表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

プロローグ

 猛将ダリウス死す!


 国中を駆け巡ったこの報は国内のみならず、大陸中を騒がせた。


 国内の民は悲しみに暮れ、政治屋はダリウスありきで開いた戦線の行く末に震えた。


 他国の民は歓喜に酒を呷り、泣く子さえ笑ったという。


 手勢による突撃のみで多くの国々を滅ぼしてきた鬼人の死は、大陸を更なる混沌へと誘う、はずであった。





 眼が覚める。


 なんだ、儂は確か戦場で射られて…。


 また死に損なったか? 今度こそあの子に会えると思ったのだが。


 あぁ明るくなってきた。起きたら戦況を把握して、いや寝ている場合ではないな。すぐさま駆けつけねば。


 そんな事を思い、瞼を開けた儂の前に現れたのは贅肉の塊。


 なんだこの肉塊は!?いや見覚えがあるぞ、若い頃の儂か!


 これが走馬灯という物か?


 混乱する儂に若い頃の姿をした儂が話し掛けてくる。


「さ~あ、パパでちゅよ~セシルぅ!ンンンンンン~」


 やめろ、唇を突き出すな!離せこの肉塊!!やめろ!やめっ!あっ、あっ!!




 その日、歴戦の猛将、戦鬼とも呼ばれたダリウスは若き頃の彼の息子、セシルに生まれ変わり、そしてファーストキスを失った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ