
「絶対に太ると確信してたから、判らへんかったわ〜。 元気にしているようやね〜。」
(殴りて〜。)
「状況は、解った。 どうやら使命の方も順調なようやし。 問題は無いようやな。」
「そういえば、使命ってなんですか?」
「そんなことより、【迷宮核】の説明をします。」
(スルーかよ。)
「【迷宮核】とは、
①【自然】を冠する魔物でも調整できない、偏った環境の調整。
②死んでいる環境の復活。
③【迷宮核】を扱える資格を持つ存在の補助。
あの島のような、偏った環境を作らないようにするためのな。」
「なのに、あのナマケモノは、使わずに何百年も放置しやがって。
しかも、使ったと思ったら、別人だなんて。」
(あっ、ヤバそう。)
「舐め腐るのもええかげんにせえよ、あの、ボケリュウーーーーー。」
「申し訳、ありません。」
「おっと、すまんな。 貴女に対して怒っているわけじゃないんよ。」
「いえ。」
「本来なら、神罰でも下して、溜飲を下げるところなんやけどな。 はぁ。 多分、効かないんだよな、アイツ。」
「………そんなに、お強いのですか?」
「強い。」
「①進化のたびに器が大きくなっていってたのが、【神】の名を冠したことにより、吸収できる上限が無くなった。
②【神】の名を冠したことにより、世界中から、負のエネルギーを吸収している。
③【龍】に成って、負のエネルギーを完全に扱えるようになった。
④【被虐】の名を冠する魔物に成ったことより、耐性が付きやすくなった。」
「そのせいで、【守護神】の中でも最下級の神格持ちなのに、私と同等か、それ以上の力を持っている可能性がある。」
「!!」
「な、の、に、奴の体は現実世界にあるし〜。」
「神罰で耐性をつくられたら、その後、殺せれる可能性が無くなるし~。」
「殺したら殺したらで、世界中を負のエネルギーが漂うことになるし~。」
「でも〜、それが本来の在り方だし~。
はぁ〜〜。」
「………お疲れ様です。」
「ありがとう〜〜。」
【幼竜】⇒[特殊進化]⇒【溜呪竜】⇒[特殊進化]⇒【被虐竜】⇒[成竜化]⇒【賢竜】⇒【自然龍】⇒【怠惰龍】⇒【守護神龍】と、なっております。




