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第八十一話 住吉合戦

藤井寺合戦の勝利から一月が経った。前回は烏合の衆であった足利方も今度は本腰をいれてきたらしい。

今回は山名時氏と細川顕氏が住吉・天王寺に派遣されるとのことだった。


「しかし前回は快勝できたからよかったものの此度の戦は我々の領地にある住吉・天王寺だ」

「新田義興殿作戦はいかがいたしましょうか」


楠木正行と正時兄弟が俺に質問してくる。


「そうだな。前回同様騎兵でいくならば馬用の鐙や蹄鉄を用意するというのも手だな」

一応この時代にも馬用の草履などはあるがこれらがあればより心強い。


ということで馬用の鐙と蹄鉄の開発をする。

これにより馬の蹄が消耗しづらくなり長時間の移動も容易になった。


ついでに淀川の整備にも力をいれる。

淀川は瀬戸内海や西国、京を結ぶ重要な河川のひとつだったがその反面洪水に悩まされることが多かった。

ということで堤防を作ることに。

こちらは短時間では作れないのでできる範囲でだが。


かくして一ヶ月がたち住吉合戦の本番となった。

今回は前回とは打って変わって真剣勝負。油断なんて言葉は一欠片もなかった。


「いよいよ戦ですね」

楠木正行は俺に話しかける。彼も緊張しているのだろう。声が震えていた。

「新田義興殿に話があるのですが」

どういうことだろう。俺は興味があったので続きを促す。

「このまま住吉での戦いを続ければ戦いの火の手は天王寺にまで及びます。私は神仏を守るために敵に急襲をかけたいと思っています」

神仏を守りたいという気持ちは殊勝な心がけだがそのためには作戦を変更しなければならない。

「そのためにも私たちは軍を五手に分けて戦いを挑みにいく予定です」

「しかしその場合敵に囲まれると厄介だぞ」

これは一つ一つの部隊が小さくなるということだ。

「その時は一点集中で正面突破をするのみです」

ずいぶんとリスキーな戦いだが俺たちには装甲騎兵がいる。彼らの力があれば互角の戦いができるだろう。


そしていざ住吉へ。

今回も騎兵を用いて敵に攻撃を仕掛ける。

「行くぞ」

俺たちは弓矢を引き山名・細川の連合軍に急襲をかける。

「楠木軍と新田軍が急襲をかけてきたぞ」

敵は大声をあげて味方を呼び始める。

「ここは相手を囲い混むぞ」

予想通り敵は四方から俺たちを囲いはじめる。

ということは。

俺たちも五手に別れた軍を一つにまとめあげる。

「ここは正面突破だ」

幸い俺たちには騎兵がある。馬の足は人間の足よりも早いため囲いこまれたとしても馬力を利用してなんとかなる。

「楠木軍と新田軍が組み始めたぞ」

「一網打尽にしてやる」

しかしはやる彼らの言葉とは対照的に攻撃はなかなか進まない。なぜならばこちらには有力な武将がいるからだ。

楠木軍の和田源秀と法師武者の阿間了願が活躍して敵に突進していく。

「我々の出番だ」

二人は結束を強めて騎馬で突撃していく。

そして血気盛んな武将たちの力で山名・細川軍をおしていく。

俺たちも負けていられない。

「ここは司令官を狙いにいきますか」

俺は弓矢を敵の司令官山名時氏に向ける。

幸い和田源秀と阿間了願が大暴れしてくれているため敵は俺の動きに気づかない。

そして。

「ぐっ」

山名時氏を射ることに成功する。

「山名時氏様が倒れたぞ」

敵は四方で騒ぎながら撤退していった。

これで次は四条畷の戦いとなる。

覚悟を決めないとならない、と俺は思った。


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