禁術
誤字報告、有難うございます。
「といっても、廃嫡されとるから、元が付くがの。」
「何かあったのですか?」
「子供の頃の話じゃ。」
「同年代(数十年差)の悪餓鬼が、神が禁術と定めた、人間が作った魔術を、儂に使いよった。」
「!? それは、どういったものだったんですか? ここの書庫で、似たような物を見た記憶が無いのですが?」
「神が禁術と定めたからのぅ。 この世界には、一切残っておらん。」
「なのに、あやつらは、どこからか見つけてきよったんじゃ。」
「禁術の内容は、2つ。
①対象となる生物に、際限なく、常時、妬みや恨みなどの【負の感情】と【呪い】、纏めて【負のエネルギー】としようか、を吸収させる。」
「②被害者に、【負の感情】を抱いた生物の記憶の追体験と、【呪い】の効果を受けさせること。」
「そうした結果、被害者自身も絶望し、負のエネルギーを作り出すようになる。」
「………神竜様は、大丈夫なのですか?」
「慣れた。 もう何千年も付き合っとるからの。」
「話を戻すが、被害者自身が負のエネルギーを作り出すことで、本来なら纏るはずのない、無数の負のエネルギーが纏まり、相乗効果で、膨大な負のエネルギーを生産する。」
「そして、被害者は容量、つまり器な、以上に貯めると、耐えきれなくなって、爆発する。」
「神々が禁術とした理由は、
①膨大な負のエネルギーが、爆心地から範囲幾つかに飛び散り、そこが呪われた地、不毛の地となる。」
「ここからは、神龍に成ってから解ったことだが、
②被害者の魂は、負のエネルギーに染まりすぎて、輪廻の輪に還すことが出来なくなる。」
「③精霊の誕生と似ている。」
「?」
「精霊の誕生は、小/中精霊が、不特定多数の似たような意思の集合体。」
「大精霊が、〇〇を核に、小/中精霊が集まって出来たもの。」
(!! 初めて神竜様に出会った頃に聞いた話。)
「もし、この事が知れ渡ったら、人口精霊/極大悪霊がつくられてしまう。」
「そうなってしまえば、自然環境が滅茶苦茶になり、星が滅ぶ可能性があった。」
「ゆえに、神々は禁術と定め、この世界から消滅させた。 はずだった。」
「………あの、今更ですけど、私が知ってもいい情報だったんでしょうか?」
「術式を知らなけりゃ、問題無い。
それに、貴女はここから出られないからな。」
(よかった〜。)
「あの、神竜様は、どうやって生き延びたのですか?」
「神々の慈悲と、竜という存在が、禁術と相性が良かったから、かのぅ。」
「被害者のうち、負のエネルギーに染まっても、生きようとするものに対して、神々が、新しい進化先を創った。」
「神々/人々/魔物達が、被害者を救うための方法を探すための時間稼ぎ。」
「これ以上苦しんでほしくない、などの、様々な想い。」
「蓄積していく負のエネルギーを、少しでも減らせるように、負のエネルギーを使用できるようにした。」
「【溜呪】と名付けられた、進化先。」
「これに進化すると、器が大きくなり、精神や魂が強靭になる。 つまり、耐えられるようになる。」
(凄い。)
「言い方を変えると、拷問時間が伸びた、ということになるな。」
「相性というのは、
①纏め役ゆえに、器が大きかったこと。
②竜が【恐怖の概念】【力の象徴】であるゆえに、耐性があったこと、じゃな。」
「………失礼を承知で申し上げますが、運が良かった、ということですか?」
「そうなるな。 儂も運が良かったと思う。」
「じゃが、相性と進化のせいで、別の問題が生じた。」
魔物の名前は、称号+種族名としております。
【幼竜】⇒[特殊進化]⇒【溜呪竜】




