一月経過 朝食
朝食を作っていると、ふと気付いた、ここに来て一月経っていることに。
その間にした事といえば、殆ど変わらない。
①探索(家/森)
②調薬、調理
容器が無くなったので、下処理をして保存
③読書
図書室に有る術式関係の書物、何代か前のお世話役が遺したメモを使いながら、最新版と比較。
最新版の歴史書と、歴代のお世話役が遺したメモと比較。
………畑を耕したりしたら、スローライフと呼べたかもしれない。
そんな事を考えていると、外から、
「おはよう。」
「!!」
慌てて窓を開けて、身を乗り出して、
「お早う御座います、御主人様。」
「調子は、どうだ?」
「問題ありません。」
「それは、良かった。」
「はい。 気にかけて頂き、有難う御座います。」
「ところで、」
「その匂いは、何だ?」
「? 朝食用に作ったスープですが、」
「それは、多めに作っているか?」
「ええ、守護竜神様も、お飲みになられますか?」
「ああ。」
「少々お待ち下さい。」
守護竜神様用の特大皿なんて有ったかな?
「食器は、人間用でいい。」
「解りました。」
あの時見た、角/羽/尻尾のオジサマ。 渋い。
「御待たせしました。」
「有難う。」
「それと、他の料理も準備しておりますので、少々お待ち下さい。」
「いや、そっちはいらない。」
「えっ?」
「このスープだけで、十分だ。」
そう言い終わると、一匙すくい、
「!!」
口に含んだまま、動かなくなった。
「………あの、どうでしょうか?」
ガタン
「!!」
突然スプーンをテーブルに置くと、両手でスープ皿を持って、
「ゴク、ゴク、ゴク、ハァ。 思ったとおり、凄いな。」
「………守護竜神様?」
「何かを食べる事自体数百年ぶりだから、味はわからない。」
「わからないが、このスープに沢山の野菜と薬草が入っていることは、わかる。
それゆえに、体に負担なく吸収された。」
「………」
「どれだけの手間が掛かったかわからないが、凄いな。」
「お褒め頂き、有難う御座います。」
「その証拠に、」
(まだあるの?)
「外を見てみろ。」
「?」
言われた通りに、窓から外を見ると、
「!!」
慌てて、玄関から飛び出すと、
「何、これ………。」
一面に、野菜/果物/薬草が実り、花も咲いていた。
いくら出鱈目な島でも、季節よる区別はあった。
なのに、そんなの関係なく、全て実っていた。
「これは、いったい………」
「儂の力の一端だ。」
「守護竜神様。」
「説明は後だ。
お代わり。 多めで。
それと、君も食べなさい。」
「解りました。」
守護竜神のお皿を大皿に変え、スープを注ぎ、私も朝食を食べる。
終ると、
「モンスターの進化について、知っているか?」
「えっと、進化する時、進化前の特徴を受継ぐ、で合っていますか?」
「続けて、」
「はい。
受継ぐ事ができる故に、何度も進化できる長命なモンスターと、特殊進化したモンスターは、その過程で特徴が混じり合って、未知の特徴に成る。」
「正解。」
「………儂は、その両方を経験した。」
「その結果、空気中を漂う呪いの吸収と、人々からの畏怖と信仰を、エネルギーとして取り込むことが、できるようになり、」
「そして、取り込んだエネルギーから、純粋なエネルギーを取り出し、この島と国民に、譲渡出来るようになった。
「!!だから守護竜神、」
「違う。」
「??」
「守護神に成ったのは、成り行き。」
「ええ!!」
「どちらかと言うと、とばっちりか?」
「………」
いいのか、そんなんで。
「………つまり、スープを飲んだことにより、島に更にエネルギーが供給された。
ということですか?」
「そうだ。
ついでに言うと、滋養のあるスープだったから、怪我や病気をした国民が、治っているかもしれんな。」
思わず崩れ落ちる私。 頭を抱えこむ。
「さて、説明が終わったところで、スープのお礼をしたいのだが、」
「………これ以上は、お腹いっぱいです。」
「儂の気が済まないから、駄目だ。」
「うう………それなら、次も私のご飯を食べてください。」
「? 味がわからないのだが?
あと、内容によっては、今回のような事になるぞ。」
「味が解らないのは、どうにかします。
この現象については、考えないようにします。」
「………なぜ、そこまでする?」
「料理は奥深く、楽しみと感動を与えてくれる物だからです。」
(本音、大量に余っている食材をどうにかしたいから)
「………そこまでいうなら、1週間後にいただこう。
それと、このスープも用意してほしい。」
「承知しました。」
「それでは、儂は眠りにつく。」
「はい。 お休みなさい。」
「お休み。」
守護龍の口調や人格は、あやふやです。
当初の予定だと、ロマンスグレーのイケオジ(cv菅生隆之さん)でしだが、書いている途中に、ぶっきらぼう+子供っぽいも入れたくなって、あやふやになりました。
定まり次第、書き直します。




