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第十八話 準備

前回と同様にずれてました!修正すみません!

足利尊氏が入京するために一族郎党、妻子眷属まで連れていこうとして

北条高時は誓書の提出を求めたそうだ。


彼はこの処遇に憤りつつも

息子の千寿王せんじゅおうと妻の執権守時の妹を鎌倉にとどめておき、誓書も送ったとのこと。


対する俺は戦の準備を手伝うことに。

新田義貞は俺の分の甲冑やら、鎧直垂よろいひたたれを用意してくれたから問題ないんだけど。


一番気になっていたのは今後の領地経営のことだった。


まず必要なのは食料確保。


上野国は利根川の上流にあたり、

山麓が広がるところでは畑作や馬の飼育が行われていた。


群馬と言うだけあっていい馬に恵まれた土地だった。


また平野部では田んぼが広がっていた。


ここで俺の本領が発揮される。


とりあえず自分がいる間に灌漑設備を整えて、

稲作の効率をあげる。


また大量の牛馬を使用して作業の能率をあげることにした。

この時代まだトラクターとかないからね。


そして何より大事な蛋白質。

これはいつも通り猪のお肉を使うことに。


これは飼育小屋を作ったんだけど数が増えすぎて大変だった。

だからより広い平野部で猪の扱いに長けた男たちに任せるとして

彼らの餌も作るために更なる能率的な農業にあたる。


ちなみに猪の糞だけど、これも肥料として農民に売った。

基本的に肥料は牛馬のものが多いんだけど、隙間産業として活用することに。

農民の皆さんも不審がっていたけど、質と量から案外人気で、一応値段も下げておいたよ。


と話がそれてしまった。

そうそう肝心の猪のお肉だけど

肉は干し肉にして多目に準備しておいた。

ただ食べると獣臭いので薫製に。そうするととても食べやすく美味しい味になった。


そんなこんなで忙しくしているうちにも戦と言うのは進んでしまうもので。

足利尊氏は鎌倉から京に出発。一応幕府軍としてなんだけどかなり動きが怪しい。


新田義貞も彼にたいしては仲間と言うよりは危機感を抱いているようだ。

俺が足利尊氏の話題に触れるだけでピリピリしている。


うーん緊張するね。


ということで俺と新田義貞とで酒をのみダラダラとお喋りに興がのり、

今後について話していた。


「さてお主の準備も整えたことだしあとは時が来るのを待つだけだな」

「そうですね。俺も領地については他の人達に任せられるようになったし」


「お主も私に十分尽くしてくれたがこれからも頼むぞ」

「ははあ」


相手が酌をしてくれたので頭を下げつつ注がれるのを待つ。

反対に俺も新田義貞の分も酌をする。


というかこれって


「杯の交わりも済ませたところで唄でも歌うか」


「万劫年経る亀山の

 下は泉が深ければ

 苔伏す岩谷に松生ひて

 梢に鶴こそ遊ぶなれ」


俺は新田義貞の養子になっちゃったってことなの!?

まるでVシネマの世界じゃないか。


干し肉の薫製は実際に行っている方がいて、そちらを参考にさせていただきました。

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